エピローグ
――――20xx年 アメリカのとある町
俺達はバスを降りて初めて来たこの町に足をつける。
「先輩、遂に来ましたね。」
「あぁナチュラル、ようやくだな。有給が中々とれなくて大変だったがようやくだ。」
「孝人さん達は休みがとれないみたいで残念だったけど私達は来れたわ。」
「イデアちゃんの故郷に!」
待ち合わせの時間になるとかめちょんは元気よく現れた。
「お久しぶりです士郎さん!!」
「相変わらずみたいだなかめちょん!!」
「ふふん、私がいなくて寂しかったんじゃないですか?」
「バカいえ、親に会うからって二日先に飛行機に乗られた程度でなるかよ。」
「しょーがないですねジロウさんは!」
「本当に相変わらずねかめちょんは!」
「ナチュラルこそ!」
「とにかくいくぞ!」
俺達は大きな墓地に辿り着く。
その中から一つの墓石を見つける。
――イデア・エドワーズ――
あの娘がここに眠っていないことはわかってる。
わかってるけど俺達はここに来た。
「お父さん?」
「どうした治郎?」
「この名前の人は誰?有名人?」
「この娘はな、お前のお姉ちゃんの名前なんだ。」
「…名字が違うよ、僕もそのくらいわかるもん!」
「よく気付いたな治郎、この娘は確かに名字が違う。」
「じゃあなんで僕のお姉ちゃんなの?」
「…それはこの娘が俺にとって家族のように大切な人だったからだよ。」
「…どんな人だったの?」
「…不思議な話かもしれないが俺はこの娘と魔法の世界で出会ったんだ。」
「そこではなんでも出来て、何にでもなれた。今はもう同じ場所には行けないけどな。」
「俺はこの娘と仲間達で沢山冒険したんだ。」
「闘技大会に出たり、かくれんぼしたり、サーカス団に入ったり、時にはピンチに苛まれて、最後には遊園地で沢山遊んだ。」
「あの娘と過ごしたのは短い時間だったけど俺にとっては、いやあの娘にとっても大事な時間だったんだ。」
「俺達のコミュニティは少人数だったけど確かにあったんだ。あの娘を中心に、あの世界は回っていた。」
「俺は最初は一人だったのにあの娘にあって全てが変わった。あぁ間違いなく変わったんだ。」
「あの娘は俺を求めて、俺はあの娘を求めた。」
「大事だったんだ、お互いに、大事な人だったんだ。」
「…僕にはよくわからないや。」
「ふふ、難しい話だったな、治郎には。」
「二人とも行きますよー!」
「早くしないとおいてくわよ!」
「ほら治郎、母さんも呼んでるしそろそろ行くか!」
「…うん!」
「けどな治郎、これだけは忘れないでくれ!」
「…なに父さん?」
「どうか俺よりも元気で生きていていておくれ!」
「…うん!よくわからないけど頑張る!」
――――The end――――
つたない文章ではございましたがジロウとイデアの物語はこれにて幕引きでございます。
ご愛読いただきありがとうございました。
これから積極的に執筆活動に取り組む所存でございますので今後ともご一読頂ければ幸いです。




