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親バカ

最近マリーがおかしい!……ような気がする。

マリーの持つ雰囲気が違うのだ。

池に落ちて目が覚めた時くらいからだ。

天使のような容姿は相変わらずだが、なぜか大人の様な雰囲気を醸し出す。

しかもお父様なんて私の事を呼ぶようになった!他人行儀な!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


愛するセシリアが亡くなってからと言うものマリーの性格が変わった。


大人しかったあのマリーが木に登るなんて夢にも思いもしなかったが、一生懸命に木に登るその姿を見てハラハラもしたが愛らしいから見守ろう。


木に登ったあと、『パパー見てー』

木の上から手を振る姿はまるで後光が差した天使そのもの。

もう地上に降りて来ないのではないのか?と不安になり慌てて木に登りマリーの側へ向かった。

その時木の上から見た景色は綺麗だった。込み上げてくる温かい思い…


セシリアが亡くなって落ち込んでいた気持ちを慰めてくれたのはマリーだ。

セシリアによく似たマリーを見るのが辛くなるのではないか?と思った自分を恥じた。


私の瞳に涙のフィルターがかかったのかマリーの姿がセシリアと重なった。

美しく笑うその笑顔に見覚えがあった。

あぁ…セシリアは亡くなっても私の近くに居ると感覚的にそう思った。

マリーが見せてくれたこの素晴らしい景色を私は一生忘れる事はないだろうな。


また一緒に登ろうね!マリーが言う。

そうだね。また登ろう。と私が言うとマリーが嬉しそうに笑顔を溢した。

この顔を守っていかなきゃセシリアに怒られるなーー



『さぁそろそろ下に降りなきゃリエムに怒られるから、戻ろう?私は先に降りるからゆっくりと降りておいで。』

と私は長い足を使い先に地面へと降りた。


『マリーなにしてる?早くおいで!』

と言うと、怖くて降りられない…と涙目で訴えてくる。


『勇気を出してこっちまで、飛び込んできなさい。絶対受け止めるからね、パパを信じて!さぁおいで』

と手を広げて準備をする。

えいっと勇気を振り絞って飛び込んでくる。

マリーには羽が生えているのではないか?と思うくらい軽やかに飛び込んできた。ガッチリキャッチしたその体は震えていた。


『頑張ったね。』と伝えると

『パパが待ってくれてるから頑張ったよ。でも足が震えて歩けない。』

と言うオチまで披露してくれた。

なんて可愛いうちの娘。


執事のリエムは苦笑いをしていたな…。

その後、私はリエムに怒られた。


『旦那様はいくつにおなりになられたのですか?お嬢様と一緒に木登りですか?お嬢様が怪我でもされたらどうするおつもりですか?また坊ちゃんとお呼びしましょうか?』


久々にリエムに怒られたのだけれど、なんだか悪い気がしなかったなぁ。

そうだ、楽しかったのか……。


その後もマリーは、お転婆娘や悪戯っ子になったけどそれは些細な事で全てが愛おしい。マリーの兄であるユーリーには父上は甘すぎると苦言を吐かれたが、子供を甘やかすのも親の仕事だ!

子供を可愛がれない親こそがバカ親なのだ!



このバカ息子め。なぜそれが分からん?



こいつには教育がまだ足りないようだ。



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