女性だけの会社10
男性にとって不快な内容が含まれている可能性があります。男性の方がこの小説を閲覧されて、気分を害されても、当方は一切責任を負いかねます。
本作品は純粋な空想科学小説です。フィクションであり、実在する人物団体名とは一切関係ありません。また本作品に描かれている科学技術のほとんどがフィクションであり、現実に可能になっているものではありません。将来可能になるかどうかは現在の時点では言及できるものではありませんが、いくつかは紹介、実用化してほしいと作者は切に願っております。
赤城達は新エネルギーをつかんだのだ。
エネルギー革命は人類にとって究極のイノベーションだ。石油エネルギーはすでに枯渇することがわかっている。メタンハイドレードの実用化は研究開発が進んでいるが、その堆積層は水深数百メートルの深海であり、中には千メートルを超える深さのものもある。ただでさえ海洋開発は時間と経費が掛かる。そして高度な技術が不可避なのだ。それでなくても資源をめぐって各国の思惑、大陸棚、国境線、経済水域などの問題が山積している。
「クロレラの中でエネルギーができるんだね」
赤城奈津子の声が上ずった。
「そうそれも安価に安全、太陽と空気があれば、どこでもできる」
三間坂美也子も興奮していた。実験の成功を聞いて主要創業者メンバーが集まってきた。
「発表すれば一攫千金」
正木恵子も頭の中で盗らぬ狸の皮算用をする。皆が浮かれ、興奮していた。その中で現実に戻った奈津子は考え込んだ。ここでクロレラを発表すれば、一台イノベーションだ。でもそれは大手のエネルギー関係の会社に乗っ取られるだけではないか。今までの多くの研究を他人に、男性たちに乗っ取られた経験を持つ奈津子は不安になった。
「浮かない顔をしてるね」
相坂恵子が飲み物を渡してくれた。
「これを私たちだけのものにしたいの」
奈津子はそう言ってカップを受け取った。さわやかな炭酸水の泡が能登を走り抜ける。給食室に設置した自動販売機の中の一つだ。売れ筋は野菜ジュースとコーヒー紅茶だが、炭酸水も一応販売されている。ただあまり売れていない。会社のメンバーは炭酸水に含まれるトウモロコシ由来の化学合成された糖分が体に悪いことを熟知している。
「たまにはこれもいいね」
ふと手元を見る。コーラ、黒くて、つんと来る独特の味、成分とか製法はわかっていない。コカ・コーラ社が特許も取らず、自社の極秘情報にして秘匿している。似たような商品を他社が開発しているが、コカ・コーラはこの飲み物だけだ。
「ねえ、恵子、このクロレラを私たちだけの秘密にしない。そしてこの蓄電物質を電池に詰め込んで販売すれば会社の主力商品になるんじゃないのかしら」
「そんなことして大丈夫なの。特許を取ってその使用料のほうが確実なんじゃないの」
「しれって契約した会社がきちんと特許料を払ってくれることが前提じゃない。今だって、どう考えても私たちの特許料は満額払われているとは思えないわ。大手ですら違法がまかり通っているし、中には無断で使用している会社が後を絶たないじゃない。正木さんに告訴をしてもらっているけど、それもなかなか進展しないし」
「でも……」
いつもけいこは気弱で、そして結局は奈津子の意見に賛同して、協力してくれる。今回も奈津子が押し切った。
「外に特許を取らないんだったら、会社内特許を作ればいいんじゃないの」
正木が口を挟んだ。
稚拙な文章ですが閲覧していただきありがとうございます。なるたけ時間をおかずに続きを掲載したいと思います。次の掲載をぜひ閲覧のほど、お願い申し上げます。




