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<9>


宿は、割りとすんなり見付かった。


勿論、部屋は副団長さんが一人部屋で僕とザルグさんが二人部屋だ。



朝食、夕食付きの期限無しで借りれた。



まだ、お昼頃なのでそれぞれ自由行動になった。


元々、ただの御者なザルグさんは御者以外の時は観光する予定らしい。


なので、元々自由行動なのだ。



さて、ザルグさんを見送った僕らは早速昼食を食べに行く事にした。



「…副団長さん。別に僕と、一緒に行動しなくてもいいんだけど。」



副団長さんは、この旅の間はほとんど僕と一緒に行動すると言っていた。



「私だって、まだ信用出来ていない貴方と行動を共にしたくありません。」



ならなんで、付いてくるのかな?



「じゃ、別行動すればいいでしょ?」



しかし、副団長さんは僕を睨む。


「…そう出来れば、いいんですが一応貴方の護衛役でもありますから。」


副団長さんは、不本意そうだった。


やはり、態度が少し柔らかくなったとかは勘違いだったみたいだ。



「文官長から頼まれてるのか…。まぁ、そういう事なら仕方ないね。」


確かに、僕は自衛出来ないからね。



「…所で、何故名前で呼ばないんです?同い年ですし、別に呼んでもいいんですよ?」



そう言って、僕を不思議そうに見た副団長さん。


「あ、いいんだ?男嫌いらしいし、一応気を付けてたんだけど…。」


男に名前で、呼ばれたくないかもと思ってたんだけどね。



「別に、貴方…いえ…ファルは、下心を持った男共とは違うので普通に呼んでいいですよ。」



ん?無表情なのは、相変わらずだけど…。


何となく、優しいような?



「そっか、じゃあフィナ。これから、宜しく♪…あ、ここだ!!ここは、この町で一番評判のいい食堂なんだってさ♪」



さあ♪ご飯♪ご飯♪


僕は、もう昼食の事しか頭になかった。


正直、フィナの存在を忘れていた。


だから、さっさと中に入って行ったんだよね。


流石に後々、ちょっと反省したよ…。



そんな、僕を呆れたような目で見ていたフィナも、僕に続いて中に入ったのであった。




ちなみに、食堂での昼食は期待通り美味しかった。




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