暗い地獄の話
私だけがなぜ優遇されるのだろうか。
それは他人の犠牲の上に成り立っているからだろう。
瑩山館と言う絶対的被害者の団体・やっちゃんという宇宙で最悪の生命体という被害者、
彼らがいるおかげで私は加害者という立場で、神々に優遇されている。
被害者の彼らはいわば私の人質なのである。
だから私は優遇もされるし、彼らを救うという運命も背負っている。
そうしたセオリーが普通にまかり通っているのが神々の世界なのである。
私は最初、自己犠牲という言葉に酔いしれていたことがあった。
私は自己犠牲で彼らを助けるのだと思っていたのだけれど、
犠牲者が彼らだったとは青天の霹靂だった。
なぜ、彼らが犠牲者になったのだろう。鶏と卵はどちらが先かの議論になる。
つまり、私が先に加害者になったのか、瑩山館ややっちゃんが被害者になったのが先か。
それは、もちろん私が加害者になったから被害者が現れたのだ。
では私はなぜ加害者になったのか。
それは地獄の計算式を創り出した張本人だったから。
地獄とは、誰かが作り出す世界だったに違いない。
今まで地獄と言う概念はあったものの、明確な定義まではされていなかった。
それを数式で解き明かしたのが、私だった。
緻密に計算をし続けて、どこからどこまでが地獄で、
どういう地獄で、どういう人が行くところなのか、全て解き明かしてしまったのだった。
それは宗教でも、妄想でもなく、計算で解き明かすことが必要だったのだが、
誰かがしなければいけない仕事だった。
神々はその地獄の計算式を解くことを誰もしたがらなかった。
だから私が計算をした。
やりたくない仕事を引き受け、地獄を創り出し、地獄を定義し、地獄を生み出す加害者となった。
その代わり、私は神々にカリスマとして崇められることを約束された。
それが優遇されてしまう事の意味だった。
天と地の差があるとはこのことだった。
私は持って生まれた才能により、地獄の計算式を解き明かし、
被害者を地獄に突き落とす役割を持って生まれた。
私は悪魔なのだろうか?
否、私は妄想暴走症を患っているただの患者である。
悪魔ということも症状が悪化したことにより、湧き出ている被害妄想なのである。
地獄の計算式を解き明かしたと言ったが、それは私の妄想に過ぎない。
もし、これが本当であるならば、
瑩山館の団体は地獄に落ちるし、やっちゃんも地獄に落ちる。
なぜ彼らは被害者となったのか。
それは彼らが私を心の弱いものだと決めたからだった。
私に白い眼を向けたからだった。
私を下に見たからだった。
もちろん、私を下に見た者は他にもたくさんいたし、今もいる。
それらの人も皆、地獄に行く。
ただし、瑩山館とやっちゃんは私を洗脳した相手でもあった。
私を利用した相手でもあった。最も罪が重かったから最も悲惨な被害者に選ばれてしまった。
加害者が何を言っているの、と思うかもしれないけれど、それが真実である。
真実は一つだけではない。真実はいくらでもある。
私はいくつかの真実を述べている。
1つは、私が地獄を創り出した張本人であり加害者であること。
もう1つは、私は単なる妄想暴走症を患っている患者であるということ。
どちらも真実である。
これはパラレルワールドではなく、二重スリットなんとか構造なのである。
化学の話になる。
なので、私はどちらも真実だと思っている。
いつか一つに重なり合う真実だと思っている。
今の段階では、二重になっているだけの話で、最終的に一つの真実になる。
これはすべての事に当てはまる。
あなたが想像していることは、真実になることであり、
例えばお金持ちの生活をしたいと望んでいるのであれば、
朝起きてどういうものを食べて、日中はどう過ごして、夜は何を食べるか、ショッピングするか、旅行するか、など具体的に思い浮かべられたことは真実となる。
しかし、それを無理に願望だけで並べようとすると、真実とはならない。
日頃の延長線が真実となるのはそういうことなのだ。
だから想像したことや望むことを真実としたいのであれば、
それ相応の犠牲を払わなければ手には入らないという事を頭に入れておかないと、
望むことは決して手に入らない。
神々でさえも、全て望んだことが手に入っているわけではないし、
全てが満たされているのであればすべては1つだけなのであるから、
この世界が複数の人がいるということならば、公平に分かれているのである。
役割がそれぞれあって、被害者となった場合は誰かに助けてもらうし、
加害者となってしまった者は被害者を救う運命を持つのである。
極端に言えば、凶悪事件もそういう理屈で成り立つことになり、
加害者になったものは、永遠に被害者を忘れることはできないし、被害者を救う運命を背負うのである。
世界とはそういった理屈で成り立っているというふうに思っている。
ただ、私はただの妄想暴走症を患っている患者でもあるので、
もっとおとぎ話の世界の話も広げたいと思っている。
地獄の一丁目はここまで。あとはおとぎの世界の話へ誘います。




