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テイマー忍者 〜ソロ忍者は従魔と共に駆け回る〜  作者: 花屋敷


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第5位だそうです

 キャンペーンが終わって日常が戻ってきた。

 今の俺のレベルは166だがもうすぐ上がりそうな気がする。2つのクランは168で、こちらももうすぐ上がりそうだと言っている。


「タクが作った野菜と果物は相変わらずよく売れているんだよ。このまま頼むよ」


 収穫した野菜と果物を農業ギルドに持ち込んで買い取ってもらった時、農業ギルドのギルマスのネリーさんが言った。


「ありがとうございます。分かりました」


「主のお家で作るお野菜と果物は絶品なのです。お茶も美味しいのです」


「本当にそうだよ。お茶も評判がいいんだよ」


 納品をし、野菜の種を買って開拓者の街をタロウとリンネとクルミを連れてのんびりと歩いていると声を掛けられた。振り返ると情報クランでパラディンのリックが近づいてきた。


「こんにちは」


「こんにちはなのです」


「ガウ」


「今日は活動は午後から?」


「いや、今日は活動がない日なんだよ。皆好きなことをやってるよ。時間があるのならオフィスに来ないかい?ついさっきトミーがログインしてきたところだ」


 そう言えば長い間彼らのオフィスに邪魔してないな。こちらも特に急ぎの件がある訳でもないのでリックについてオフィスに行くことにした。


「タクが取ってくれたメサのNMから出る大地の盾あるだろう?あれが超優秀でね。おかげで以前よりもしっかりと受け止められる様になっているんだよ」


「よかったじゃない」


 オフィスへと歩きながらそんな話をしていると情報クランのオフィスが見えてきた。人の出入りが見える。


 リックに続いて建物の中に入るとタロウを見たスタッフが集まってきた。タロウはどこでも人気者だよ。入り口近くにある応接室じゃなくて奥にある広い会議室の様な部屋に案内された。すぐにリックの後ろにトミー、クラリア、あとはユーリとケイト。パーティメンバーが入ってきた。皆顔見知りだから従魔達もリラックスしているよ。


「外でリックに会ってね。このオフィスに来るのも久しぶりだよ」


「ここは賑やかなお家なのです」

 

 頭の上に乗っているリンネが言った。

 大きなテーブルが置かれていて、10名程が向かい合って着席できる様になっている。

 肩に乗っていたクルミは肩からテーブルの上に飛び降りて周りをキョロキョロと見ている。クルミには初めての場所だよな。ユーリとケイトが可愛いわねと言っているよ。一通り周囲を見ると再び俺の肩に乗ってきた。


 タロウは俺が座っている椅子の横に身体を下ろした。こっちは相変わらずのマイペースだ。


「ここはクランの会議室の1つでね。打ち合わせなんかをやる部屋なのよ」


 うん、そんな感じの部屋だよ。彼らによるともう少し人が増えるとテーブルを継ぎ足してさらに大きくしたりすることもあるそうだ。


「私たちもメサのNM戦に勝ったのでキャンペーンが終わったタイミングであのNM戦の情報も公開したの」


 昨日公開した情報は早速大きな反響があったそうだ。


「雪原の加護に続いて大地の加護が手に入る。2つ持てばレベルで2つ上がる。皆狙っているよ」


 そりゃそうだろう。装備を強化するのとは別に実質レベルが上がるんだからな。でもそうなるとまたNMの戦闘場所付近はカオスになるのかな。先に手に入れておいてよかったよ。


「みんなもメサのNMを倒して大地の加護を取ったのだったら、実質レベル+4くらいのレベルなんじゃない?」


 雪の加護と大地の加護で+2 あとは装備系で+2になるんじゃないかな。そう思って聞いてみると、感覚的にはそんな感じだという。


「加護の分1増えただけで戦闘が随分と楽になったよ」


 常に敵の攻撃を受け止めているリックが言った。彼が言うのなら間違いないだろう。


「タクはどうなの?」


 ここにいる全員は俺がバンダナを12段階強化したのを知っている。


「バンダナで10。あとは加護がランドトータスで2、雪の加護、大地のお守り、大地の加護で全部で3。これで15になるのかな。あとは装備で2としたら+17かそれよりちょっと下か」

 

