カルセット公爵とトルテ商会
今回はカルセット公爵とトルテ商会のやり取りです。もしかするとまた後で付けたします。
晩餐会から翌日の朝。カルセット公爵は朝早く屋敷から馬車で出てトルテ商会に向かった。トルテ商会の玄関では、トルテが待っていた。
「朝早く我がトルテ商会を御贔屓して頂きまことにありがとうございます!」
「世辞はいい!そんな事よりワインは何処にある!」
「は、はい!昨日連絡があったワインですね!名前が分からないとおっしゃっていたので出来るだけ多くの種類のワインを御用意しました!こちらです!」
トルテはカルセット公爵を案内し、倉庫には大量のワインの樽が並んでいた。カルセット公爵は一つ一つワインを味見をするにつれて顔が歪み、最後にはワイングラスを地面に叩き割った。
「違う!あのワインの香りはどのワインよりも強く、味はもっと深くまろやかで甘さがある!ここにあるのは全て違う!あのワインじゃない!ハァハァハァ!トルテ、儂が探しているワインは儂の妹で在らせられる王妃様のお気に入りなのだ!そのワイン必ず見つけてこい!」
「わ、分かりました!このトルテ商会の名にかけてカルセット様の御要望のワインを手に入れてみせます!」
「その言葉しかと聞いたぞ」
「はは!」
カルセット公爵はトルテ商会を出て行った。トルテは部下達を集めて命令をする。
「お前達!カルセット公爵様の御要望のワインをかき集めろ!」
「「「「は!」」」」
部下達は散らばって行った。
* * *
トルテがカルセット公爵に出したワインは決して悪い物ではない。むしろ高級品ばかりだ。
トルテ商会はオルト王国屈指の大商会。品揃えも品質も逸品ばかりなのだが、カルセット公爵が求めるワインはそれ以上の物と言われて困る。
カルセット公爵の命令になんとしても応えなければ!
翌日の朝。
「何故見つからないのだ!」
「も、申し訳ございません!」
トルテ商会の情報網は王国全土に張り巡らしている。そんなトルテ商会の情報網を持ってしてもカルセット公爵の求めているワインが分からない。トルテはイライラしていた。すると部下の一人が入って来た。目の前に例のワインの小樽がテーブルに置かれた。
「トルテ様!分かりました!」
「本当か!何処に売っているんだ!」
「あの・・・それが・・・」
「何をぐちぐちしている早く話せ!」
「はい!サリー商会に売られていいました!」
「何!あのババアの商会にか!本当だろうなその情報は!」
「はい!何人か冒険者達から聞いたので間違いありません!冒険者の話によればサリー商会で最近売り出したらしく、ワインの出所までは分かりませんでした。これがそのワインです」
目の前に例のワインが入った小樽がテーブルに置かれた。トルテは小樽をマジマジと見る。
「むむむ、信じられん。しかしそれが、本当にカルセット公爵様が望むワインなのかわからん。ワインは本当にそうなのか?」
トルテはそう言いながら小樽からワインをグラスに注ぎ恐る恐るワインを飲む。
「うっ!?美味い!自分で売っているどの高級ワインよりもこのワインが美味いだと!?」
こんなに美味いワインをウチで買い取ればサリー商会で売っている値段の三倍・・いや五倍は儲かる!ワインの出所を掴み契約させ、沢山作らせる!そしてカルセット公爵様の妹で在らせられる王妃様御用達の商会になり、強い後ろ楯を得て益々利益が上がる!こうしては居れん!
「今すぐ用心棒を連れてサリー商会に行くぞ!」
「「「「は!」」」」
トルテは部下達を率いてサリー商会に向かった。
ありがとうございます!(о´∀`о)ノ




