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マリー伯爵令嬢の秘密、古代クレッセント王国の滅亡を阻止せよ  作者: @000ーooo


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5.クレッセント王国の滅亡

 王宮は国軍の派遣を決定した。王国軍を率いるのは王国の将軍である。その将軍はこれまで幾多の戦役をくぐりぬけてきた猛者である。数々の戦功を上げてきた智将としても名をはせていた。


 今回も彼が出てくれば、この戦争は勝ったも同然と思われた。王国には最近開発された鐙もある。まして、相手は獣の皮をかぶったような蛮族、一撃で勝敗は決すると思われた。


 そして将軍が、その遊牧民と接敵すると、その遊牧民は大量の矢を放った。そこを左右に配置した伏兵に突撃させた。これは効いたようで矢を放っていた遊牧民は、慌てて逃げ出した。これは好機と見た将軍は全軍に突撃を命じた。


 すると遊牧民は予備の馬に乗り替えたのである。すると、馬は元気に逃げていく。王国の騎兵は替えの馬など用意していない。段々と逃げる遊牧民と追撃する王国兵の間が開いて行く。それでも、将軍は好機と見ているので、王国兵に止まれの指示は出さなかった。


 すると追って行く王国兵の戦列が乱れてくる。早く走る馬、疲れて動きの鈍くなった馬、でもその日は何とか持ちこたえて暗くなったので野営した。野営地では陣を敷いて野営できた。夜襲も警戒に入れて、見回りの兵も配置した。


 その夜の夜襲はなかった。これに気をよくして、また次の日の朝から追撃を開始した。とにかく将軍としても戦功が欲しかったのである。国王からは「深追いはするな」と明言されていたが、「戦火を交えて追い払いました」ではいつまでも野営を続けなければならない。「敵の主力を壊滅すれば、意気揚々と王都に凱旋できる」と考えたのであった。


 しかし、これが間違いであった。追撃を開始してしばらくすると、小さな窪地に差し掛かった。すると、雨のように降って来る矢に見舞われた。


 この日王国軍の主力は壊滅した。そして数日してクレッセント王国は滅亡した。


 マリーは王都が陥落する直前に王都を脱出した。その後のマリーの消息は不明である。これまでのことを書き綴った日記に保存の魔法をかけて王国のどこかに埋めたのか、それとも脱出の混乱の中で死亡したのかそれも分からなかった。


 その後、この地の支配権を握った遊牧民は、徹底的にクレッセント族の生き残りを探したが、捕まえられた者の中にマリーの名はなかった。


 その後、クレッセント王国とクレッセント族の記録は抹消された。記録は廃棄され、王宮や記念碑も壊された、そしてそれを知る人たちも殺された。歴史は繰り返された。


 再びマリーの魂が復活して戻って来るのかは誰にも分からないことだった。

 ここまでお読みいただいてありがとうございます。

 今後とも私の小説

(連載中)「転生者とバグでない異世界人の物語」

(連載中)「牛乳とチーズは違う味がする(顔だけ男の気ままな旅)」

(完結)「マリーの思い家族の思いそして祠がつなぐもの」

(完結)「泡沫の恋の行方と花時計の思い」

(完結)「帝国皇女の憂鬱(前世の夫の生まれ変わりを捕まえろ)」

(短編・完結)「妖精に成れなかったダンゴムシの物語」

(短編・完結)「真冬の祭りそして祠がつなぐもの」

(短編・完結)「雨の日は嫌い、雨の日はやっぱり嫌、でも雨の日もちょっぴり好きかも」

(短編・完結)「北の関を死守せよ、野望は泡沫の夢と消えて」

をよろしくお願いします。

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