捧げ合ってるんですよ?
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夏休みに入りました。
(今回最も短いです。ごめんなさい。でもここんところなかった甘々回なのでご勘弁を)
「こんにちはー」
「いらっしゃい。暑かったろ、上がれよ」
「はーい、お邪魔しまーす」
「ほいほいー。えっとな、オカンと妹は買い出し行っててまだ帰ってきてないんだよ。もうすぐだとは思うんだけど」
「あらそうなのー。あたしもちょっと早めに着いちゃったしね。はー、家の中涼しいわー」
「外は灼熱地獄、とても出る気になれんぞ。そんな中よく来てくれてありがとうよ」
「いえいえ、こう見えても暑さには割と強いのよ。とは言えそこそこ堪えるわね。この暑さ、夏休みって感じねー」
「そうだな。でも高校生最後の夏休みなんだよなぁ。入試もあるし、なんか感情が入り混じる。大学受験もあるし。よく学びよく遊べ、ってやつかな」
「なにそれ、先生みたいなこと言ってる」
「先生はお前だろ?」
「ふふ、まだまだ先の話よ」
「で、本気で先生を目指すのか? 迷ってたみたいだけど。夏休みには学部を決めておいた方がいいんじゃないのか?」
「ええ、先生になることに決めたわ。腹をくくったってやつね」
「そうか。これで迷いが無くなるな」
「うん。あんまりうじうじ悩むのはあたしらしくないと思うしね」
「ま、自分で決めたんだから悔いの無いようにやらんとな」
「決めたら一直線よ。あんたの言う通り、迷いなく進むわよ」
「実にお前らしい。応援するぞ」
「へへへ、ありがとね。心強いわ」
「俺もお前ほどの信念があるわけじゃないけど、進みたい学部は決めたぞ」
「へえ、どこにしたの?」
「さて、どこでしょうか。当ててみな?」
「一発で当てるわよ? ズバリ理工学部」
「大正解。やっぱり分かるか」
「まーねー。半分はあたしが勧めたようなもんだしね」
「決めたのは俺だぞ?」
「もちろんそうだんだけど。あたしが趣味として造形を勧めたことからあんたはそっち方面に興味を持ったからね。多少は責任があるのかなって」
「ははは、責任を感じることなんてなにも無いぞ。逆に何も考えてなかった俺の進路に道筋を付けてもらったようなものだから、お前には感謝するしかないくらいだ」
「そう言ってもらえるならいいけど、やっぱりねー」
「そんなこと言ったら俺だってお前が先生になることに責任があることになるぞ? お前に勉強を教わってるけど、お前の教え方がすごく良くて、先生になるのを考えてるなら向いてるんじゃないかって背中を押したろ?」
「ええ、そうね。あんたにそう言ってもらってきちんと進路を考えるようになったのは確かね」
「であれば、だ。お前が先生になることに俺も責任があるってことだ」
「うーん、そうなの?」
「いいんだよ。お前は俺の、俺はお前の、生き方にそれぞれ影響を与え、そして与えられ、だ」
「……うん。ありがと」
「俺はお前に青春を捧げている」
「うん」
「お前も俺に青春を捧げている、と俺は思っている」
「もちろんよ! あんた以外に捧げる先なんて無いわよ!」
「そ、そう声を上げるな。びっくりする」
「あ、あ、あたしはね!」
「うん?」
「あたしは、ああああああんたのものなのよおお」
「おおおおおおおう?」
「恥ずかしいこと言わせるんじゃないよお! このすかたんんん!」
「おおおお前…… お俺だってお、おおおおおお前のものだからなああ」
「な、なに言ってんのよおおおおおおお」
「ちょちょちょちょとまて、落ち着け、落ち着こう、落ち着け、落ち着こう」
「うううううん、そうだね、そうだ落ち着こう」
「……」
「……」
「……い、いいか」
「……う、うん」
「……あのな。聞いて」
「……うん」
「好きだ」
「……………………うん。うぐっ ひっ」
「な、泣くなよ」
「だ、だっで、だっで、ずぎっで言っでぐれだの、ずっごぐひさじぶりなんだぼん」
「そ、そうだったか。悪かったな。好きだよ」
「……うん。あ、あたじもずぎー!」
「お、おう。うん。わかった。うん」
「……ぐずっ ひっ」
「そ、そう言えばオカン達遅いな。どうしたんだろ」
「……ひっぐ」
「ん。おいで、撫でてあげる」
「……うん ひっ」
「ほら」
「うん」
「好き」
「うん」
「なでなで」
「うん」
「好き」
「うん」
オカンと妹はこの5分くらい前に帰ってたそうだ
絶対的家族公認。




