第63話 深淵の一端を垣間見よ
深淵。その先にあるものとは。
(ちょ、ほんとに......!!ほんとにきついって!!!)
『ほれほれ頑張れ。この空間じゃ死んだとてすぐに復活する。外の世界では1秒も進んどらんからのぅ。』
『ただしくはこの空間での進む時間はそとのせかいのすすむそくどのだいたい10,000ばい』
(いちまん)
『いちまんばい』
(いちまんばい..........って俺とルクスはやばくね?一瞬で老けるやん。)
『それは心配せずともよい。外見は一切変化せぬようしとる。』
(なるほど.........あと、今更だけど俺声だせてないよね。)
『思念を読んどるからの。小童の言いたいことを読み取るなど他愛もないわ。』
(さいですか。)
『ほれ、はようやり。それがクリアできんとこの空間で一生を過ごすことになるんじゃぞ。』
(いまやってる.........!!)
くっそ、全然できねぇ..........
深淵っていうもんがどんなのかを聞いてからそれに考えが全部引っ張られちまう。
頭空っぽにすんの特異なのになぁ~。
んー..........
一旦俺自身のエゴを考えてみるか。
まず、このゲームで最初に質問答えてファーブリーに言われたやつ。魂特性だかってやつ。
〈 獣性 高 〉
〈 闘争適性 高 〉
〈 支配適性 高 〉
の3つ。
えー、獣。こりゃどっから来てんだ。
馬肉好きだからか?あ、そういえば大喰らいとか俺覚えてたけど一切活用してないじゃん。
デバフランダム発生許容すればモンスターのスキルもらえるんだろ?
次からやろ。生け捕りして踊り食い。
あ、これが闘争本能か?いやたしかに競うとか負けん気とかは強かったけどこのゲームやってから喧嘩っ早くなった気がめっさするわ。
え、でもこの生け捕り踊り食いの思考に関係ある......??
ま、いっか。
で、支配適正。なんじゃこれは。支配欲か?知らなすぎるんだけど。
監禁とかしません心に誓って。
仕切りたがりってのがここに何のかなぁ。
あとはほんとに自分が知らない盲点の窓(※)的な話かなぁ。
※ 盲点の窓:ジョハリの窓という自他の認識についてを4つの窓に分けた心理学モデルの中で、他人はわかっているが自分が気づけていない領域を指す。
ま、表面に出てきたらより深く考えよう。
『おい小童。分身など使えたのか??』
「え?あ、声が出てる。」
『バツが、4人?』
「え?いやいや俺は一人だよ。」
(そうそう、ぼくがいっぱいいるわけないじゃん!!)
(それはそうと、お前さん喧嘩してくれよ。強ぇだろ?)
(貴様ら、我の配下となることを許す。首を垂れるがいい。)
ん?
(((「............は?」)))
はぁぁぁぁっぁぁあああぁぁあ?????!?!?!?!!
「なんで俺がほかに3人も!?てか、獣に上裸にバロック衣装!?ってまて。直観がいやな答えを出してるんだがまさか.........」
『小童のその反応を見るに、スキルなどではないと。であるならそれは..........』
ポクポクポク...........チーーーーンッ!!!!
「ぜっっっっっっっったい俺の深淵の能力じゃん.........!!」
『正解なのじゃ♪』
「ふざっ!?~~~~~~~~~~~~~~.....................だぁっ!!」
(ねぇねぇ主人格??)
「なんだ獣。」
(あ!!ひっどーい、獣じゃなくて獣バツ、略してケt「それはだめだ。」、ちぇ、けもつでいいですぅー。)
「じゃあアニバツ。要件を言え。」
(アニバツ??あ、アニマルとバツでってことか!!あ、えっとね。主人格の深淵がこんなへんちくりんな能力を出したのはさっき色々考えたのが原因だね。)
(かたっくるしい話はいい!!さっさと戦わせろ!?)
「喧嘩野郎はうるせぇ!?」
(なぜ首を垂れぬのだ。貴様らは我より優秀なのか?)
