表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/26

10話

南の巡洋艦ながとvs北の巡洋艦陸奥。序章

10話 ビッグ7の名を冠すモノ

1995年8月1日

嚮導護衛艦ながとは旗艦として第2護衛艦隊所属艦と共に演習の為に太平洋上にあった。と、そんな時であった…………

ながと戦闘指揮所(CIC)

「司令、津軽海峡を哨戒中の護衛艦ゆうべつ及びゆうばりから信号が途絶しました!」「何が起きた?」「…………衛星画像が入りました!ノヴェンヴァー・ジュリエット・フォクスロットからの奇襲です!」と通信員が報告すると川瀬恒太少将は「北日本艦隊の奇襲か…………ふむ、演習を切り上げるぞ!対空、水中、水上見張りを厳となせ!」と命じると指揮所の職員は口を揃えて皆「了解!」と言い、無線でその命令が伝わる。


するとながと、きりしま、たちかぜ、はるさめ、うみぎり、あまぎり、はるゆき、やまゆきの8隻は紀伊半島南端を抜けて東進を開始。状況確認の為に横須賀を経由し、補給を終えると東北沿岸に到着したのである。

8月1日午前11時過ぎ

ながとCIC(戦闘指揮所)

「…………いやな予感がするな」

そう艦長の金田平一大佐が言った次の瞬間だった「津軽海峡に展開中の護衛艦はたかぜより通信途絶。どうやら撃沈された模様です!」と通信員が言うと艦長は「そうか…………既に津軽海峡は敵制海権下と言う訳か」と聞くと「そうでしょう…………」と通信員が言い、司令は頭を抱えつつも「東北の政経中心都市仙台を護るには敵艦隊を何としても久慈以北で撃滅するしかないな。それに空自戦闘機隊は山形と仙台空港、それに松島基地へ既に移動して仙台防衛作戦を発動したらしいしな…………」と言うと「陸自はにかほ~気仙沼を最終防衛線と設定した。との報告も入りました!」と通信員が続いた次の瞬間だった、多数の敵勢(Tu-160)航空機(護衛のMiG-29)がこの艦のSPY-1BJ(レーダー)用ディスプレーに表示された。すると「………対空戦闘用意!………これは演習に非ず。繰り返すこれは演習に非ず!」 と通信員が言い、砲雷長である俺、宮原和義少佐は「目標の脅威度判定の高い物を先に潰せ、低いのは後で良い」と命じるとその通りに高いのに対してロックオン評定識別マークが点く。

そしてVLSが開放されると8発ものSM-2MR対空誘導弾が目標へ向け一斉に飛翔していく。

目標を撃破するために……………

そして数秒後、ミサイル5発とTu-160爆撃機7機を撃墜し、ついでに護衛のMiG-29も6機ほど撃墜したが、残り戦爆計3機には遁走され、3発のASMは依然としてこちらへ向かっていた。

「各艦、主砲、短SAM(シースパロー)近接防空火器(CIWS)射撃用意!」司令がそう言うと8隻の砲熕火器(主砲とCIWS)と短SAM発射機が左舷に向けられ、更に攻撃撹乱用の金属片(チャフ)もいつでも発射出来た事がデータ通信を通じて判明した。

まず1発はチャフのカーテンによって絡め取られて自爆して2発目も中口径弾の強力な対空榴弾によって撃破されたが、3発目を防ぐ事は出来なかった。

3発目ははまゆきの艦橋に弾着し、巨大な火災が発生。更に運悪く対艦ミサイルへの誘爆と煙突から爆風が機関部へと侵入、同艦は巨大な爆発を起こしつつ船体が2つに引き裂かれて一瞬にして轟沈したのである。

その1時間後、仙台に入港。

燃料及び弾薬の補給をしたのと同時に仙台防衛作戦の為の物資輸送中の輸送船を護衛していた横須賀地方隊所属のきくづきを編入し、次作戦に備えていた。


8月1日午前11時30半

津軽海峡に到着した日本人民海軍のスラヴァ級ミサイル巡洋艦の陸奥は哨戒中の海上自衛隊の護衛艦あさぐも、ゆうぐも、ちくご、いしかりに対する対艦ミサイルの発射準備を終えると、僚艦でソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦夕張、湧別、十和田も発射準備を終えていたので一斉に対艦ミサイルを放ち、攻撃を開始したのである。他にも知床、神威、礼文、天売などのクリヴァクⅢ級哨戒艦(フリゲート)も所属していたが、射程の短さ故に対艦ミサイルを放つ事は無かったが。

陸奥CIC(戦闘指揮所)

「対艦ミサイル発射完了。第2次攻撃は如何致します?」そう砲雷長の俺、原忠治上級少佐が聞くと司令の新村少将は「効果を見てからにしよう…………」と言ったが、例の政治将校は「貴様!臆病風に吹かれたか!すぐに第2次攻撃は行うんだ!わかったな?」と怒鳴り散らす。まぁ喚くなって、このヒス親父が…………と俺は思いつつもディスプレーを睨み続ける。するといくつかの敵勢航空機が表示され、すぐに俺は対空戦闘命令を下したのである。

恐らくF-1支援戦闘機。性能は高くないが、対艦ミサイルによるその攻撃力は油断ならない相手だ。そして案外低空運動性も高いので厄介だ。俺が対空戦闘命令を下してから1分後、敵勢

航空機は一気に高度を下げてこちらのレーダーの死角に潜り込もうとする。やはりこちらの懐に入り込もうとする戦術か、悪くないが既にこっちのミサイルはそっちへ向かっているから勝機は残念ながらこちらにあると俺が思った次の瞬間、多数の対艦ミサイルがこちらへ飛来し、対空ミサイルの照準を対艦ミサイルへ切り換え、航空機への攻撃は後回しにしたが、さっきの対艦ミサイル8発中5の撃墜に成功、2発も速射砲で撃墜したが、1発が天売に命中。同艦を一瞬にして撃沈したがそれと引き換えに敵機は全滅したのである。とは言え、敵ながら決死の任務遂行精神は天晴れだった。


そして戦闘はドンドン全面的なモノへとエスカレートしていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