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お仕事始めます

 翌日、私は早速仕事に取りかかる事になった。

 きちんと透明化して、城内を歩き回る。

 そう、透明化。

 どうやら私は昨日、ちゃんと透明になれていたらしい。

 王太子様とリュベルクートさん、シャリアティアさんの……おっと、ハオ様とリュベルさんとシャリアさんの、お墨付きだ。

 念の為今朝もう一度、ハオ様の執務室で『透明になれ』と呪文を唱えたら、やはり私の姿は即座に消えたらしく、アーヴィンさんにも『大丈夫、消えています』と太鼓判を押して貰えた。

 そんなわけで、私は安心してお城の中を大手を振って闊歩してるというわけである。

 もっとも、どれくらいの時間で術が解け、私の姿が見えるようになるかがわからないので、今日はお城の廊下とか中庭とかを歩くだけである。

 けれどお城は広い。

 なので現在、何処にどういう部屋があるか、説明されながらの城内散策となっている。

 説明してくれる役目を担ったのは、昨日に引き続き、リュベルさんである。

 リュベルさんなら、城内の見回り中という名目が立つから、お城を歩き回っていても特に問題にはならないそうだ。

 そんなリュベルさんは、私が透明になっていて見えないから、きちんとついて来ているかがわからないと言って、迷子防止の為にと、二人の手をずっと繋いでおく事にしたらしい。

 ……これは、お仕事。

 決してお城デートではない。

 繰り返す、これはお仕事、デートじゃあない!

 勘違いするな、自分!!

 繋がれた手を見てはほんのり顔が熱くなり、ニヤつきそうになる口元をなんとか抑えながら、私は心の中でそう繰り返す。

 リュベルさんがついて来てくれるのはきっと今日だけなんだから、説明をしっかり聞いて覚えなければと思うのに、どうしても視線が時々手にいってしまう。

 ……透明になれて本当に良かった。

 顔を赤くしてニヤついている変な姿を、リュベルさんに見られなくてすむのだから。

 そうしてうろうろと歩き回って城内の全てを案内され終わっても、何故かまだ私の姿は透明になったままだった。

 かなりの時間が経っているというのに、まだリュベルさんには私の姿が見えないままらしい。

 ええ……これ、いつ解けるの?


「どうしましょうリュベルさん……どうやったら解けるんでしょう?」

「そうだな……昨日見えなくなっていたのが今朝には見えるようになっていたんだから、自然に解けるのだろうとは思うが。とりあえず、ハオ様の執務室へ戻って、自分で術を解く事ができるかを検証しよう。解く呪文があるかもしれない」

「あ、はいっ」


 私達は心持ち早足になりながらハオ様の執務室へ戻り、皆さんを巻き込んで術を解くすべを色々試す事になった。

 そして、それは至って簡単な呪文で解ける事がわかった。

 『透明化終了、元に戻れ』。

 ただこれだけである。

 様々な案を出され、試行錯誤した結果がこれで、なんだか脱力感に襲われた私達だったが、けれど『透明化終了』や『元に戻れ』だけでは駄目だったりとかもしたから、意外と面倒な術ではあるのかもしれない。

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