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【アニメ放送中】ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~【2026年1月より】  作者: ハム男
第14章 暗黒神アマンテと封印された肢体

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第864話 カラッタ漁村

 漁村の魔族たちに槍を向けられ、対応を考えていると屈強な男が現われる。

 槍を持っている門番の男たちの反応から村長なのだろう。

 特技「鑑定眼」で確認するとイグレという名の40歳の魔族で、筋骨隆々としたアレンより頭1つ大きく、才能は槍豪のようだ。

 話が分かる者が出てきたかなと思っていたら、生贄から救い出した魔族の少女が歩み出る。


「父さん。この人たちに助けられて戻ってきました……」


「助けられて……。あのマーマンたちをお前ら、どうしたのだ。何者だ? こんな何もないカラッタ村に何の用だ?」


(村長の娘だったのか。娘なのに贄に出したのか。とんでもないが、それがこの世界の常識なのか。おっと、質問されているのは俺か)


「道に迷い海岸を歩いていた旅の者でアレンと言います。マニタさんの命が危険と思い、1体のキングマーマンと3体のグレイトマーマンを倒しました。グレイトマーマンを1体逃がしてしまいました。事情を説明するためマニタさんとこの村に来ました」


 グレイトマーマンを1体、わざと逃がしたなど余計なことを言わず、状況を村長に説明する。


「アレンか。聞いたことがないな。で、倒した? キングマーマンのゴスタン様を倒したというのか?」


「そうですね。そんな感じの名前だったでしょうか。娘さんの身を案じたのですが、とても攻撃的だったもので。まずかったですか?」


「おい、ヒヒの混血人! 嘘をつくとただではおかぬぞ」

「ゴスタン様を倒したなど適当なことを言いおって! そんな嘘、すぐに分かるんだからな!!」


 アレンの説明に槍を持っている村人が怒りを露わにする。


(さっきから誰がヒヒの混血人ハーフだ。褒められていないくらい暗黒界歴1日の俺にも分かるぞ)


「おい、寄せ、バンコロ。すまないが、グロサンと一緒に祭壇の状況を見てくれ。気を付けるんだぞ」


「へい」

「へい」


「それとアレンと言ったな。お前たちの話が本当かどうか確認するためにも、俺の家に来てもらうぞ。それで良いな?」


「村長の家にお誘いいただきありがとうございます」


 アレンがお礼を言い、頭を下げ、見上げた村長は指示を出したバンコロとグロサンが遠くに行くのを見守っていた。


「……それとな。マニタを助けてくれて助かった。礼もしたい。俺の家に来てくれ。……道に迷ったということは、行くあてがないのだろう?」


 アレンにしか聞こえない小さな言葉で村長は言うと、村の中に案内してくれる。


「それは助かります。ぜひ、よろしくお願いします」


『……』


 イグレ村長に連れられ門を抜け漁村に入るアレンに魔族とのやり取りを任せてメルスは静観してついていく。


(村の中には魔族しかいないのか。上空から見たとおりだな。俺のヒヒの混血人ハーフとか言いやがって。何の話だ。まあ、こいつらと見た目が違うし、タコスに魔族に変化してもらうのもな。この見た目だからあれこれ聞けるっていうのもあるし、困った設定だな。それにしても完全な漁村だな。こんな色の海で魚取れるのか)


