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断罪された無価値な令嬢は、僻地のお屋敷で静かに暮らしたい─世界があなたの敵になるなら、私たちがこの世界を滅ぼします─  作者: 魂の重戦車ライター


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第四十三章:エラ崩壊の危機

ようやく復活したアリシアですが……

また騒動を巻き起こします……

新キャラクター続々登場します!

ケイティは城内を散策していた。

城内は見張り兵士がいつつも、

女王の謁見の場すら、

見学できるほどの自由さだ。


「次の方どうぞ」

金髪碧眼の女王ステラ・ルミナスが、

国民一人一人に耳を傾けて、

真剣に対応している。


その横にハイテク装備に身を包み、

キツい表情が特徴の青い半魚人ルナ・マリスが、

赤目でにらみをきかせていた。


「そこのお前!」

「見ない顔だな」

「まさか密偵か?」

ルナ・マリスがケイティに絡んできた。


「あ、あの私は……」

「観光客で……」

弁明するが、怪しまれたままである。


「嘘をつくな!」

「こんな夜にやってきて、」

「いったい何を企んでいる?」

ケイティに容赦なく、

青いレーザーソードを向ける。


「ルナ!やめなさい」

「困っているでしょ」


「はっ……」

「申し訳ございません」

主には決して逆らえない。


「ルナが失礼しました」

「非礼をお詫びします」


「あなたが……」

「この国の女王のアルテアさんですか?」

ケイティはまたもや似た質問をするが……


「あらまあ~」

「よく言われるの!」

「私はステラ・ルミナスよ」


「あなたは?」

この会話だけでステラの親しみやすさがわかる。

女王に任命されたのも納得だ。


「ケイティです……」


「素敵な名前ね」

「よろしくお願いします」

二人は握手をする。


「アルテアさんはいないんですか?」


「アルテアは面倒くさがりだから……」

「全部私に押しつけてるのよ」

「外交や国内のことはね」


「でもステラさんはかっこいいです」

「綺麗で羨ましい……」


「嬉しいわ」

「ありがとう」


「お前!」

「ナンパが目的か?」

「密偵よりもたちが悪いな!」

今にも肩のキャノン砲を起動しそうだ。


「もうルナ……」

「せっかく来てくれたのに……」

「国の印象が悪くなるわよ」


「いいえ!」

「外から来たということは……」

「何かしら厄介事を抱えているに……」


「決まっています!!!」

全くもってその通りである。


「ケイティさん」

「よければ……」

「話してみてください」


ステラが優しく話しかけた瞬間。

窓の外を見ると……

赤いオーラをまとったアリシアがいた。


触手を使って、

窓をぶち破り侵入してくる。


「侵入者か!」

「ステラ下がって!」

ルナはすぐにステラの前に立ち塞がり、

守ろうとするが……


「ア、アリシア!?」

「目が覚めたの?」

ケイティは最愛の人に語りかけるが……

肝心のアリシアは全く聞いていない。


「アルルルルルウ!!!」

アリシアは完全に暴走状態だ。

なぜかケイティではなく、

ステラをじっと見ている。


「この怪物め!」

ルナは鉱石を利用したアーマーを起動して、

肩のキャノン砲から、

ビームを三発ほど放つが……


「ビームが効いてない!?」

案の定、アリシアはビームを吸収し無傷であった。


「グオオオオ!!!」

ただ怒らせたようにしか見えない。

アリシアは触手で、

ルナを掴んで床に叩きつける。


「ぐっ……」

アーマー損傷率60%退避を推奨。

無機質な声に苛立つルナであった。


「まだだ……」

「ステラ」

「逃げ……」


再び触手で叩かれ始める。

アーマー損傷率80%自己修復機能が無効。

緊急退避を推奨。


「アリシア!」

「お願い!」

「やめて!」


ケイティは必死に語りかけるが……

本音は愛する人と戦いたくなかった。

またなぜ自分に向かってこないのか疑問に思う。


「アルルルルル!!!」

当然のようにケイティに、

向かうかと思われたが……


「きゃ……」

なぜかケイティを無視したアリシア。

