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エスコートは紳士のたしなみですよ?

# 評価、ブックマークありがとうございます! 励みになります。

# 初の作品で拙いものではありますが、続けて読んでいただけるよう頑張ります。


デートプランって大変だと思われ。


「カラオケ勝負は完敗だったぜ。参りました」


「ふふふっ あんたとカラオケなんて初めてだったし、楽しかったわ」


「そう言ってくれるのなら俺も満足だ」


「あんたの歌、好きだよ。上手い下手とかじゃなくって、なんか心にしみるというか」


「おお? そうか? まぁ、選曲が割と静かな歌ばっかってのもあるしなー。今度は激しいやつも挑戦してみるか」


「そうねー、なんでもチャレンジだよねー」


「お前はオールジャンルでなんでも上手いしな。負けてられねーぜ。ぜってー凹ましてやる」


「ほうほう、受けて立つわよー。かかってらっしゃい。返り討ちにしてやるわよ」


「今に見ておれよ。あ、そうだ。今度、お前のライバルってのも一緒に行かねぇか? お前と同じレベルってんだろ? 聴いてみたいし、なんならデュエット聴かせてくれよ」


「おっと、その発言は減点かな?」


「な、なんでだよ? 何がまずいってんだ?」


「あのね、デート中に他の女の子の話をしないの。しかも興味ありありで」


「そ、そういうことか。って、女の子だったのか」


「ちょ、ちょっと、ちょっと。それは聞き捨てならないわね。あたしが男と二人でカラオケに行くとでも思ってるの? それこそ減点よ減点! 大減点よ!!」


「あああ、すまん、不用意だったかも」


「かも、じゃないわよ! 大激怒よ!!」


「わ、悪りぃ。お前、男も女も友達多いからつい……」


「ついじゃないわよ! あんたねぇ、あたしがあんた以外の男と二人っきりになることがあるって思ってるの?」


「あ、いやー、ははは」


「はははじゃないの! もう! あんたはあたしに青春捧げてるんでしょ?」


「お、おう。それは間違いない」


「あたしはねぇ、あんたの青春しか受け付けてないんだからね! あんた以外の青春なんか要らないのよ! わかった!?」


「そ、そうか」


「そうかじゃないわよ。ホントにあんたって男は女の子の気持ちとかまるっと分かってない」


「す、すまん」


「いい? あんたの青春はあたしのものだけど、あたしの青春もあんたのものなのよ!?」


「え?」


「え、じゃないの。なんで分かんないかなー。こんなのはお互いじゃないと意味無いんだよ?」


「そうなのか?」


「もう、ホントこういうことはダメダメのダメダメのダメダメねぇ」


「そこまで言う」


「言うわよ! ああっもう!」


「ご、ごめんよ。わかったから、そう怒らないでくれよ」


「まったく…… まぁいいわ。これからもどんどん教育していくから覚悟なさいよ」


「わかったよ。そう責めるなよ。悪かったってば」


「もう…… そうね、あたしも少し言い過ぎたわ。ごめん」


「う、うん」


「……で、今日は一日お礼してくれるんでしょ? カラオケの次は何かな? どこかに行くの?」


「えーっと、そうだな。実は南にある県立公園に行こうかと思っててな」


「ああ、あの大きな公園ね。ちょっとした丘があって眺めのいいところだって話を聞くわ」


「おう、よく知ってるな」


「でも丘には行ったことないのよねー。興味あるわね。行きましょ?」


「うん、じゃ行こう」


「……しかし、あんたこんなデートコースよく思い付いたわね。こういうことはからっきしなくせに」


「ぎく」


「何よ。ははーん、ネット検索したのをそのまんま持ってきたとか?」


「い、いや、そうじゃないんだ。そうじゃないんだけど」


「けど?」


「あーーー、俺こういうのはサッパリじゃん。なんで、まぁ、いろいろ知ってそうな妹に相談したんだよ」


「なるほどー。さすが完璧超人の妹ちゃん。こういうこともサラッとこなせるのねー」


「妹自身はデートなんかしたことないらしいんだけど、妹の友達らの相談に乗るうちにデートコース企画マイスターになったみたい」


「どんだけ超人なのよ」


「ということで、俺が考えたプランじゃなくて申し訳ないけど、よりお前に楽しんで欲しくてな。妹を頼っちまった」


「そういうことね、わかったわ。あんたにしては上出来すぎたからねー。びっくりしたわよ」


「すまん」


「違うわよ、謝るとこじゃなくて。あたしのために最善を尽くそうとしてくれたんでしょ? その気持ちは嬉しいわよ」


「そ、そうか」


「あんたのオリジナルプランは、あんたがダメダメからダメくらいになった時にでも企画してくれればいいし」


「お、おう」


「それに、妹ちゃんにプランの説明聞いて少しは勉強になったんでしょ?」


「そうだな、あいつは頼りになる」


「だから今回は妹ちゃんプランに乗って楽しみましょう」


「お前が楽しめれば」


「うん。じゃあ、公園に行こうよ。……んーっと、公園に連れてって」


「りょ、了解。では参りましょう」


「……一つ教えてあげる。女の子を"連れて行く"ときにはね、手をつなぐものよ? エスコートってやつよ?」


「そ、そうなのか。じゃ、じゃあまぁ、えーと、ほれ」


「ふふっ はい、お願いします」


「お、おう」








 女の子の手ってやわらかいんだな。


いい感じじゃねーかよ。

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