 そう言うと規格外だなと皆が言った。確かにバンダナ分が効いているよな。

 彼らの声を聞いたのか、それまで大人しくしていたリンネがタロウの背中の上から俺の膝の上、肩の上と移動し、そこから頭の上に乗った。


「主は一番強いのです。なので当然なのです」


 そう言うとタロウもガウガウと吠え、クルミはタロウの背中の上でジャンプする。

 それが言いたいが為に頭の上に乗ったのか。うん、えらいぞ。


「タクの従魔は皆タク推しだからな」


 トミーが笑いながら言った。


 彼らは今日はフリーなので好きな事をするそうだ。ケイトとユーリはテイムしている従魔達と外で経験値を稼ぎ、リックは合成をするという。



「クラリアとトミーは俺ん家でお茶を飲むということだ」


「主のお友達はいつでも歓迎なのです」


「タクの自宅だと美味しいお茶が飲めるからな」


「タクはこれから何か予定はあったの?」


「特にないよ。午前中の畑仕事も終わったし。別に毎日外に出る必要もない。たまにはのんびりするのもいいよな」


 自宅に戻ると2人は縁側に座った。お茶と梨を用意する。タロウとリンネは自宅に戻ると精霊の木の根元と枝の上でゴロンと横になった。クルミは船に走って船首側から川で泳いでいる魚を見ている。そして留守番をしていたランとリーファが俺の両肩に乗った。


「情報クランはキャンペーン中はメンバーがあちこち走り回ったから今日は休養日にしたの?」


 俺が聞くと2人ともその通りだと言った。


「攻略クランは今日は活動するけど明日は完全フリーみたいね。キャンペーン期間中に結構根を詰めてあちこち動き回ったからね。もちろん経験値アップの恩恵を受けたいというのもあったけど、それでもキャンペーン中は普段よりもクランとしての活動時間が長くなる。やることも多い。なのでキャンペーンが終わって通常のPWLになったタイミングで普段のフリーの日以外に休養日を設けたのよ。クランメンバーも合成やったりテイムした魔獣を育てたりしているからね」


 情報クランも攻略クランも結果的に攻略の先頭を走っているけど、ガチじゃない。活動にメリハリをつけるのは賛成だよ。


「ゲームで疲れたら本末転倒だろう?」


「いや全くその通りだよ」


「そう考えるとタクの遊び方が一番いいのかもしれないわね。午前中は合成とか農業、午後に外に出て経験値を稼ぐ。それもソロで装備がいいから格上を倒すことができて、結果的に得られる経験値が多い。一番いいかも」


 それは自分でも思ってるんだよな。ストレスを感じながらゲームはしたくないと言うのが一番。あとはたまたまいい装備が手に入ってレベル以上の実力になったことで強い敵を倒して経験値をゲットしている、おまけにソロだから神魂石も取り放題だ。


「この家が9割引で買えた頃から自分がやりたいことをやれる様になった感じだよ」


 この家が手に入ったから農業という安定した金策も手に入れたし。あとはタロウを最初に従魔にできたのも大きいな。


「ところでさ、今PWL全体でジョブ配分っていうのかな。プレイヤーが選んでいるジョブの割合って出してるの?」


 俺が聞くと2人が同時にもちろんと言って、クラリアが端末を取り出した。


「上級ジョブの名称で言うとね、1番人気はウォリアー、2番目が魔法使い、3番目が神官、4番目がパラディン、5番目が盗賊、6番目がハンター、7番目が上忍で最後がマスターモンクね」


「なるほど」

 

「ただ第2陣以降、つまり私たち第1陣を外した集計だと順位が変わるのよ」


 そう言って教えてくれたのは1番、2番、3番、4番までは一緒だが上忍が5番目に上がるらしい。以下盗賊、ハンター、マスターモンクだそうだ。もっとも5番の上忍から8番目のマスターモンクまでは団子状態らしいが。


 上位4つが変わらないのは身内でパーティを組むことが多いので仲間内で相談をしてジョブを選択しているのだろうという話だ。


「そう考えると上忍の5番目ってすごいんだよな。タクの活躍を知って第2陣からは最初に忍者を選択したプレイヤーが増えているんだよ」


「それってソロでゲームを楽しもうって人が多いからじゃないの?」


 俺はそう言ったが2人はそれが理由じゃないと断言してたよ。

 


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