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第16話「激しい痛み」 - 1

※生成AIで作った画像を挿絵に使っています。その為一貫していない部分がありますが雰囲気モノとしてご容赦ください。

目が覚めるとそこはベッドの上だった。

体中がきしむような痛みで動けない。

何があったんだ…


頭も割れるように痛い。

目を閉じると世界がぐるぐる回っている…


思い出してきた。

町の外れの墓場で閉じ込められて、アンデッドたちに襲われ、俺が門をこじ開けようと飛び出した時、全身に電気が走って倒れた、んだと思う。


いま呑気に寝ていられるって事は姉がアンデッドたちをやっつけてくれたのか?


そうだ、姉や妹は無事だろうか。

うう、頭が痛い。


苦しみながらまどろんでいると部屋の外の廊下にこちらに近づく足音がした。

鉄扉が開き、制服姿の男たちが入ってきた。


「意識が戻ったようだな。よし、こいつを牢に入れろ!」


「は!」


指示を受けて男たちが意識朦朧としている俺の体を強引に引き起こした。

痛いって! 激痛で声を上げる事もできず俺は泡を吹いて再び気を失った。


◇ ◇ ◇


次に意識が戻った時は冷たい土床の上に寝かされていた。


視界の端に疲れた顔のアンナが見えた。壁に寄りかかって座っている。姉は見えないが後ろにいるのかもしれない。


ここは牢屋のようだ。

全身の痛みは相変わらずだが、頭の痛みが弱まって少し考えることができるようになってきた。


この町の警察か何かに捕まったんだろう。

姉がアンデッドを倒した時に勢い余って誰かを殺してしまったか、はたまた覚えのない容疑をかけられてるのか…


いや姉も負けてしまって姉弟全員捕えられてるのかな。でも俺らを人質にして月明かり団を脅迫しても意味ないからな…


また意識が遠のいていった…


◇ ◇ ◇


「…んだったの?お姉様」

アンナの声でまた意識が戻った。


「ごめんなさい、ここでは言えない。もう少し待って…」

姉の声だ。やはり3人一緒だった。


「はい、待ちます。けどもここからいつ出られるのかしら。怖いわ、お姉様…トーマスも意識が戻らないままだし…あ、目が開いてた。なんだ、大丈夫そうね」


いやいや、こっちは虫の息だ。もうちょっと心配しろ。これまでの人生でもっとも死の淵にいる自信があるぞ。


「力が戻ってきた。今ならできそう」


姉はそう言うと俺の体に両手を乗せた。その手も痛いよ姉さん…だけど声は出せない。


「光の息吹よ、この者の身を包み込め。命の泉よ、その苦しみを癒やせ」


詠唱に呼応するように周囲から光の粒子が姉の両手に集まってくる。


「偉大なる祈りと瞑想の神キラストリエの力を持って心身を清め、平穏をもたらせ。この聖なる手によって、全ての傷をいやし、新たな力を吹き込め!」


ドクン!

俺の体の中に何かが起き、途端に身体が軽くなった。これが回復の魔法ってやつか。


挿絵(By みてみん)


「すごい…お姉様やっぱり聖魔法を使えるのね。一体どこで…」


姉はそれには答えず意識を魔法に集中させていた。


(続く)

ここまで読んでいただきありがとうございます!

「面白そう」「続きが気になる」と感じましたら、『ブックマーク』と広告下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけますと嬉しいです!

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★あとがき★

トーマスはなんとか命をとりとめました。三姉弟はどこかに捕まっています。

捕まってしまうとこれくらいしか情報が無いだろうなと思ってかなり制限しました。

ところでターニャはヴァーレルソルイの洞窟で重傷を負っても素性を隠すために回復魔法使わなかったんですね。

深く考えずにそうしていましたがターニャの意志の強さ恐るべしです。


★この世界・物語の設定★

「聖なる祈りと瞑想の守護神」

聖魔法の源泉となる神。

これ系は100%女神ですが、それは嫌なので男性でも女性でもない中性神と設定しています。

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