見る目が変わるep2
3
私の名前は来栖愛美。どこにでもいる、ただの女子高生。比較的小柄な体格で、皆からは小動物やマスコット扱いされています。愛玩扱いも、慣れてしまえば皆が構ってくれるということなので嬉しく感じ、楽しく学校生活を送っていました。人付き合いをすることは苦手ですが、相手が積極的に来てくれると私は仲良くできると言うことをクラスメイトの人から知りました。
普段通りの学校生活を送っているある日のことです。その日もいつもと同じように登校して、授業を受けたり、他愛のない話題を楽しむことにいそしみながら学校生活を過ごしていました。
お昼はお母さんの作ってくれたお弁当を食べて、血糖値スパイクから次の授業が眠くなり、舟を漕ぐという何気ない日常。
コンコンと小気味のいいノックの音が響いたあと、教室の扉が開きました。そこには険しい顔つきをした教頭先生がおり、「来栖さん、来栖愛美さんのクラスはこちらで間違いないですか?」とクラスの中を見ながら授業を行っている先生に聞いていました。呼びかけられた私は少しびっくりしながらも手を挙げて、小さい声で返事をしました。
「私ですけど……」
付いてきなさいと言う教頭先生に連れられて教室を出ました。呼び出された内容も分からないまま後ろを付いていきます。廊下を歩く二人の足音だけで、通りすぎる教室からは授業を行っている学生の声。緊張で頭が回らなくなっていた私には、自分の状況がわかりませんでした。
授業中なので歩いている廊下に生徒は私だけ。前には教頭先生が歩いているのに、一人で悩む私は世界に取り残されてしまったような気がしてきます。不安感に押し潰されながら教頭先生の後をついていくと、辿り着いたのは教頭室でした。
気が付かないうちに階段を下りていたらしく、自分でも不用心だと感じますが、それほどまでに呼び出しというものは学生に不安感を与えます。私の教室からそれほど離れているわけではないのですが、とても長い道のりに感じました。
教頭室に入り、自分の机ではなく対面式のソファに腰掛けた教頭先生は、その対面にあるソファを手で示し、私を座るように促してきました。入ったことのない教頭室には賞状やトロフィーなど、歴代の在校生がもたらした功績の証が飾られていました。
物珍しさに視線を散らかしてしまいましたが、座らなければ話が進まないと思い、高校受験の時に勉強したマナーを意識しながらソファに座りました。
私が座ったタイミングを見計らって教頭先生は徐に話し始めました。
「来栖さん、先に言っておきますがこれから話す事は大変なことです。大丈夫ですので焦らず聞いてください」
「え、っと、分かりました」
内容はわかりませんが、私にとって重要な話であることは教頭先生の表情からも分かります。
「先程、病院の方から電話がありまして。来栖さんのお母様が職場のほうで倒れてしまったようです。処置は完了して大事ないようですが、検査のため暫く入院するらしいです」
「えっ」
その話を聞いたとき私の思考にいくつもの疑問が生まれ、糸のように絡まりました。お母さんが倒れたという話、そして入院するという話。頭の中では、朝送り出してくれた母親が倒れている状況を理解ができない感情と、母親が居なくなる可能性を感じた恐怖が生まれていました。
「あっ、えっ」
すぐに教頭先生へ返事をすることはできず、漏れ出た息を音にするだけで精一杯です。
自己評価として何が起きても対応できると思っていましたが、実際に何かが起こってしまった際、私はこんなにも何も出来ないのかと痛感しました。
「きっと大丈夫ですよ。病院の方からはすでに意識は戻ったと聞いています。何が原因でどんな症状か、までは部外者の私には聞かされていません。病院の方から家族の方に来ていただきたいとそういう電話がありました。なので、これから病院へ車を出すのでついてきてください」