 村長親子の側をついていき、あちらこちらに視線を移すアレンを魔族たちが怪訝そうに見つめる。


 アレンは魚Aの召喚獣の覚醒スキル「擬態」の効果を思い出す。

 ここは適当に話を合わせ、情報を収集しようかと思う。


 まずは、自らのヒヒの混血人ハーフと呼ばれたので改めて魔族の特徴を確認する。

 魔王ほど禍々しい感じはしないが、同じような見た目をしている。


【漁村の魔族の特徴】

・青白い肌

・角は生えていない

・耳が上に尖っている


「……船が随分停泊していますね。今日は漁に行かれないのですか?」


 アレンはイグレ村長に海岸沿いに停泊する3人乗れば沈没しそうなら笹のような見た目の丸太をくり貫いた船が十隻を超えて並んでいることを口にする。

 薄暗い暗黒界だが、雲から透けて見える日の光はまだ天高く昇っており、海がそこまで荒れているわけでもない。


「贄の儀が終わるまで船は出せない決まりだ。まだベスペル様のお許しを得ていないからな」


「お父さん、ごめんなさい」


「マニタ、いいんだ。この者たちに礼を言うんだ」


 マニタの頭をポンポンと手のひらで優しく叩くイグレ村長に対して、アレンが気になることを問う。


「申し訳ありません。それでは毎月と言っていましたので、月に1人も生贄を出していたということですか?」


 この島には30から40軒の集落を作り、200人ほどの魔族が暮らしていそうだ。


「ああ、島の周囲に100以上ある集落がぐるぐると順繰りにな」


 10年に1人くらい、生贄を差し出しているとイグレ村長は言う。


「なるほど……。魔獣に好きにさせて、騎士団とかいないのでしょうか?」


「守護番のことか? 流石に亜神のゴスペル様がこの程度の行いで動いてくれない。……あまり島のことに詳しくないようだが、どちらから来られたのか?」


(おっと、あれこれ聞きすぎたか)


「はい。この島の来るのは初めてで隣の大陸から来ました」


 隣に大陸があるのか知らないが適当に話をして反応を確認してみる。


「ほう? 船で渡ってきたか。風神船も魚神船も就航日はまだ先のはずだが特別便で来たということは、ブラキウス大陸から来たのか?」


「まあ、そんなところです」


「やはり特別な便できたと……」


「はい……」


(暗黒界には来たばかりなんだから、あんまり細かく聞かないでよね。守護番に風神船にブラキウス大陸だと? 全く分からん。これは記憶喪失のふりをしておいた方が良かったか。いや、だったらあのマーマンの魔獣をどうやって狩ったんだと別の疑いが出てきそうだな)


 アレンにとって分からないこと尽くめで何を言っても疑われそうだ。


「……そうか。やはりブラキウス大陸からやってきたか。その風体、そうだとは思ったぜ。あの奥の建物が俺の家だ。長旅だったろう。ゆっくりして行ってくれ」


 何か分からないが納得したようで、海岸から一番離れた場所にあるひと際大きい家を指して、こっちにこいと言われる。


 海岸に面した場所にある建物たちに囲まれていたのだが、湿気が籠らないようにするためか、高床式になっている。

 支柱となっている太い木は島に多く自生する小舟にも使用されている真っすぐ幹が伸びた巨木を切り出して運びだしたようだ。

 巨木の下には砂地で建物がぐらつき歪まないよう巨大な貝殻を基礎に置かれ、柱と共に等間隔で置かれていた。


 階段を上がり、村長の案内で館の中にアレンはメルスを引き連れて入っていく。


「ここだ。ここで客人のお前たちはゆっくりしていてくれ」


「ここは?」


 中々なの広さの広間に通された。


「……マニタを助けてくれたからな。食事を振舞いたい」


「お気遣いなく。ですが、助かります」


(ん? 何かセリフにワザとっぽさがあるな。罠かなんかなのか? 俺の何かの回答にひっかかるところがあったとか? まあ、適当に答えたから現地の人にとって違和感しかないだろうけど)


 知力の高いアレンは人の細かい表情からその者の感情や考えを読むことができる。

 魔族との接触は数えるほどしかないが、村長の態度は自然なものには感じなかった。


 この場にいても良くないことが起きるかもしれない。

 だが、そうであっても、できるだけこの村長親子から情報を収集したい。

 メルスと共にマニタも一緒に部屋の中に入ろうとすると村長が止めようとする。


「マニタも手伝いなさい」


「うん、お父さん」


(お? 出て行ってしまったか。待っている間にマニタちゃんに色々聞こうと思ったんだが。じゃあ、メルスと料理ができるまで今後について作戦会議でもするか)


