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第四十六話 揺ぎ無い決意

彼女らが立ち去った後、俺はすぐ自分の住処に身を隠す。


御堂さん以外の人間と話をしたのはずいぶん久しぶりな気がした。



それにしても長谷川という男・・・俺の過去を知ってるような話ぶりだった。

どういう事だ。


・・・まさかあいつは・・・。


いや、それはない・・・と思う。

そうだとしたら何故俺を庇うような真似をする?


わからない・・・。






そして・・・まさか、静香にまた会うとは思わなかった。

・・・いや、御堂さんのおせっかいやきはわかっていた。もしかしたらこんな事になるんじゃないかと心のどこかで思ってはいたかもしれない。


静香・・・変わってなかった。


今でも十分愛しい。以前のように彼女と二人でゆっくり話しがしたい。

あの場でも抱きしめてあげたかった。

だが俺のしたことは・・・?


愛しかったはずの彼女に凶器を・・・狂気を向けた。


もう戻れないんだとわかった。

静香も幻滅しただろうな。・・・だがそれでいい。


俺と静香は・・・もしあのまま何も知らずに結婚していたらどうなっていた?

どうなっていたんだろう・・・何も知らないまま幸せに生活していたのだろうか?



静香と結婚したらというIFの世界と現実の今。



果たしてどっちが喜劇だったろう。

今の俺のビジョンから想像するIFの世界は喜劇にしか見えない。

・・・が、そこには平穏がある。

だが俺はその平穏を捨てて現実の今を選んだ。


長谷川という男の言うとおり、誰もが黙っていてくれたら今度の事は何もなかった事になるのか・・・?


淡い期待を一瞬、抱く。

その期待を抱いた自分を嫌悪する。


バカか?今更何を言ってる。








もう忘れよう。そして明日中に決行しよう。これ以上長引かせても俺の精神が参るだけのようだ。

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