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【アニメ2026年7月放送!】ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~  作者: ハム男
第14章 暗黒神アマンテと封印された肢体

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第868話 暗黒騎士イルゼ①

 ブロッケン守護番長補佐に言われるままに牢獄の中に入ると、この砦の長だと思われるでっぷりとした50歳過ぎの見た目のタブロス守護番長ががやってきた。

 何でも暗黒騎士にアレンを突き出すのは不快とかそんな話のようだ。


「こんなヒヒの混血人ハーフの言うことなど本気で取り合う必要もなかろう」


「だが、『人攫い』や『来訪者』の調査は暗黒騎士が暗黒神様の命により主体となって進めています。まずは暗黒騎士様たちの意見を仰ぐべきかと」


「ふん、大陸を探し回ったが結局はなんの成果も得られなかったと聞いているぞ」


「ですが無視すべきではないかと。叩き切られたベスペルの右腕が浜辺に残っていましたし」


「右腕……。ん? おい、お前何をしているんだ!!」


 ブロッケン守護番長補佐の不穏な言葉にタブロス守護番長が一瞬身じろぎ、本当にベスペルの右腕を叩き切ることが可能なのかとアレンを見た。


 そのアレンだが、牢獄は全長10メートル級の魔獣でも入れるほど広く、メルスや特技「伸縮自在」で身長を調整したリオン、霊Aの召喚獣たちと一緒に創生スキル上げを開始していた。


(俺を呼んでいるのか? 忙しいんだが)


「メルス、天の恵みをしっかり作っておいてくれ」


『分かっている』


(やはり、こいつもエクストラモードで星4つか。こんなのがゴロゴロいるのか)


 【名 前】タブロス

 【年 齢】107

 【種 族】魔族

 【職 業】魔導王

 【体 力】11700+14400+6000(魔法具)

 【魔 力】14500+14400+8000(魔法具)

 【攻撃力】10800+14400

 【耐久力】12000+7200+10000(防具)

 【素早さ】11100+14400+4000(魔法具)

 【知 力】14000+14400+20000(武器)

 【幸 運】12800+7200

 【攻撃属性】無、魔法威力率30%増、魔力超回復

 【耐久属性】無、物理耐性(中)、回避率30%増


 メルスに指示を出し、クワトロにタブロス守護番長のステータスを鑑定させた後、アレンはゆっくりと牢獄の鉄格子の目の前まで歩み寄った。


 地下にある牢獄には空気の通り道のため天井まで伸びた穴があるのだが、鉄格子で塞がれている。

 真っ赤な月の明かりが鉄格子の隙間からわずかに入ってきて、近寄ってきたアレンの顔を照らす。

 息を呑む2人にアレンはゆっくりと語りかけた。


「お騒がせして申し訳ありません。暗黒騎士様がこちらにやってくるのに数日かかるという話なので、こちらで作業を進めさせていただきます」


「作業だと? 暗黒神を呼びたいようだし、貴様は何が目的だ! 何が目的でこの神聖なる島に足を踏み入れた!!」


(おっと。また目的を聞かれたな。まあ、暗黒騎士に説明するためにも必要か。何でも守護番長の任命は暗黒神がしているようだし、下手なことは答えられないぞ)


「……」


「おい、何をふざけている! 黙っているならこちらにも考えがあるぞ!!」


 この暗黒界の常識も知識も無い状態のアレンは目をつぶり、何を答えるべきか考える。

 何十万の知力がダブロス守護番長にどう答えるべきか、記憶も中にも何かないか思考を巡らせる。

 魔王の間で魔王軍参謀キュベルが死神クリーパーに説得していた話を思い出した。


『クリーパー君。暗黒神アマンテ様は非礼を嫌う。君は手土産の1つもなしに暗黒界に戻ろうとしているの?』


(これだな。俺には手土産があるし)


 魔王にマヒ攻撃を受け意識が朦朧としていたが、キュベルの言う暗黒神の本質のようなものを聞き取れたような気がする。


「……お騒がせして申し訳ありません。私は人間界から暗黒神アマンテ様にお目通りすべくやってきました」


 ダブロス守護番長との問答で、ブロッケン守護番長補佐は初めてアレンが目的をもってこの島にやってきたことを知り、驚き目を見開いた。


「何? こともあろうにアマンテ様にお会いしたいなど叶うはずがなかろうが! なぜ、お目通りを願う! 何を話すつもりだ!! 全て私に話すのだ!! 私は守護番長だぞ!!」


(嘘をついて矛盾が出るのも得策ではないか。不要なことは答えないけど)


「実は人間界は戦争をしておりまして。我が種族が大変劣勢なのです」


「戦争で劣勢? 何だ、何をお前は言っておるのだ?」


「はい。ぜひ暗黒界を支配する偉大で絶大な力を持ったアマンテ様にお力を貸してほしいとそういう必死な思いで島に上陸しました。この世界の常識が分からず、勝手に足を踏み入れてしまい、さらに騒ぎを起こしてしまい申し訳ありません」


 アレンは答えられる範囲でタブロス守護番長に事情を説明した。


「何だと。やはりワザと潜入したか。だが、そのような勝手なことを……」


「こちらの世界の手続きや規則もあったことでしょう。ですが、我らも生存をかけて必死でございます。仲間たちが現在も必死に戦っている最中ですが、あと数日、この『部屋』で待つことにしましょう。直接会いに行くもの失礼なようですので」


