新しい力、見えない壁
朝の光が街を優しく包む中、丘の上で5人は訓練をしていた。
新しい仲間ハンナの水と光の魔法は日に日に強くなっているが、まだ完全には制御できない。
「……力がまだ安定しないな」
むっちゃんは小さなため息をつき、空を見上げる。
ハンナは少し困った顔で、魔法の光を揺らす。
「……ごめんなさい……まだ迷惑かけちゃうかも……」
天然ほのかはくすっと笑いながら、ハンナの肩をそっと叩く。
「迷惑なんかじゃないよ。私たち、チームだもん。だから、一緒に頑張ろう」
その言葉は、ハンナの胸の奥の不安を少しだけ溶かす。
ルゥは光を強めつつ、少し警戒の目を向ける。
「でも、制御できなかったら……街に被害が出るかもしれない」
心配は仲間を守るためのもの。ハンナはその視線に応えようと、必死に力を調整する。
小さな光の羽が揺れ、空に散る。
ハンナは集中して魔法を操作するが、感情の揺れで光が乱れ、周囲の小石が浮かぶ。
「……まだ、完全じゃない……」
声は小さくても、その努力は確かに形になっていた。
ほのかはふわりと手を差し伸べ、ハンナの光に触れる。
「うん、大丈夫。焦らなくていいんだよ。私がそばにいるから」
その天然の温かさに、ハンナの心が少しずつ安心に変わる。
しかし、夜になり丘から街を見下ろすと、新しい異変の兆しがあった。
光の輪が揺れ、黒い影が遠くに漂う。
ハンナの力を制御する壁――それはまだ完全には消えない。
「……でも、私たちなら……きっと」
ほのかは小さくつぶやき、手を握った。
「一緒なら、どんな壁も越えられるよ」
夜空に浮かぶ星の光が揺れ、5人のシルエットを優しく包む。
新しい力の試練――見えない壁――
それでも、仲間と共に歩む決意が、確かな光を生み出していた。