「えっと、私一人でいけます」
「遠慮とはまた違うと思いますが、今の来栖さんは少しでも気を緩めるとお母さんのことを考えてしまうでしょう。そのような状態の生徒を一人で向かわせるわけには行きません。早くお母様に会いたいでしょうし、一人で行くよりも車で行くほうが早く会えますよ」
教頭先生の言葉に私は頷くほかありませんでした。教頭先生の言うことは正しく、一人になってしまえば母親のことで頭がいっぱいになるでしょう。
ここで教頭先生の申し出を断っても、相手は譲らずこちらも譲らずで平行線になってしまい、それこそ時間の無駄になる気がします。ここは大人に甘えるという選択肢をとるのも子供である私の特権でしょう。
「分かりました。よろしくお願いします」
その後、教頭先生と共に教室へ行き、私は鞄の中に荷物をしまいます。その間に教頭先生は授業を行っていた先生に事情を説明してくれていました。荷物を入れているときにお弁当箱が鞄の隅に見えました。お母さんが作ってくれたお弁当。食べている時には数時間後に起こる出来事を想像すらできませんでした。涙が出そうになりましたが唇をかんでこらえ、荷物を全て仕舞って教室を出ました。
車に乗り病院へ。
事前に言われていた救急用の入り口から入った私は対応してくれた病院の人に名前を言いました。「少し、お待ち下さい」と病院の人に言われ、立ちながら待っていると、お医者さんと思われる方が出てきました。「来栖さんのご家族の方ですか?」と聞かれたので首肯。一応、学校の責任者として教頭先生も付いてきてくれたので教頭先生はその旨も説明。
移動するお医者さんに付いていき、お母さんの病室に向かいます。その間に簡単な事は説明されました。恐らく過労で倒れた事、倒れた時に頭を打ってしまったので検査のため入院するということ、命には別状がないことを説明されて安心しました。病室につく頃には上がっていた心拍数も落ち着き、呼吸も軽くなっていました。
お母さんのいる病室に着くと、お医者さんに促されるまま入室。そこにはベッドで横になって寝ているお母さんがいました。病院だから声は出せませんでしたが声を押し殺すように泣きました。教頭先生の「すみません、私は学校に戻ります」という言葉に対して感謝を口に出すことはできず、ただ首を縦に振って答えることしかできませんでした。
*
担当の看護師から入院の手続きの紙や、入院中に必要な持ってくるものの話などをされ家に帰ってきました。お母さんの意識はあるため、金額などが絡む話は直接本人とするらしく、私には着替えや歯ブラシなどに名前を書いて持ってきてほしいということでした。
家に帰ると一人きりの空間。二人で暮らしていた時は手狭に感じていたリビングも、一人になると酷く寂しく、静寂に嫌気がさします。
帰ってきたら外は暗く、窓からは夜空が広がっています。煌く星々の中で、月は見えませんでした。スマホで調べてみるとその日は新月で月が見えなくなる日。
何を思ったのか、私はその日から、お母さんが元気になるように月に祈ることを日課にし始めました。新月から満月になるまで毎日。奇遇なことに雲で月が隠れる日は一日もなく、日中雨が降った日でも夜になれば月光が差し込みます。毎日お母さんのところへ行き、家に帰って月に祈ることがルーティーンになり、学校からは1ヶ月程度のお休みを貰いました。お母さんに「治るまでは看病する」と言いましたが、流石に叱られてしまったので学校に相談しました。すると、勉強のプリントと定期的に学校への連絡をすることを条件に一ヶ月の休学を認めてもらいました。次の日に病院へ行き、お母さんに内容を伝えるとため息をつかれながら頭を撫でられました。
お母さんの回復を毎夜月に願います。そして満月はまた欠けていき新月に戻っていきました。