「な!? き、貴様!!」


 アレンはこの陰気で薄暗い天井と扉が鉄格子となったこの場所を「牢獄」ではなく「部屋」と呼んだ。

 まるで、この地下牢では自らを縛るほどの物ではないと言いたげだ。


 そのままタブロス守護番長に背中を見せ、メルスたちと共に創生スキル上げに勤しみ始めた。


「……タブロス守護番長、我らの領分ではないようです。速やかに暗黒騎士に情報を提供したほうがよいかと」


「分かっておる。偽りと分かれば暗黒騎士が貴様らを裁くことになろうがな!!」


 吐き捨てるように言うと守護番たちを引き連れ、ドガドカと来た道を戻っていった。


 それから3日が過ぎた。

 3日間、他に何もすることもなかったアレンは1日20時間という、最低限の睡眠時間以外、ほとんどの時間を創生スキル上げに費やした。


(1日が24時間って分かったな。あれからベルペルは大人しくしていると)


 懲らしめたベスペルをクワトロの特技「追跡眼」で監視させたが村に行くことはないようだ。


 だが、薄暗い地下牢で丸3日が過ぎており、そろそろいつまで待たされるのかと思っていた時のことだ。


 手を突っ込んでしまった出来事とは言え、これ以上、カラッタ村とベスペルの件に付き合っている場合ではない。

 このまま追跡眼を解除すべきか笑顔で見送ってくれたマニタの顔を思い出すと、もう少し監視したままにしようかと躊躇ってしまう。


 何だかんだで幼雛化したクワトロは4つの眼と4つの足で器用に創生スキルの手伝いができる。

 カラッタ漁村も含めて周囲を偵察させているクワトロに対してアレンのいる地下牢に戻ってこいと指示した時だ。


『アレン様、砦の入り口に守護番長と守護番長補佐の2人がいるようです。また、イルゼという者がコケトリスに乗って砦にやってきます。何分もしないうちに到着しそうです。いかがされますか? 鑑定は既に済ませました』


 【名 前】イルゼ

 【年 齢】20

 【種 族】魔族

 【職 業】暗黒騎士

 【体 力】28000+10800+12000(魔法具)

 【魔 力】25000+5400+15000(魔法具)

 【攻撃力】30000+10800+30000(武器)

 【耐久力】28000+10800+30000(防具)

 【素早さ】25000+10800+20000(魔法具)

 【知 力】19000+5400

 【幸 運】20000+5400

 【攻撃属性】暗黒、物理ダメージ50%増、クリティカル率50%増

 【耐久属性】暗黒、物理耐性(大)、魔法耐性(大)、回避率50%増


 クワトロが指示することもなく、怪鳥に乗って駆けてくる漆黒のフルプレート、フルフェイスに身を包んだ者に特技「鑑定眼」を発動していた。


(お? とうとう来たか。っていうか、タブロス守護番長、機嫌悪くブツブツ何か言っているぞ。追跡眼を発動して何言っているのか確認してくれ)


『承りましたわ』


 暗黒騎士は暗黒神にそば近くで仕える者なので少しでも情報が欲しいとクワトロに指示を出す。

 遠くから口元を読むことは出来るが、特技「追跡眼」で対象の側から会話の内容をしっかり聞き取って状況を確認したい。

 特技「追跡眼」のおかげでまるでタブロスの真後ろの背後に立ったように視界が切り替わった。


「まったく、守護番長の私が何故、あんな小娘の迎えのために立っておかねばならぬ。補佐のお前だけでもよかろう」


「そう言わないでください。暗黒神様に変な報告をされて要塞が吹き飛んでも困ります。この前みたいにあまり失礼な態度をとらないでくださいね」


「……よりにもよってイルゼか。他の暗黒騎士にお願いできなかったのか?」


「今、島に残っているのはイルゼ様のみですからね。他の方々は暗黒神様の命で方々に雷神船で飛び回っています」


「やつもヒヒの混血人ハーフという噂を耳にしたぞ。暗黒神様に気に入られおって」


「……聞こえているぞ。もしかして私のことを言っているのか? タブロス守護番長よ」


 愚痴をこぼしていると既に耳に入るところまで暗黒騎士イルゼはやってきていた。


「これはこれは、お待ちしておりました。暗黒騎士様」


「ふん。こいつを鳥小屋にとめておいてくれ」


「は!!」


 降りたイルゼの指示で、ブロッケンが鳥小屋にコケトリスを、手綱を引いて連れて行った。


「守護番の報告は全て聞き取った。他に何かアレンとやらの情報はあるのか?」


「暗黒騎士様、こちらがこの数日間、ヒヒの混血人ハーフの話を聞き取った内容です」


 紙にまとめられた資料を受け取ると中身を確認する。


「……ベスペルの右腕を切り落とすか。あの傲慢なマーマンは亜神だ。ベスペル自体は恐れ慄いて海に帰っただと。そのようなことは可能なのか?」


「村の多くの者がその様を見ているようです。さすがに嘘ではないかと」


「そうか。アレンとやらと話がしたい。案内しなさい」


「こちらの地下牢に閉じ込めています」


(なるほど、こっちに来るのか。こんなにでかい砦を任せられている守護番長よりも暗黒騎士の方が、立場が上なのか。それもかなりだな。なんとなく守護番長が怒る理由も分からんでもない)


 カツカツ


 イルゼがタブロス守護番長を引き連れ石畳の地下牢を歩いてやってくる。


「貴様か? 島に勝手に侵入し、来訪者を語る者は」


 鉄格子越しにイルゼはアレンに語り掛けるのであった。


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ヘルモードコミック13巻
発売日:2026年1月9日
ISBN:978-4803022483

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― 新着の感想 ―
〜ぶりって期間のことだと思って868-496=372話を見てきてしまったわ。 普通に496話でよかったのね。
イルゼ覚えてないぜ
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