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忍び愛〜声から始まる恋〜  作者: みやび68


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12/12

Episode 12

「お待たせしました⋯!」


早めに待ち合わせ場所へ行ったのに、ユウさんが居て慌てて駆け寄る。


「大丈夫、今来たところだから⋯」


優しく微笑むユウさんに、胸の高鳴りが抑えられない。


「っ⋯今日は、よろしくお願いします⋯」

「⋯こちらこそ、よろしく」


さり気なく手を差し出され、戸惑いながらも握手をする。

そのまま、指を絡め取られた。

手を繋いで歩き出す。


「⋯今日は⋯どこに行くんですか?」

「水族館はどうかな?」

「⋯水族館、好きです⋯」

「良かった⋯好きそうだと思ったんだ」


他愛のない話をしていると、あっという間に水族館に着く。


「混む前に、先にお昼食べようか?」

「そうですね!水族館のカフェって、何があるんだろ⋯」


カフェに入り、メニューを見つめる。


「⋯何で迷ってる?」

「えっ?⋯どうして、迷ってるって⋯」

「真剣な顔でメニュー見てたから」

「っ⋯は、恥ずかしいです⋯」

「可愛いから、いいんじゃない?」


優しく微笑みながら言われた言葉に、恥ずかしさとは違うドキドキが止まらない。


「っ⋯パンケーキ、この2つのどっちにしようかなって⋯」


メニューを指差す。

ユウさんが、私の指を優しく包むように握り⋯


「シェアすればいいんじゃない?俺もパンケーキの気分だったし⋯」

「っ⋯お願いします⋯」

「ドリンクはどうする?」

「⋯ミルクティーで⋯」


私の返事を聞き、優しく微笑んで注文してくれる。

頼んだものを待つ間、何気ない話をしながらも胸がうるさいくらいに鳴っていた。


パンケーキを分け合いながら食べる。

クリームのせいだけじゃない、特別な甘さを感じた。


カフェを出て、どちらからともなく指を絡める。

2人で肩を寄せ合い、ゆっくりと水族館を見て回った。


楽しい1日が終わる。

家まで送ってくれたユウさんをジッと見つめ⋯


「今日はありがとうございました⋯凄く、楽しかったです⋯」

「俺も楽しかったよ⋯」

「⋯じゃあ、また明日⋯」


そう言葉に出しても、名残り惜しくて繋いだ手が離せない。


「⋯未来ちゃん、好きだよ⋯」

「っ⋯!わ、私も⋯ユウさんが好き、です⋯」


指を絡めたまま、ゆっくりと近付く唇を受け止める。


「⋯恥ずかしいから、皆には内緒にしようか⋯」

「⋯はい⋯私も、人に言うのは⋯恥ずかしいです⋯」


優しい微笑みとキスが落ちてくる。

私は今まで感じた事のない幸せに満ちていた。

これが運命の恋だと、確信しながら⋯

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