一ヶ月も経つ頃にはお母さんは回復して退院の日が翌日となっていました。顔色は安定し、経過観察にも問題はなく、お見舞いへ行った私に「愛実、ちゃんと寝てる?左目充血してるけど」と心配をしてくれるまでに回復。
最後の夜。新月の日に祈りを始め、次の新月まで祈り続けた私は姿を見せない月に感謝の言葉を伝えました。
「お月様。一ヶ月の間、私を見守っていてくれて嬉しかったです。私の道を照らしてくれてありがとうございました」
次の日の朝、鏡を見て悲鳴を上げることになります。
いつも通り目が覚めて、今日から登校だと自分を鼓舞します。目に違和感を感じた私は、寝ている最中にゴミが入ったかと思いながら洗面台へ向かいます。顔を洗い、違和感がある目も洗いました。そして鏡を確認しました。
「なに……、なにこれ……」
お母さんに充血していると指摘された目が見覚えのない物へと変化していたのです。私の顔についていた左目は、鳥の目になっていたのです。
「どうしよ、どうしよ。なにこれ」
すぐにスマホで調べても検索に引っかかる事例はありません。病院に行こうとも考えましたが、折角退院することが出来た母親に心配をかけてしまうことを危惧し、落ち着いて考えることにしました。
朝起きたら左目が鳥の目になっていた。何の前触れもなく。
外に出るには眼帯を付ければ隠せますが、この先の人生で治らないことを想像してしまうと不安になります。痛みがあれば病院へ向かうのですが、今のところは違和感のみ。
「鳥の目、ですよね。これって」
右目を瞑り、変化した左目だけで自分を見る。鏡に映るのは鳥の目をした私。今までと同じように眼球の機能は変化しておらず、目の形だけが変わっているという違和感を感じてしまいます。
「とりあえず一日過ごして何かあったらその時考えよう。大丈夫。機能だってお月様に祈ったんだから」
時計を確認すると遅刻が確定するような時間でした。約一ヶ月ぶりの登校で遅刻というのも恥ずかしいですが、想定外の出来事が起こった朝では、遅刻など些細な問題でしょう。
遅刻しそうというときは自分にできる限りの急ぎをして頑張りますが、遅刻が確定してしまうと、逆にゆっくりした行動を取ってしまいます。ゆっくりと一ヶ月ぶりの制服に腕を通し、もう一度鏡を確認。準備の最中にも視界に違和感はなく、私の思うとおりに体は動きました。
何度見ても鳥の目が私についています。母親から遺伝した茶色がかった黒髪をマッシュボブに整えた髪型。可愛らしいと言われる顔立ちに不釣り合いな厳つい左目。深い溜息をついてから薬箱から大人用の大きな眼帯を取り出して左目に着けました。
*
学校へ行く間も気が気ではありませんでした。何かの拍子に眼帯が外れてしまわないように細心の注意を払って進んでいきます。幸いにも自宅から学校までは徒歩ですぐの距離。今日一日、眼帯が取れないようにするという人生で経験したことのない心労を感じることを考えるとそれだけで気が滅入ってしまいます。
「校門、閉まってますね」
始業のチャイムはもうなっており、当然ながら校門は閉まっています。校門の前に立つと久しぶりの学校は少し大きく見え、今日からまた学校のみんなと勉強ができることをうれしく思い、期待感がこみ上げます。教室に入ったら、友人は優しく迎え入れてくれるでしょうか。不釣り合いな眼帯について問い詰められたらどのように返しましょうか。
様々な思考が頭に浮かびますが、どれもが学校に入らなければ分からないこと。校内へと導かれるように私は車輪が少しずれている鉄の校門へと手をかけました。
チャイムが鳴ったあとに校舎の外にいる人は当然いません。重い校門に手をかけ、顔を真っ赤にさせながら力を籠めると、人一人通れるくらいのすき間が開きました。体を横にして、ギリギリ通れる隙間を通過していると、校門の出っ張った部分に眼帯が引っかかってしまったのです。