『大丈夫なのか。2人とも出て行ってしまったぞ。多分、アレン殿のことを疑っていたぞ』


「メルスも分かったか。とりあえず、クワトロはもう見られたし。チャッピー、窓から出て村長の様子を探っててくれ」


『ピィ!』


 鳥Fの召喚獣を召喚すると、広間の窓から出て建物の外をぐるりと回る。

 高窓のある部屋の中から村長の声がするので、こっそり覗き込むと村長がお手伝いの魔族たちに料理を作るよう指示を出していた。


「……ふむ、一緒に料理を作るようだな。さて、後はと……メルスとリオンの強化を考えないとな」


『私とリオンの創生スキルだな』


「そういうことだ」


 窓の外にはウッドデッキとなっていたので、アレンは収納から魔導袋を取り出す。


 現在のアレンの創生スキルの3巡目でレベルは7だ。

 これはアレンが魔王軍と戦う直前のレベルで今も変わらない。

 無の世界では、魔力も霊力も自然回復しないので、1ヶ月間の間にほとんどレベル上げをしなかったが、ここでは普通に魔力が回復するらしい。

 なお、霊力はまったく回復しないことが数時間の間に分かった。


『よし、天の恵みをとりあえず作ろう』


 目的は魔王を倒し、ルプトのかたきを取ることなので、今できることは1秒でも惜しいとメルスはウッドデッキで魔石を使い、天の恵みを生成し始めた。


(えっと、霊石は現在6000万個強で1個当たりスキル経験値1000稼ぐことができる。600億のスキル経験値を稼ぐことが出来て、8巡目まで上げて全ての上げ切るのに必要なスキル経験値は596億弱か。ぎりぎりだな。無駄に作ると霊石が無くなりかねないぞ。神界に行けないから霊石の補充が利かないし)


【各巡目における必要経験値と必要総経験値】

・3巡目:スキルレベル8残り40億

・4巡目~8巡目:111億11,111,000

・計595億55,555,000


【創生スキルの各スキルアップに必要な経験値】

・スキルレベル1に必要なスキル経験値は1000

・スキルレベル2に必要なスキル経験値は1万

・スキルレベル3に必要なスキル経験値は10万

・スキルレベル4に必要なスキル経験値は100万

・スキルレベル5に必要なスキル経験値は1000万

・スキルレベル6に必要なスキル経験値は1億

・スキルレベル7に必要なスキル経験値は10億

・スキルレベル8に必要なスキル経験値は100億

※創生スキルで獲得できる召喚獣は巡が進むごとに減っていくが、スキル経験値は必要


【魔力を回復することができる魔法具の数と効果】

・魔力回復リングS:2個:魔力を秒間5%回復、魔力3万上昇

・魔素吸収腕輪改:2個:魔力を秒間10%回復、魔力5万上昇


 メルスもようやく魔力を自動回復できる指輪を手に入れたので2つ装備している。


【天使Dの魔力回復リング】

・魔力10000 魔力秒間1%回復


「魔法神から貰った魔法具で魔力を自然回復させ、ペクタンのおかげで魔力を霊力に変え、創生スキルを上げていく。創生スキルは金の卵を増やしていくか。後は形に残るものだったらカブを増やしても良いな。また食糧無しのところに閉じ込められるかもしれぬ今後の戦いで必要かもしれぬ」


「俺は天の恵みを作ればいいんだな」


「そうだな。だが、魔石にも限界があるからな。魔石を補充できるかも検討しないとな」


 ペクタンの加護で魔力を体力に、体力を霊力に高速で返還できる。

 膨大な魔力を持つアレンなら魔力をほぼ無限に霊力に変換可能だ。


 アレンが創生スキル上げの道筋を整理するのであった。


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ヘルモードコミック13巻
発売日:2026年1月9日
ISBN:978-4803022483

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― 新着の感想 ―
第859話 無の世界に置かれた者 ・霊石:3000万個
アレンさんは魔界に来て、地上がピンチになってもやることは変わらない…ただ黙々と、自分の力を培うことを辞めない…それはエルメア神が歯牙にかけず、キュベルが何より恐れた強さ…
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