第1話 「現れる協力者」
警視総監渡部嘉郎が辞任して
後任の警視総監が岩瀬真一に決定してから少しした後
五十嵐琢磨は警視庁公安部から警察庁に異動が決まり、
相良内閣を倒すために岩瀬新警視総監室を訪れていた。
「失礼します。」
岩瀬がいる警視総監室をノックし、「どうぞ。」の一言の後中にはいる五十嵐琢磨。
「お~。五十嵐くんか。積もる話もあるだろうからそこに腰掛けてくれ。」
「ありがとうございます。」
岩瀬の指示で渡部前警視総監の家具と配置とは違い質素でありごくありふれた
普通のソファに腰掛ける五十嵐。
「それで、まず君の処遇なのだが要望通りに警視庁から警察庁に
異動になるようにすでに指示を出して無事に希望が通ったみたいだね。」
「はい。ありがとうございます。」と琢磨は改めて岩瀬警視総監にお礼を言う。
それを聞いた岩瀬は琢磨に提案を持ち掛けてきた。
「それでなんだが、警察庁はどうかね?」
「それが警視庁時代とは違って楽しいです。」
「それはよかった。それで本題なのだが、相良内閣を倒す準備はできているかね?」
「それが警察庁に異動となってまだそんなに日は経っていないのですが
こっちでは何にも情報は入ってきません。どうかされましたか?」
「そうか。わかった。まだ情報は入っていないのだね。」
岩瀬警視総監はなぜ警察庁に情報が入ってきてないのか疑問に思うが
彼に先に話すことにした。
「まだ情報が入ってきてないと言っていたが、私のほうから話そうか。
まもなくだが、最強の協力者がここに現れる。」
岩瀬が琢磨にそう告げた瞬間、警視総監室の扉をノックする音が
静かになった部屋に異音ととして捉えるかのように響いていた。
「入りたまえ。」「失礼します。」
そこに現れたのは坂下 透児という見た目の割にはかなり若い青年であった。
「紹介するよ。現相良内閣を倒す最強のカードとは彼のことだ。」
岩瀬が彼の肩を叩くと自己紹介をし始めた。
「初めまして。五十嵐琢磨くん。坂下透児と申します。
年齢は39歳で現在は改進党の幹事長で
いずれ内閣総理大臣になる男と自負しております。」
琢磨は彼の言葉を聞いて武者震いして「すごいですね。」の一言しか出なかった。
「それで、坂下さん、ここに来た理由は何でしょうか?」
「それはだね。今この日本は利権や汚職がまかり通っている社会に
革命を起こし、真の日本を取り戻すために岩瀬新警視総監と五十嵐琢磨君に
協力してもらいたくて今ここにいるのだよ。」
岩瀬と五十嵐は同時に「なるほど。」とハモリを見せる。
そして、3人の間に少しの沈黙の時間が流れ岩瀬は坂下に質問をする。
「で、坂下君。具体的にはどう進めるつもりですか?」
坂下は「待ってました。」と言わんばかりの表情で話し始めた。
「まずは、このいまの現内閣と民進党と
警視庁・警察庁内部いるわずかな協力者を募ります。
そして、相良総理の弱点となるものを探してそれを餌にして退陣していただくようにします。
さらに、それぞれの中にいる内通者及び工作員は速やかに懲戒解雇するように
私のほうで手配いたします。」
坂下の作戦はまだ粗さが目立っているが、大まかな外枠は固まってきているようだ。
打倒!相良内閣。
少しずつ始まる相良直達を倒すシナリオ。
今後彼らに起きる最大のピンチとは?