すぐに校内へと足を進め、辺りを見回します。幸いにも校門付近に生徒はおらず、変質化した私の目は誰にも見られることはありませんでした。
引っかかった眼帯を回収し、一応左目は手で隠します。指の隙間から少し外が見え、前方から人が歩いてくることを確認できました。少し遅ければ目を見られていたかもしれないと安堵し、手早く眼帯を左目に付けました。何度か眼帯の上から左目を触り、確りとおおわれていることを確認すると私は歩き始めます。
前から歩いてくる人とすれ違ったときひとつの疑問が浮かびました。始業のチャイムが鳴った今、帰宅をするように見える生徒は何をしているんだろう、と。
振り返り、後姿を確認すると特徴的な黒髪をポニーテールにした姿が目に移りました。一ヶ月ぶりですぐに思い出せませんでしたが、同じクラスにいる鏑木さんだと気が付くのに時間はかかりませんでした。
話したことはなくとも、同じクラスの生徒。名前くらいは憶えていますし、一ヶ月程度では忘れません。
落ち込んでいる様子で歩く姿が大丈夫かと心配になり、私は鏑木さんから目を離せず後姿を見つめてしまいます。馬のしっぽのように揺れるポニーテールは、心なしか調子が悪そうに見えました。
私の視線に気が付いたのか、鏑木さんはゆっくりと私のほうへと振り向きます。錆び付いたブリキのおもちゃのように、ゆっくりと。
振り向いた鏑木さんと目が合ってしまい、何とも言えない空気が流れました。私たちの関係はクラスメイトであって友達ではない。繋がりはほとんどなく、飲み干したアイスコーヒーの氷が解けた水ぐらいに薄い交わり。私はその空気がいたたまれなくなり、彼女に声を掛けることにしました。
「鏑木さん、ですよね?調子悪いの?大丈夫?」
私の声に、彼女は目を大きく開き、すぐに逃げていきました。
「え」
流石に声をかけただけで逃げていくというのは予想外でした。あの人はクラスメイトの鏑木さん。下の名前はちょっと覚えていません。
何故か始業のチャイムが鳴ったあとに学校から出てきて帰ろうとしていた彼女。走り去って行った後姿を呆然としながら私は見ていました。意識がはっきりとした時には彼女の姿は見えず、律儀にも校門は私が閉めた時のまま確りと閉められています。若干のショックを受けながらも、私は眼帯の上から左目を触り、校舎に入っていきます。
*
私の驚きはそこで終わらなかったのです。
鏑木さんの件を一旦忘れて教室へ向かうと、すでに授業が始まっていました。授業が始まっている教室に入るのは、学校生活を送る中で勇気のいる行動だと思います。開けた瞬間、皆の目が一斉に私へ向くことを想像するだけでも怖いですが、教室に入らず廊下で立っているわけにもいきません。深呼吸をし、覚悟を決めて私は教室の扉を開けました。
予想通り教室にいる皆の目は私に向きました。視線をかいくぐるように苦笑いを浮かべながら私は自分の席に向かいます。
その時、視界の端に異様な光景が映りこみました。一か所だけ誰も座っていない席があり、机の上には花瓶と花が置いてありました。私はその席に目を向けて数秒固まったあと周りに目を向けますが、周りの生徒はもう私を見ていませんでした。私を見ていないというよりも何かから目をそらすように見なかったことにしていたと表現するほうが正しいでしょう。
教室の違和感を探るように先生へと視線を向けましたが、先生は凄愴な表情を浮かべながら「早く座りなさい」と着席を促すだけ。
その場で問いただすことはせずに授業が終わったあと、仲の良かったクラスメイトに話しかけました。挨拶は程々にして違和感の正体を小声で聞くことにします。先ほどの皆の反応からあまり大きな声で話すような内容ではないのでしょう。
「何で鏑木さんの席に花瓶があるんですか?」
