我が家に(また)猫がやってきた
初投稿です。なろうに登録してから数時間、まだ右も左もわかりませんが、どうか宜しくお願いします。基本はほのぼの、たまにバトル、ごく稀に感動、そんなお話をお届けできればと思います。
プロローグ
上京して七年目のある朝、目を覚ますと、マサキのお腹の上に猫が乗っていた。
猫は、目覚めたばかりのマサキの顔をじっと見つめていた。
真っ黒でスラリとした体に金色の瞳。顔つきからして、雌だとわかった。猫を飼ったことがある者なら、なんとなくわかるもの。マサキの実家では猫を飼っていた。
しかし上京してからは一度もペットを飼ったことはない。当然、この状況はイレギュラーである。
「いや、嘘…」
布団に寝そべったまま、マサキはお腹の上の猫を持ち上げた。
「お前、"ネコ"?」
飼い猫の名を呼ぶ。
「"ネコ"、"ネコ"じゃん、なんで? だってお前…」
決して空似ではない。そうマサキは確信していた。手の平に乗っかるサイズの頃からずっと一緒だった。紛れも無く、実家にいた猫だ。
十五年前、マサキが高校二年の時、当時中学生だった妹が拾ってきた猫。
家が貧乏、住まいは借家、母親が猫アレルギー、色々と問題はあったが…
「かわいー」「かわいー!」「かわいー(ゴホッ)」「おかん猫飼おー?」
結局飼うこととなった。
誰もいい名前が思いつかず、かといって積極的に名前を決めようとする者もおらず
「ねこー」「ねこかわいいー」「ねこー」「ねっこーーーぅ!」
そう呼んでいたら"ネコ"という単語で振り向くようになった、"ネコ"という名の猫。そして―
もう二度と会えないと思っていた、もうこの世にはいないはずの、猫だった。だから…
「久しぶりじゃの」
ネコが言葉を発した時、マサキはさほど動じなかった。




