表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神々のカードゲーム  作者: 葉月 優奈
一話:プロテクションカード
10/56

010

烏嶽は、初めからあたしを揺さぶってきた。

最初の会話も、的確な揺さぶりだ。

あたしに対しての揺さぶり通りにいくのか、それとも違う攻め方をするのか。


強ばった顔のあたしは、固唾を飲んで見守っていた。

やがて、烏嶽は口を開いた。


「お前の名前は?」

「『天瀬 雪乃』」素早く反射的に答えた。

烏嶽は、そんなあたしをじっと見ていた。

穴が空くほど、ジロジロとあたしを見てくる。

同世代の男に普段余り熱心に見られることがないので、少し照れくさく感じてしまう。

年上の男にジロジロ見られるに、あたしは慣れていない。


「部活は?」

「ダンス部」

「得意教科は?」

「数学」

「苦手教科は?」

「英語」

「父親の具体的な会社で、取り扱っているモノは?」

いきなり、具体的な質問が飛んできた。

驚きを顔に出しそうになったが、なんとか冷静な顔を保っていた。


この烏嶽、あたしの答えを知っているのか。

だけど、烏嶽とは面識もないしまともに話すのも今日が初めてだ。


それでも、あたしには有名な姉の遥乃がいた。

学校でも有名人の遥乃を通して、あたしを知ることは難しくは無い。

必死に、冷静な顔であたしは前を向いていた。


「ノーコメント」拒否をした。

それでも烏嶽は、口を開いた。

どこか笑っているようで、余裕の雰囲気を漂わせていた。


「まあ、初めから決着はついていた。

お前が負けるのも、俺が勝つことも。

照美栖が『プロテクションカード』を選んだときに、俺の勝ちは既に決まっていた。

お前が選んだのは、こいつじゃないのか……『天瀬 智雄』だろ?」


いきなり、あたしの父親に答えがいき着いた。

最初の揺さぶり通り、あたしの両親に烏嶽が絞ってきた。

それでも、あたしは口を開いた。

「ハズレよ」緊張した顔で、あたしは言っていた。


「あ、そうか。じゃあつまり、こっちじゃ無ければ……」

「コールしたから、次のターンになる」言おうとする烏嶽を制した光山。

「分かったよ」

ブツブツと言いながら烏嶽は、渋々引き下がっていた。


だが、彼は既に勝ち誇った顔を見せていた。

間違いない、次はあの名前を予言通りに言ってくるだろう。

探りも入れずに、迷いも無くあたしの両親……母親の名前を狙ってくるのが分かってしまった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