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パンツ

大きく深呼吸をして

落ち着こうとするアキ。


顔の引きつりも

だいぶおさまって来た様子。




そして

アキはおもむろにパンツをあげる。




大きな灰皿に山盛りになった

吸い殻を勢いよくゴミ箱に捨て



イスに座り煙草を一服。



天井に立ち上る煙を見て

アキはようやく落ち着いた。




寝起きの、しかも病気明けの

冴えない頭で



現在の状況を分析してみる。



朝、起きて

尿意を催した俺は



当然の如くトイレに向かう。



そして愛用の息子に

朝のあいさつを交わして



さあ勢いよくいこう!



とした瞬間



何もない虚空を泳ぐ俺の右手。



俺は慌てる。



そりゃそうだ。



あるべきところに

息子がなかったら



慌てない人なんていないだろう。




脂汗を流しながら



叫び声をあげた俺。




寝ぼけていると思った俺は

顔を洗いに洗面台にいく。



そして

洗面台に写る見知らぬ女性の顔。








腕を組んでアキは

考える。




そして絞り出すように一言。




「どうも、、、これは

女になってるな、、、俺」




もう一度洗面台に行ったアキは

鏡の前で



急いで着ていたものを脱ぎ捨てる。




全裸になったアキ。




鏡に映ったのは




まさ女性そのものだった。




盛り上がる胸。



くびれた腰に

肉付きの良いおしり。




我が身の状態を

まじまじと見つめたアキは



大きく息を吸う。



そして




「ぎゃああああああ!!!」




あらん限りの声を出して叫んだあきは




シャツとジーパンを身につける。




Tシャツ盛り上がった胸のせいで

やけに着るのに手間取る。




靴をはき

鍵もかけずに外に飛び出す。




走りながら

涙を流しているアキ。




「助けて、、、助けてくれ、、、」




アキはそう呟きながら

朝の街を疾走した。




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