ユーリウスは見た
「ハクシュン。」
なんだ?誰か私の噂でもしてるのか?
キョロキョロしたところで誰も居るわけではない。
「良い天気だな」と窓に近づく。
うん?またマリーが木登りをしている。
と思った瞬間、マリーが足を滑らした!
「危ない!!」がここは邸の中で助けることが出来ない。
アンが近くにかけ寄るがそれより早く手を広げて父上がマリーをキャッチした。
「はー。良かった……。心臓に悪いよ……」
心配になり庭まで駆けつける。
すると、父上がマリーに注意をしているではないか!!!
初めて見る光景に、サッと木の影に隠れる。
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「これからマリーとは木登りをしない事にしよう」
「えっ、なんで?なんで?」
「登りたくないからかな?」
「ヤダ!ヤダ!パパとじゃなきゃ登れないもん」
「約束を破ったのに?」
「約束?」
「授業のある日は木登り禁止の約束忘れた?」
「あっ!………ゴメンなさい」
「一ヶ月間木登りは禁止!!いいね?」
「…………ハイ」
「よし。じゃ最後に少しだけ登ろっか?」
「良いの?」
「約束守れるよね?」
「うん!!!!!!」
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なんだよ。この会話は…………。
父上よ。優し過ぎるだろう。
オレにもその優しさの少しでも分けてくれよ。と肩から力が抜ける。
アンがマリーを連れて戻っていく姿を確認した後、そろそろ家庭教師のくる時間だ。
部屋に戻るか……と思い声のする方へ再び聞き耳を立てる。
執事のリエムだ。
父上がリエムに頭を下げている?
「旦那様!!何度言わせれば分かるのですか?執務の途中に木登りをするなど、もってのほかです。まだまだ目を通さなければいけない書類が山積しているのですよ!今日中に終わらない場合は、罰として一ヶ月間『坊ちゃん』とお呼びしますからね!良いですね?坊ちゃん」
父上が怒られている。
またまた珍しいものをみた!!しかも坊ちゃんだと?
あー笑いが止まらない。
「ユーリウス様ぁー。ユーリウス様ぁー」
と呼ぶ声がする
「ここだよ?何?」
と早足で進む。
「家庭教師の先生がお待ちです!」
「あっ。悪い!!すぐ行くよーーー」
「へぇー。ユーリーは先生が来る時間に庭で遊んでるんだ」
と背中から黒いものを出しながら父上が言う。
「ち、父上………」
「ユーリーにも罰を与えなきゃね。約束だよね………」
これは、やばい!!!!
「父上、失礼します。大事な授業があるので、後ほど!!」
逃げるが勝ちだ!!
「リエム。ユーリーにも罰を考えておいてくれよ」
「かしこまりました。坊ちゃん」
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