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初日は雨に降られました。
(今回短めです。すみません)
「初日はちょっと残念だったな」
「そうね、保養所に到着した途端に大雨が降ってきてビックリしたわよ」
「ここってスコールみたいなのがたまに降るんだよな。今日はそれに当たっちゃった」
「すごかったわね。降って止んでが小一時間くらい続いてあとは止んだけど」
「あの後に外に出るのはなかなか度胸がいると言うか、リスクも高いしおとなしく宿にいるのが一番だよ」
「ちょっと残念だったけど、天気予報では明日は全国的に快晴だし、明日に向けての充電タイムと思えばいいわ」
「ははは、前向きでよろしい。それに宿もなかなかいいだろ?」
「保養所って聞いてたからちょっと想像付かなかったんだけど、こっちもビックリよ。お風呂は天然温泉で屋上の露天風呂からの眺めは絶景だし、一階の大浴場も広くてゆったりできるし。卓球台とかダーツとかも置いてあって自由に遊べるのもいいし。夕食のディナーも贅沢だったわー」
「お、おう。えらく気に入ったみたいだな。何よりだよ」
「着いてからお母さんと妹ちゃんとで館内の案内してもらったんだけど、聞いてた築年数とは思えないほどどこも綺麗だったわよ」
「ああ、一昨年だっけかな、全面リフォームってのをやったんだ。その前までは、まあそれなりな感じだったよ。古いけど決して汚くはなくて清潔感バッチリだったから全然気にならなかったけど」
「へえー。そう言えばちっちゃな子供が遊べる部屋みたいなのもあったわ」
「ああ、それもリフォームの時に出来たんだ。もっと子連れでも来やすいようにって要望があったんだって。社員の福利厚生施設だからそういう声も反映させるんだってさ」
「すごいわねー。お父さんのお勤め先ってもしかして大企業?」
「いや、どっちかって言うと中小企業。社長の方針で福利厚生に力を入れてるらしいんだ」
「そうなんだ。いい社長さんね」
「そうそう、そのおかげで家族はこうしていい目に会えるわけ」
「なんかちょっといやらしい言い方」
「ははは。社長さんには感謝してるよ」
「え? 会ったことあるとか?」
「そんなんじゃないけどね。親父って今の会社の前はそれこそ大企業に勤めてたんだよ」
「え、そうだったの」
「だったんだけど、社長さんに引き抜かれて今の会社に転職したんだ。それが7年前かな」
「大企業から中小企業にって、家族としてはどうだったの?」
「そりゃ多少心配もしたけど、親父がやりたいことをやらせてくれる会社に行きたいって頭下げるもんだから、家族としては後押しするしかないじゃん。オカンも働いてるしまあなんとかなんじゃねーって」
「そ、そうだったのね。ちなみにお父さんのお仕事って聞いていい?」
「おう。研究開発職。前にいた大企業は安定はしてるけど、やりたい研究ができなかったんだってさ」
「へえーーーー。すごいわね。話聞いてるとさ、あんたの家族ってホント仲いいわね」
「まあこんなもんだろ?」
「そうかなー」
「隣の芝生ってやつだよ」
「うーん」
「で、まあ、そういう経緯で親父が転職してからは家族旅行は毎年この保養所になったんだ」
「なるほどねー。ホントこんないいところ早々無いわよ? まったく羨ましいわね」
「んーーー。お前もまた来ればいいじゃん」
「え、いいの?」
「いいに決まってんだろ?」
「そ、そうなの?」
「そうなんだよっ。いいんだよ」
「家族旅行なのに?」
「か、家族旅行だけどいいんだよ」
「そ、そう。誘ってくれてありがとうね」
「誘うとかじゃなくて、け、決定事項だからな。ちゃんと来いよ? わかった?」
「わ、わかったわ」
「親父もオカンも妹も、来年も絶対連れて来いって言ってるしな」
「そ、そうなの? みんなに言われたら断るなんてできないし、あ、あたしだって一緒にいたいし」
「じゃ、じゃあじゃあ問題無いじゃん。来年も一緒な」
「わかったわ」
「再来年もその先もずーっとだ」
「え?」
「家族旅行だけどな」
「う、うん」
「どうだ、うちの家族旅行はいいもんだろ?」
「もちろん楽しいわよ。来年も来てもいいって嬉しいわ」
「おう」
「ん? なに? なんで顔赤くしてるのよ?」
「な、なんでもない」
「なによー。変なの」
「ふふん」
「ありがとねー」
「おう」
とりあえず明日は浜にでるぞー
さりげなくプロポーズっぽいの混ぜてくるなよ




