妹ちゃんに会えるんですよ?
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妹ちゃんとの邂逅。
「く、苦しい」
「調子に乗るからだ」
「だってどれも美味しそうなんだもん」
「まったく。今日のお前は見た目大人っぽくて綺麗だなーって思ったのに、中身は全然お子ちゃま」
「うるさい! 大減点よ!」
「反省するのはお前の方だろうが。大丈夫か?」
「ふふん、こんなこともあろうかと帯に詰め物をしてきたの。これを取れば問題ないわ」
「端っから食う気まんまんかよ」
「楽しみにしてたのよ」
「左様ですか」
「さて、お参り済んだけどまだ時間あるしこの後どうしよう?」
「あーーー。そうだな、うち来るか?」
「へ」
「妹に会わせてやる」
「え、うそ!?」
「うそじゃねえよ」
「妹ちゃんに相談してくれてたの?」
「いや、相談はしてないが」
「だって、会わせるかどうかは妹ちゃん次第って、前に言ってなかったっけ?」
「うん、言った。でもあの時はお前がまだ俺の、その、彼女じゃなかったから」
「……ということは、あんたの、か、彼女だったら無条件に会えるってこと?」
「んー、まあそう。妹から男友達は連れて来るなって言われてるの知ってるよな?」
「うん」
「実は女友達もだめで、唯一『彼女』だったらOKなのよ」
「へー、そうだったんだ。でも何で?」
「妹ってモテるのよ。同年代からも年上からもね。で、妹と仲良くなってその寄ってくる男のおこぼれを頂戴しようと目論む女子がちらほらいるらしいんだわ。俺の女友達にも万一そんなのいたら適わないので勘弁してくれと」
「はあー、なるほど。つまり、あんたの『彼女』であればそんなことしないって保証になるからOKなわけね」
「そゆ事」
「妹ちゃんも苦労してるわね…… いいわ、楽しみ! 是非会わせて!」
「じゃ、これから俺ん家行こう。妹にはこれからお前連れて行くって連絡しとく」
「わかったわ。よろしくね」
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「……天使だった」
「だろ?」
「写真見せてもらった時もすっごく可愛い子だと思ったけど、本人を目の当たりにしたら感動的に可愛いかった。100倍可愛かった」
「俺の妹マジ天使」
「あんたがシスコンになるのもあれじゃしょうがないわね」
「シスコンじゃねぇ」
「おまけに『お姉ちゃん』って呼んでくれて。ぐふふふふふふ」
「よだれ」
「じゅる。んで、すっごく懐いてくれて、ハグもいっぱいしたし、あー、あたしもあんな妹だったら欲しい、今すぐ欲しい、ちょーだい、よこせ、くれ」
「やらん。俺のだ」
「けち。どシスコンめ」
「妹ラブ」
「キモい。けどわかるから腹立つ」
「ふふふ。俺の妹の良さがわかったか」
「あれじゃあんたの男友達連れてくの禁止ってのもうなづけるわ。最初にほぼ100%惚れるって聞いた時はホントかなあと思ったけど、あれは惚れる。100%惚れる。なんなら120%でも可」
「まあでも良かった。途中から俺ほったらかしでお前らだけで話盛り上がってたな」
「ホント楽しかったわ。打てば響く感じで会話が心地よくって」
「仲のいい姉妹みたいだったぞ」
「『お姉ちゃん』…… ぐふふふふふふ」
「よだれ」
「じゅる。あんたとの仲も大歓迎してくれたし、IDも交換したし、あーもう妹ちゃんラブ」
「俺のだ」
「ふふ。でもよかった。今日は本当に良い日だった。一月三日はらぶらぶ記念日とする」
「なんじゃそりゃ」
「減点ー。乙女にとっては記念日は大事なのよ」
「へーい、じゃなくて、はい、ね」
「そうそう。分かればよろしい」
「まあ、妹のお眼鏡に適ったってことは我が家でお前との付き合いに反対するのはいないってことで、俺も一安心だよ」
「まさかのヒエラルキー最上位」
「親父は妹を溺愛してるし、妹とオカンの仲もすげーいいしな」
「あんたとこはホント家族仲いいわね」
「おう」
「ところで」
「お、おう?」
「あんた、あたしが妹ちゃんといちゃいちゃしてたとき」
「いちゃいちゃ」
「こっそりスマホで写真撮ってたでしょ」
「ぎく」
「どうするつもり?」
「い、いや、そ、それは記念にだな」
「なんでこっそりなわけ?」
「な、なんとなく、話かけ辛くてな? ほ、ほら盛り上がってたじゃん」
「泳ぐ視線」
「そそそそそんなことは」
「あるわよ」
「いいいいいいいや別に何も悪いことするつもりは」
「前に『一枚いくらくらいで』とか言ってた口はこの口か」
「いいいいいひゃい、いひゃい、やへへふははい」
「何枚撮ったの?」
「ひゃ、ひゃんまい」
「本当は?」
「ろ、ろふまい」
「うそは無いな?」
「ひゃい」
「それをあたしのスマホに送ってから全部消せ」
「ひぇえええええええ」
「これは命令だ」
「ひゃい……」
「今、送れ………………よし。消せ」
「うえーん、いじめるー」
「ほほう。これを妹ちゃんに送って事の顛末を報告しても良いと?」
「お嬢様、とんだお戯れを。あーはて、私目は一体何をしていたのでしょうか? なんと知らぬ間にこのような写真が、これは早速消去しなければ。ぽちっ」
「よかろう。不問に処す」
「ははー」
「油断も隙も無い」
「折角の女神と天使のツーショット写真が……」
「な、なによっ?」
「なんでもない」
「なんか恥ずかしいこと言わなかった?」
「何も言ってない。耳まで赤くなってるぞ」
「ううううるさい」
「ほら、お前のマンションに着いたぞ」
「ごまかしたー」
「じゃあなー。残りの冬休みは親戚まわりとか宿題消化とかで会えそうもないから、また学校でなー」
「わ、わかったわ。今日はありがとう。妹ちゃんにもよろしくね」
「おう。ほいじゃ」
「じゃあね」
妹ラブがまた一人増えた
この時、将来本当に姉妹になることを予期していたのは妹ちゃんだけであった




