6.力を合わせる
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「……で」
華岡大地が口を開く。
「このまま突っ込むつもりか?」
ジュラルは静かに首を振る。
「無理です」
即答。
「現戦力では、ゾル・グリードには届かない」
ジャンヌも腕を組む。
「暗殺者達もいる」
「正面からやれば潰される」
マルディが笑う。
「いや〜現実的っすね」
フランが少し不安そうに言う。
「……じゃあどうするの?」
沈黙。
その空気を切るように。
大地が言った。
「強くなる」
一言。
全員が大地を見る。
「簡単な話だ」
「足りないなら――」
一歩踏み出す。
「埋める」
マルディがニヤッとする。
「アニキらしいっすね」
ラステリも跳ねる。
――やります……!
ジュラルが少しだけ目を細める。
「……具体的には?」
大地は答える。
「ダンジョンだ」
数日後。
帝都から少し離れた場所。
岩山の奥。
ぽっかりと口を開けた洞窟。
「……ここか」
大地が呟く。
ジャンヌが頷く。
「ああ」
「この辺りじゃ一番マシなダンジョンだ」
「放置されてる分、モンスターも多い」
マルディが笑う。
「いや〜レベリングには最高っすね」
フランが少し緊張する。
「……久しぶりだね」
ラステリも震える。
――たたかいです……
ジュラルは静かに言う。
「……実戦で測らせてもらう」
その目には。
覚悟があった。
洞窟内部。
暗い。
湿った空気。
「来るぞ」
ジャンヌが低く言う。
次の瞬間。
影が飛び出す。
狼型の魔物。
複数。
「行く!」
ジャンヌが前に出る。
速い。
踏み込み。
一閃。
一体、斬る。
返し。
二体目。
正確。
無駄がない。
マルディが感心する。
「おー、普通に強いっすね」
ジュラルも動く。
無駄のない動き。
体術。
鋭い打撃。
急所を的確に突く。
「……悪くないな」
大地が呟く。
ラステリも続く。
分裂。
刃の投擲。
瞬時に制圧。
フランの歌が重なる。
バフ。
全体の動きが底上げされる。
「……速い」
ジュラルが驚く。
マルディが笑う。
「これがうちの舞台っすよ」
戦闘は続く。
奥へ。
さらに奥へ。
レジスタンスの面々も戦う。
連携はある。
だが。
粗い。
隙がある。
「……なるほどな」
大地が分析する。
「個はそこそこ強い」
一拍。
「だが、噛み合ってない」
ジャンヌが舌打ちする。
「……分かってる」
「だが時間がない」
大地は静かに言う。
「ある」
全員が見る。
「ここで作る」
一言。
「連携も、強さも」
マルディがニヤッとする。
「育成タイムっすね」
さらに進む。
モンスターの数が増える。
だが。
今度は違う。
「右、詰めろ」
大地が指示する。
「フラン、歌で底上げ」
「ラステリ、前衛崩し」
「マルディ、足止め」
「ジュラル、決めろ」
瞬間。
動きが変わる。
噛み合う。
一体が崩れる。
流れるように次へ。
「……これが」
ジュラルが呟く。
「連携……」
ジャンヌも驚く。
「一気に楽になった……」
マルディが笑う。
「演出ってやつっすよ」
戦闘を重ねる。
回数を重ねる。
徐々に。
確実に。
強くなっていく。
「……いけるな」
大地が呟く。
ラステリも元気に跳ねる。
――いいかんじです……!
フランも笑う。
「うん、ちゃんと強くなってる」
ジュラルは静かに頷く。
「……希望が見えた」
その言葉は。
確かだった。
ダンジョンの奥。
一息つく。
「……これなら」
ジャンヌが言う。
「戦えるかもしれない」
大地は首を振る。
「まだ足りない」
一拍。
「だが」
少し笑う。
「形にはなってきた」
ジュラルが真っ直ぐ見る。
「……やれるな」
大地も頷く。
「ああ」
一言。
「ここからだ」
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