兼光とここ
次の日
空歩は竜宮院から呼び出されていた
今回は一閃の事では無いらしい。
「ある男の調査をして頂きたい」
竜宮院兼光、竜宮院の長候補で素行が悪く、悪い噂が絶えない竜宮院の凶悪な問題だ。
その根城を調査して来て欲しいとの事だ。
「今回も誰か連れて行ってもいいか?」
「はい、こちらでも用意致しましょうか?」
「いや、こっちで用意する。」
斎龍寺は言った
「今回は調査だけでなく何かあったら武力行使も辞さない覚悟で事を運んでください。今回はいつもの報酬の十倍出しますので危険性は以前の比ではないと思ってください」
「調査とは何をすればいいんだ?」
「仲間の数、内情、戦闘力、今回は調査とは言うものの、捕縛、鎮圧、そして確保が出来ればそちらもお願いします。情報をできるだけ多く奪取してください」
斎龍寺は続けた
「先に述べたように報酬は十倍です、くれぐれも気をつけてください。」
そういうと話は終わった。
斎龍寺が席を外すと空歩は写真を見た
(竜宮院兼光、24才…)
その写真をポケットにしまうと空歩は部屋を出た
部屋を出るとソティが待っていた
ソティは目をキラキラさせながら何があったか聞いた。
空歩は危険な依頼の事を話した。
そうすると
「妾も行く!」
と言った。
空歩はため息をついた後、こう言った
「それともう一人連れて行きたい奴がいる」
次の日
空歩は学校で麗羅に会った
「麗羅、ちょっといいか?」
空歩は麗羅に昨日の依頼の話をした
「一緒に来てくれないか?」
空歩は麗羅に言った
「あの子もいるの?」
「え?」
「だから、あの子はいるの?ソティちゃん」
「着いていきたいって言ってさ」
麗羅はちょっと脹れた
「空歩と二人になれると思ったのに」
「今回は調査だから忍者の麗羅は適任かなって思ってさ」
麗羅は「はぁー」とため息をついた。
そして
「わかった、行くよ」
空歩は小さくガッツポーズした
「ただし、忍者として最適の行動をしたいから少しだけ待ってもらえる?」
「わかった」
それから一週間後の土曜日、
三人は標的の根城に着いていた。
その街はお凡そ、その竜宮院兼光の手の内にあるのだと考えられた。
三人は最初に兼光の家へと向かった。
兼光の家が見える場所まで来ると
「じゃあ行ってくる」
麗羅は先行して家の内情を探りに行った。
三十分後、麗羅が戻ってきた。
麗羅は戻ると大体の屋敷の構造を書き出した。
屋敷の構造は三階建て、客間、応接室、尋問室、リビング、広間、兼光の自室、メイドの部屋、その他部屋が三十あるようだ。
そして麗羅は話した
「調べてきたことから敵の数はおよそ五万、武器も備わってる。恐らく強者だらけ」
麗羅は続けた
「メイドとか料理人もかなりのやり手でかなり仕込まれてる、これはどうも匂うね」
「というと?」
「まず、司書室があったんだけどそこには色々合わせて戦力は五万人はいるってわかったんだけど、五万人がいるような場所ではなかった。恐らく街ぐるみで陰謀が蔓延ってる」
「…続けてくれ」
「書いてあったことによると街のごろつき、闇の住人なんかが関わってるとみて間違いない」
「それ以外は竜宮院の一族になるのか?」
「恐らく」
竜宮院の者がこんなにも関わっているとは思ってもみなかった空歩
「街の誰がその関係者なのかわからないけど私は一通り顔は確認したから大体わかる、特に気にしなきゃいけないのは三人。
一人は黒崇のような黒龍の一族、名前は黒井重義。
二人目は烏間一族の者、名前も顔もわからなかった。
三人目は竜宮院桐門、竜宮院の者よ」
「……」
「そして最後、竜宮院兼光の事だけど…」
麗羅は口をなかなか開けようとしない
「どうした?」
「何も分からなかった。ただ、三階の自室でいつも刀を手入れしているらしい」
「それだけ手に入れただけでも凄くありがたい、ありがとう」
空歩は続けた
「今日はこれまで、今日あったことを竜宮院に伝えてそれからどう動くかは明日決める、以上」
ソティは話が終わると空歩の所にタタタッと駆け寄ってきた
「ふごご!ふごごごご!」
「マスクを外せ、」
空歩はソティの付けてるマスクを外した
「ヒーロー会議みたいでカッコよかった!」
ヒーロー会議とはソティがよく見ているアニメに出てくるヒーロー同士の会議のこと。
「それにしてもなんでそんな格好してるんだ?」
ソティは麗羅が用意してくれた黒い忍者装束、忍者のフード、忍者のマスクをつけた格好をしていた
「潜伏と言えば忍者、なればこの格好しかないだろう?」
二人はため息をついた
空歩はこの事を斎龍寺に伝えた
すると待機となった。
このことは保留のまま、次の機会に当てられた。
報酬は三人で三等分して渡された。
そして帰り際に斎龍寺が話しかけてきた
「あのお嬢さん、何者ですか」
斎龍寺はソティの異様な気配に気づいていた。
「…今はなんとも、俺もわからないことが多くて。でも、ちゃんと聞く予定です」
空歩はソティが先代長ということは隠しておいた。
そして何呪の窟の事も。
日曜日、麗羅とソティと空歩三人で何呪の窟に訪れていた。
麗羅は驚愕した。
その風景に言葉を失った。
「なに、これ、」
ソティと空歩は辺りを散策している。
大きな和風の建物の中に入ると以前使われていたと思われる高価な棚があった。
やはりここには人がいたのだ、そう思った
棚を開けると今作ったのかと思えるほど新品同然の着物がびっしり収納されていた。
二人は棚を閉め、麗羅が立っているところまで戻った
空歩は麗羅に聞いた
「麗羅、どう思う?」
「いや、これ人間が作れるの?てかこんなところが存在するの?」
「ある」
ソティはか細い声でそう言った
「なぁ、本当に何も覚えてないのか?」
「ここの事は覚えてる」
ソティはここの事を話した。