目の前にいたステラ女王を触手で掴み、

窓から飛び出していく。


「アリシア!」

「戻ってきて!」

アリシアは触手を両手から出して、

スイングを始める。


「なんて早さなの!?」

ケイティは素っ頓狂な声で、

叫んでしまう。


信じられないスピードで、

アリシアは街を移動していく。

ルナはさっそく全軍に連絡を入れた。


「こちら……」

「ルナ・マリス」

「全軍に通達」


「ステラ女王が誘拐された」

「相手は……」

「正体不明の竜人だ」


「謎の強力な触手も使ってくる」

「数発で我が軍のアーマーが破損するほどだ!」

「注意しろ」


「またステラ女王が人質に取られている」

「銃火器の使用は厳禁」

「場所の把握に努めろ」


「追跡にとどめるんだ」

「現状は他の能力も目的も不明」

「以上だ」


ルナ・マリスは苛立ちながら、

通信を終了する。


「お前にいくつか聞きたいことがある……」

ケイティに青いレーザーソードを向けながら、

ルナは話しを切り出す。


「もちろんです」

「何でも聞いてください」

「協力します」


「それは助かる」

「さっそくだが……」

「あの化け物はなんだ?」


「私の恋人です……」


「は?」

ルナはアーマーに、

手を当てたままフリーズする。


「ドラゴンに変異し始めてるようで……」

これまでの経緯を全てルナに話した。


「なんだと……」

「我々はただ……」

「巻き込まれただけか……」


「本当にごめんなさい」

「目が覚めたと思ったら……」

「女王陛下を誘拐するなんて……」


「私のことも無視して……」

深いため息をついてしまう。


「うむ……」

「困ったな」


「ルナ親衛隊長!」

兵士が一人駆け込んできた。


「なんだ?」

「何か分かったのか?」


「あの怪物は……」

「町外れの……」

「魔力炉タワーに向かっています」


「まずいな……」

「鉱石と……」

「巨大な魔力炉心がある……」

ルナ・マリスの表情が曇り始める。


「どういうことですか?」


「あの怪物は恐らくパワーアップしようと……」

「企んでいるはずだ」


「宇宙由来の鉱石と……」

「それを用いた魔力炉心があってな」

「全て吸収されると……」


「そんな……」

「止めに行きます」


「本当に止められるのか?」


「正直言って……」

「わかりません」

「でも私にしかできないから……」


しっかりとした目つきで、

マリスを見つめながら言う。


「私もアーマーを修理したら……」

「すぐに向かうが……」


「このデバイスを渡しておく」

「最新の地図や情報検索と……」

「通信機の役割も兼ねている」


すぐ仕事モードに戻れるのは、

マリスの良いところだ。


「ありがとうございます……」


「気にするな」

「全軍に通達」

「怪物は魔力炉心を目指している」


「最優先事項を市民の避難に変更」

「敵を見つけても攻撃するな」

「お前達では歯が立たない」


「避難は老人や子供を優先しろ」

「シェルターも全て開放していけ」

「通信終了」


「私たちは市民を避難させる」


「その時間も稼ぎます……」


「ああ、頼んだぞ」

二人は相づちをうつと、

謁見の場から走って出て行く。


「アルテア……」

「何をしているんだ」

「国の危機だぞ」

ルナは賢者不在の状況に苛立つ。


「アスタロテ!」

ケイティが話しかけると……

(話は聞いていた)

(余も向かうとする)


「迎撃されないかな?」

(町外れだからな)

(なんとかなるじゃろ……)


「お願い」

「アリシアを止めたいの」

(わかっておる……)

(こちらも応援を呼んでおく)


「そうなの?」


(頼りになる奴じゃ)

(少し時間はかかるが……)


「時間は私が稼ぐから……」

(くれぐれも気をつけてくれ……)


「もちろん」

「耐久力だけはあるから!」


ケイティは魔力炉心に向かって、

触手スイングを使い加速していく。


彼女は愛する人を助けられるのか……

ステラ女王は無事なのか……


女王を拉致してどこかへ向かうアリシア。

果たして何をしようと考えているのか……

誰にもわかりません。

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