((「お前は一旦本当に黙れ。マジで。」))
(..........解せぬ。)
『くふっ。まったく、よもやこんな面白い能力に目覚めるとはのぅ!!』
ピコンッ
【深淵の能力が覚醒しました】
【深淵が変化します】
【深淵 Lv4 → 永魂鏡深淵】
【詳細を確認しますか?】
え、するに決まってんだろ!!
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【スキル詳細】
名称:永魂鏡深淵
状態:第一覚醒
分類:種族
消費SP:━━━
効果:深淵
深淵なる力の第一覚醒した姿。
所有者の魂に刻まれた本能が形となり現世へ顕現させる。
覚醒後初めて顕現させた形態を記憶し、以降その形態以外の形はとれなくなる。
形態記憶数は5つまで。
-深淵は覚醒きたばかり。その身に刻め。自分自身の本能を。記せ、世界に己のすべてを-
形態記憶数 3/5
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「うわぁ。俺の深淵の力が固定されちゃったよ.........」
『まだ固定などされておらぬ。これからの小童がどう深淵と向き合い、どう深淵を使うかで性質など如何様にも変わるものじゃ。へこたれるでない。』
「..........まぁ。そうだよな。戦闘の数こなせばいつかは俺の理想になるよなそうだよな。」
『ちなみにルクスはさっき深淵を会得した。』
「簡単に俺を越さないでくれるかなぁ!?」
「グルゥ♪」
『じゃがルクスは深淵を呼び起こすのは難しいはずじゃ。理魔法と対をなす力。それが深淵じゃからのう。』
「グルァ。」
『くふっ。安心せい。お主にも立派な加護が贈られるはずじゃ。次に進化したときはもらえるはずじゃ。その時まで待つのじゃよ。』
「グルル、グルァ!!」
え、ゼロはルクスの言葉わかるのかよ。
あとルクスはゼロのこと見えてんのかよ。
『バツ、いしきもどってきて』
「.......はッ!!」
あぶないあぶない宇宙猫だった。
『小童よ。そろそろこの空間から帰る時間じゃ。寂しいがの。』
「俺はそれを聞いて清々してる。」
『ぐぬぅ。なぜそんな寂しいことをいうのじゃ。朕は小童の何なのじゃ。』
「え、んー。加護をくれてはいるからまぁ崇めるべき存在だとは思うがしかし、友達感覚に近いかもなぁ。」
『と、友達か。くふっ、くふふっ!!友達。あい分かった。ではの、朕の愛すべき恋人よ。くふふっ!!』
「え、いやいや待ってなんかニュアンスが違った気がああぁぁぁぁぁぁぁぁ........................」
『またくる、ちから戻ってきたから』
「グルァ!!」
――ブォンッ!!
『..........行ってしまったか。はぁ、この空間で数百年一緒にいたから、さすがに寂しく感じるのぅ。』
(ねぇねぇお姉さん。)
『ん?なんじゃ、バツのエゴ達はここに残ったのか。』
(たぶん深淵から生まれた存在だから、あいつに呼ばれるまではこの空間にいるんじゃねぇのか??)
(ふん、我の配下が消えたがまぁいい。貴様らだけで我慢するとしよう。)
(てめぇ主人格のエゴだからって容赦しねぇぞ。俺に勝ってから言いやがれエセ貴族が。)
(黙れ愚民。喧嘩しか能のない低能には負けぬ。)
――ガヤガヤ.........
『これは、いやはや棚ぼたじゃ.......』
こやつらはこの空間でみっちりしごくとしようかのぅ.......!!
現世に戻ったバツ、すっごく寒気がしたそうな。
さて、久々に日間・週間ランキングに載りました!!ありがとうございます!!
それも日間VRゲーム、それも連載中の中では22位ですよ22位。
次の目標は今エタらせてしまっている私の処女作『-The World of Infinity-』超え、5位以内ですね。
スタンスは変えず、それでも見てもらえる内容にできればと思うので、皆様これからもよろしくお願いいたしますm(__)m
では、今回もお読み頂きありがとうございます。
高評価、感想・意見等お待ちしております。
ブックマークも待ってます。