机の上に花瓶があるという事実で真っ先に思い浮かんだのはいじめでした。机の上に花瓶が置かれ、死んだ者の扱いされるといういじめを聞いたことがあったから。先ほど登校して直ぐに下校していった姿を思い出し、あの席が鏑木さんの席だと考えました。いじめられていたから、登校して直ぐに帰ってしまったのでしょう。いじめを許してしまうようなクラスとこの学校に怖くなりましたが、何が起こっているのかを憶測だけで判断できません。
「あのね、これっきりにしてほしいんだけどさ」
「はい」
「愛美ちゃんが学校休んでる間に、鏑木さん亡くなっちゃってね。毎日、お花を花瓶に挿してるんだ。鏑木さんの話はみんな悲しくなるからしないようにってクラスの暗黙のルールみたいになってるの。鏑木さん、ムードメーカーみたいなところあったでしょ?だから――」
その言葉を聞いた時に私は衝撃を受けました。話に聞いた鏑木さんがもう亡くなっていると言うこと。そして亡くなってしまった鏑木さんに私は今日の朝会っているということ。
花瓶が置かれており、先生が何も言わないということは本当に鏑木さんの死は事実かもしれません。
では私が朝に合った鏑木さんは一体誰なのでしょう。
「いじめとかそういうんじゃないんだ。みんな悲しい。それを分かってほしい」
友達の声は右から左に流れていきます。「そういえば眼帯つけてるけど大丈夫?」と言われた質問に適当に答えて、私は自分の考えを整理するために窓辺へ近づきます。陰鬱な空気を感じさせない青空が広がっていました。空を飛ぶ鳥は地を歩く私の悩みなど知りもしないのでしょう。
左目が疼きます。
みんなは鏑木さんが見えていない、というよりも普通は死んでしまった人間をみることなどできません。窓に反射した自分の姿を見たとき、私と皆の明確な違いに気づきます。今日の朝、何故か変わっていた私の目。
左目が疼きます。
窓から外の景色を見降ろします。私の教室からは校門が見えます。先ほど鏑木さんをみた場所であり、何故か逃げていった場所。
左目がまだ疼きます。
校門へと目を向けると人影がこちらを見つめていました。
距離があるためこちらからははっきり見えませんが学校の制服を着ており、風に靡くポニーテールがかろうじて見えました。
左目自身が鼓動しているように脈動していました。まるで、校門にいる存在を確認しろと言っているように。
眼帯を少しだけずらすと、先ほどまで見えていなかった存在がはっきりと見えました。視力がいいというレベルではなく、双眼鏡を使ったように鏑木さんの姿が目に映ったのです。
鳥の中でも猛禽類の目は人間の視力の六倍以上あると言われています。私の目は猛禽類の力を持っているのかも知れません。
彼女からはこちらが見えているのでしょうか。確認するためにも彼女の方を見つめて小さく手を振りました。多少距離があっても分かるはずです。私の動作に気が付いたのか、彼女は辺りを見回します。周りには誰も居ないことを校舎の中に居る私からは分かっても彼女は分からないでしょう。周りに人が居ないことを確認すると彼女は両手を使い、大きく手を振り返してきました。
窓の外を見ているのは私だけではありません。頬杖を突きながら外を見ている生徒も教室にいます。しかし彼女に気付いけるのは私だけしかいませんでした。
鏑木さんに伝わるかは分かりませんが、その場で待つようにジェスチャーを送りました。首を傾げている姿を目にし、伝わっていないと判断した私は、友達に「一ヶ月ぶりに学校来て調子悪くなっちゃったから保健室に行きます」と言ってから私は靴箱へと向かいました。
靴箱からは校門がはっきりと見えます。勿論、そこに佇んでいる鏑木さんの姿も。
彼女は校門で待っていました。彼女の正体がなにか私にはわかりません。でも、今の彼女を認識できるのは私しかいないことは事実であり、その理由を彼女から話を聞く必要があります。
そのためには彼女と会話する必要がありました。復学初日から早退するわけにもいかない私は、鏑木さんに向かって手招きをするのでした。




