【第十一章】私と友情とやっぱり脳破壊で新しき道【百十話】
「なあ、アライ。クネはいいのか? あんなんになっちゃって」
オラはマスターのアライの元、メイドどして働いでらどカズミがやって来て、アライにそんたごど聞いだ。
自分のごどだ、聞ぎ耳立でるわげでねが、どうしても気になってしまうよな?
「おまえが面白半分で女物の服を買い与えて、化粧なんか教えたからだろ!」
アライがそう答える。
オラの格好のごどが? アライもめんけっつってけだでねが。
今更、昔のオラにはもう戻れんぞ。
オラ、女装妖怪どして生ぎでいぐごど決めだんだんてな。
「でも、可愛くなったよな」
オラは台所にいでカズミの顔は見えねんだども、あのいやらしぇ笑み浮がべでらごどだげはすぐに想像がつぐ。
まんず、確がに。
化粧はカズミ教えでけだんだが。
それで、オラ、見違えるほど、めんけぐなったんだ。
「何を言ってんだよ」
アライもオラのごど、めんけっつってけだ!
言ってけだよな?
「どんな気分だ? 幼馴染が男の娘になったのは?」
「オトコノコ? 何も変わってないじゃないか」
オラのいる場所からだどアライの姿だげは見える。
アライは混乱してら様子が分がる。
でもオラおべでんだ。
女装男子のごど、オトコのムスメど書いで、オトコのコって読ませる文化があるごどな。
オラ、男の娘になっちまったんだよな。
「ああ、んー、女装男子? に? 親友がそれになった気分は?」
カズミよ。そんたごどアライさ聞いでどうするんだ。
おめはどうするつもりなんだ?
聞いだ話にはトウフどアライくっつけるべどしたって、オラ聞いだぞ?
でも上手ぐいってねどもな。
だんて、今度はオラなのが?
オラの出番なのが?
カズミ、おめの頭の中はどうなってらんだ?
「いや、そもそも妖怪の性別もな、ほとんどが曖昧だしな」
まんず、その通りだ。
アライも性別確定してね。
特にオラなんて人間達にとっては正体不明だしな。
「でもトウフは男の子だろ?」
「はい、ボクは豆腐小僧なので!」
それは豆腐小僧だんてだべ?
んだども、トウフはオラよりもめんけ気がするぞ。
ん? 待でよ? この場合の、オトコのコは、おどごっていう意味でえんだよな?
ややっこしい。
「で、どうなんだよ、アライとしては」
そ、それは重要なごどだ。
アライはオラのごどなんて思ってらんだ?
アライも男だばすぐに答えれよ。
「いや、まあ、可愛いんじゃないの」
そ、そうが、アライ。
おめもオラのごど、めんけって思ってけでいるんだな。
オラ、嬉しぇぞ。
「ほんとうか!? アライ!」
なんでうれしそうにカズミ聞ぎ返すんだ?
この女、ほんに何考えでらんだ?
オラがカズミのごど怪しんでらど、急に話振られる。
「クネ、おまえはそれでいいのか?」
オラは慌でで答える。
「なっ、何がだ?」
オラが動揺してらど、アライは軽ぐため息吐ぎ出して、
「いや、本人がいいならいいんだが……」
と、そう言った。
つ、つまり、オラ良ぇば、おめもえでいうごどが?
そんたごどなんだよな?
「そうだぞ、私は勧めただけで強制はしてないぞ」
ま、まんず、それは確がに。
オラは強制されでね。
お勧めはされだげどな。
だって、もっとめんけぐなれるだなんて言われだら、なあ?
「それは…… そうなんだが、どうなんだ?」
アライの奴は納得でぎねように難しぇ顔しだす。
アライよ、おめだば何納得でぎねのが?
オラはこんたにもめんけぐなったどもよ?
カズミの奴はアライどの会話さ飽ぎだのが、スマシさんの頭の上で丸ぐなって寝でらネコマタの方さ興味良ぐ。
「にしてもネコマタちゃんは、スマシさんに懐いているんだな。完全にスマシさんがキャットタワーになってるじゃないか」
キャットタワーってなんのごどだ?
ただスマシの奴はまんざらでもね様子だ。
「よろしく」
とだげ言ってすまし顔していやがる。
「スマシさんも喜んでいるみたいですね」
トウフがそう言って微笑ましく笑う。
こえだばごいづでほんに可愛らしぇ奴じゃのぉ。
カズミでねが、トウフだば女の格好似合いそうだな。
「ぬらりひょん様、クネの奴あれでいいんでしょうか?」
アライオラのごどぬらりひょん様さ相談し始めおった。
オラの何がわりぇでいうんだ?
「ん? んー、まあ、今の時代、生垣を揺らすだけで存在していけるわけがない。概念が簡単に壊れてもしかたがなかろうて」
ぬらりひょん様はオラの方どご一瞬ばり見で、そう言った。
確がに。
今どぎ生垣揺らしてでもなぁ。
何にもならん。
んだども、その言葉さ反応した奴がおる。
カズミだ。
「え? クネの奴、概念が壊れてるのか?」
オラの概念壊れでらのが?
壊れでね。
オラはKAWAIIに目覚めだだげだ。
「なんでお前はそんなに嬉しそうなんだよ」
アライがカズミさ突っ込む。
「いや、だって、今なら色々設定やら属性を簡単に盛り込めるってことだろ?」
設定や属性?
オラさ?
どんたごどだ?
「ぬらりひょん様、やっぱりこの女危険ですよ! 邪悪そのものじゃないんですか?」
アライ必死にぬらりひょん様にいうのだんだども、当のぬらりひょん様は、
「時代そのものが変わっているんだ。妖怪も変わらねば生き残れまいよ」
そう言って、アライは淹れだコフィ啜るばりだ。
そうじゃ、オラはめんけぐなって生ぎ残るんじゃ。
「それで女装はどうかと思いんすが?」
アライがそうぽづりど呟いだ。
女装やざねんか?
じゃあ、けっぱってオラ、女になればえのが?
ていうが、なるべどしてなれるもんなんか?




