浜辺のビーナスとエンジェルですよ?
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海、二日目です。
(分割したため今回も短めです。すみません)
「ねえねえねえねえ、どう? どう?」
「お…………」
「何よ、なんか言いなさいよ。か、彼女の水着姿よ? ほら、早く!」
「そ…………」
「そじゃわかんないわよ!」
「き、綺麗だ……」
「ちょ、ま、そ、そこは可愛いとかじゃないの?」
「もちろん可愛いんだけど、そ、それよりも綺麗が上回って」
「な、なにこっ恥ずかしいことヌケヌケと言ってるのよ!」
「お、お前がなんか言えって言ったんだろ! 言われて真っ赤になるなら言わせるなよ!」
「うううううるさい! 想定外だったんだよ! 心の準備ってのが!」
「知らねえよ! 綺麗なんだからしょうがねーだろ!」
「うるさい! うるさい! 綺麗言うな!」
「やーい綺麗ー綺麗ー」
「うるさいっての! あああ、もう、ほらちょっと、そのパーカー貸しなさいよ!」
「なんだよ、まったく。着るのかよ。ほいよ」
「ホントにもう!」
「ま、まあ、あのままでいられたらこっちの心臓も持たないからな……」
「なんか言ったあ?」
「いや、なんにも。……はあ、妹はもうどうしようもなく天使だったし、我が親ながらオカンも相当似合ってたし、お前ら絶対男に声かけられるだろうから気が気じゃないぞ」
「はうう、ホント妹ちゃん天使。試着室で見てはいたけど、浜辺で見ると100倍輝き方が違うわー。もう食べちゃいたいくらいー」
「カニバるんじゃない。うん、なんだ、お前その、ビキニ似合ってるぞ。可愛くて綺麗だ」
「ううううううう。……ありがと」
「めちゃくちゃ心拍数上がったぞ。心臓オーバーヒートで殺す気か」
「そ、そんなに?」
「今でもドキドキしてるわ。ずっとパーカー着てろ。他の男に見せるんじゃないっ」
「へへへー、もしかして妬いてる?」
「何を言われてもいい。夏の浜辺は野獣がいっぱいの危険地帯なんだよ。そんな中にお前やら妹やらが水着でキャイキャイしててみろ。獣共が我先にすっ飛んでくるわ」
「そ、そうかな」
「そうだっつーの。こっちはめちゃくちゃ心配だぞ。今だってチラチラチラチラ周り中こっち見て来てやがる。お前、絶対俺の元から離れるなよ」
「うわ、嬉しい。すっごい嬉しい!」
「もう、頼むぞ…… まじで胃に穴が開きそう」
「うふふーうふふー」
「まったく。……そういえばうちの天使はどこに行った? 親父もオカンもいないみたいだけど」
「あ、海の家にお昼を買いに行ってるわよ。適当に買ってくるって」
「そうか。親父が付いてれば大丈夫か」
「あはは。お父さん、妹ちゃんに膝まであるようなラッシュガード着させてたわね。それでも妹ちゃんの天使さは隠せなくて視線浴びてたみたいだけど」
「親父は妹溺愛してるからな」
「あんただってそうでしょうに」
「妹ラブ」
「わかる」
「お? キモ、じゃないんだ」
「あんないい子いないもの。シスコンを許してあげるわ」
「シスコンじゃねえ」
「ふふん。……あたしは幸せ者ね」
「な、なんだよ急に」
「あんたがいて、あんな妹ちゃんがいて、お母さんもお父さんも仲良くしてくれて」
「そ、そうか。妹はお前大好きみたいだしな」
「こんなだったらもっと早く紹介して欲しかったわよ!」
「いや、まあ、ほれ、か、彼女じゃないと会わせられなかったしな」
「あああああんたがちゃっちゃと彼女にしてくれてたら良かったのよ!」
「な、なんだよ、突然の八つ当たり!?」
「ほんとにもう。……うふふーうふふー」
「どうした、怒ったりニヤけたり。大丈夫か?」
「うふふー。いいのいいの。あ、妹ちゃんが帰ってきたわ!」
「お、おお。こっちこっち! さんきゅさんきゅ。どーれ、ほほう。定番の焼きそばがあるな。え? カレーもある? それじゃカレー貰うかな」
「お使いありがとねー、えへへー。お父さんとお母さんもこっちに向かってるのね。あ、あたしは焼きそばにしよっかなー」
「よし、じゃあ先にいただいてしまおう。いただきまーす」
「えー、お父さんお母さん待たなくていいのー?」
「いいのいいの。ほれ、お前らも食っちゃえ」
「うーん、どうし…… あ。妹ちゃんも食べちゃってるんならいっか?」
「いいからいいから、はよ食え」
「じゃ、いただきまーす」
「ほーい」
「浜辺で食べるのっておいしいねー」
「おう。青のり付いてるぞ」
「え!? うそ!?」
「うっそー」
「……こっのー! このっこのっこのっこのっこのっ」
「痛い痛い痛い痛い痛い」
帰ってきた親父とオカンにめっちゃ笑われた
彼女が綺麗だと気苦労が絶えないことを知ったわけだ




