表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/20

旅行と違和感 後編

「よーい、スタート!!」


『咲野、こっちだよ』

『うん!!』

バシャバシャ…

『懐かしいな、昔はここで遊んだよな』

『懐かしいよね…』

次の日、私達は撮影で近くを流れる川で撮影していた

カツン!!

「はい!カット」

そう言った謙人君は、カメラを確認し始めた

「よし、こんなもんだろ」

「ここでの撮影はこれで終わりですかにゃ?」

「そうだね。じゃ、次はバスで町まで出るか」

「……………」


昨日、謙人君の叔母さんはアカネという女の子の名前を言った

でも謙人君はそんな人はいないと言ってる…

なんでだろう…謙人君が女の子といたと聞くと、何か胸が苦しい…

「桜?どうした次行くぞ?」

「にゃ!?…分かった」

「なんだ、喉渇いたのか?」

「喉は…渇いてないけど…」

「そか、でも熱中症になるといけないからこれ飲め」


そう言って渡されたのがポカリ

「あ、あの…ちょっと減ってるんだけど…」

「え?あぁ…それ俺の飲みかけだから」

「にゃ!?///」

け、謙人君の飲みかけ…///

ドキドキドキドキ…


「倉見先輩、東崎先輩?行かないんですか?」

「にゃあ!?/////」

「あ、今行くよ。武蔵浦和君」

「武蔵田!!」

「ゴメ」

そう言うと、謙人君は撮影機材を持って歩き出した

「……………///」


ゴクッ…


『紗奈…俺さ…結婚するんだ』

『え………?』

『ごめん、あんな約束してたのに』

『……………』

私達は場所を変えて撮影をしていた


やっぱり気になるな…アカネという娘

もしかして謙人君はいないと言ってて本当は私に隠れてとか…

うぅ………こんな事考える自分が憎い…

「桜?」

「にゃあ!?」

「桜の出番だぞ」

「う、うん分かった」

「……………」


~~~~~~~~~~~

ミーンミンミンミーン

「よし、それじゃあ今日は終わりだな」

「お疲れさまですにゃ」

「お疲れさまです」

「桜も今日はお疲れさま」

「う、うん…」

なんか桜元気ない?


「どうしたの?今日は元気なさそうだけど」

「にゃ…なんでもない…」

「心配だよ、何でも相談してくれてもいいんだからな」

「うん…」

「俺達、友達だろ」

ドクッ…

「う…うん」

なんで?なんで胸が痛いの…

謙人君が友達って言っただけなのに


~~~~~~~~~~~

ガラガラ…

「ただいま、叔母さん」

「あら、おかえり。今日は撮影終わったの?」

「うん、明日は午前中に撮影したら夕方には帰るよ」

「そうなの?寂しいわねぇ…せっかく皆さんに会えたのに」

「大丈夫ですよ。また来ますから」

武蔵田君は励ますように言うが

「ありがとね、えっと…………………………む、武蔵小金井君」

「武蔵田です!!(汗)」

ここでも影が薄い武蔵田君であった。


そして夕食時

「は~い、お待たせしました」

「うぉ!!ずいぶん豪華だな…」

昨日と打って変わって、海鮮料理のオンパレードだ

「伊勢海老の刺身とか鯛まである…」

「叔母さん急にどうしたの?こんな豪華な…」

「明日皆さんとお別れだと思うと寂しくなっちゃって、張り切っちゃったww」

「張り切りすぎだろ」

さすがにここまで出されると、申し訳ないような気も…

「それに、謙人の新しい彼女にももてなしはしたいものじゃない」

「は?俺の彼女?」

「照れなくていいのよ。ね、倉見さん」

「え?」

私は耳を疑った。

私が謙人君の彼女?

……………

……………


「にゃあ!?/////」

私は思わず声を上げてしまった

「照れなくていいのよww」

「わ、私と謙人君がつ、つつつ付き合ってるにゃんて…///」

「そうだよ何言ってんだ叔母さん。」

「う、うん…///」


「俺と桜とは友達だって」


ドクッ…

「……………」

なんで?どうして友達って言われてこんなに苦しいの…?

どうして…?

きゅっ…

「どうした桜?」

「う、うぅん…何でもない…」

「……………」


~~~~~~~~~~~

夕食後

「あ、あのっ…」

「あら?倉見さん?」

私は夕食の片付けをしていた叔母さんに声を掛けた

「あのっ…もしよろしければ、話したいことがあるんです」

「……………アカネちゃんの事かしら?」

「あ…」

叔母さんは知っていたように言った


「あの時はごめんなさいね。冗談で付き合ってるなんて言っちゃって…」

「そ、それは気にしないでください。私が気になるのはその…」

「私も気になってたのよね。何で謙人がアカネちゃんなんていないっていうのか」

「だから…謙人君の事、話してもらえませんか?」

「いいわよ。だって、謙人の事好きなんでしょ?ww」

「にゃ!?///どどど、どうしてそんなことを…///」

「分かるわよ。だって友達って言われて凹んでたじゃない」

「あぅ…」


「でも…好きな人に友達って言われて悲しいわよね」

「はい……………」

「でも、なんで聞きたいと思ったのかしら?」

「それは…謙人君にアカネっていう娘と隠れて付き合ってると思ったら、何か心苦しくて…嫌だったんです。」

「そうね。苦しいわよね…」

「だから、教えてください!!謙人君のこと…」


「分かったわ。」

そうして叔母さんは話し始めた


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