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32.合同訓練

「なんすかこれー!?」

「新しいぃーー!!」


今日から1週間、18番隊と合同訓練が始まる。18番隊の佐藤さんと佐々木君が驚いている。

みんなは本部の訓練所だから合同で時間が決まっている。まぁ、当直などでシフトが組まれているから問題はないのだが、私達は不規則過ぎてそこを使えないから、専用の訓練場が用意されている。

簡単に言えば東京ドームの観客席なし、一部にはトレーニングルーム及び休憩室兼ミーティングルームと言った所だ。

みんな休憩室からガラス越しに訓練場を見ている。


「設備は本部訓練場のものとほぼ同様ですね。少しこちらの方が狭いですが、我々だけなので」

「充分じゃないっすか!?」

「気にせず使えるのはいいですね」

「あ、敬語なんていらないっすよ!アリスさんのが階級も歳も上です!」

「あ、えっと、佐々木君は18だったね?」

「はい!佐々木(けん)です!よろしくお願いします」

「それとぉー、佐藤さんですね」

「そうです、佐藤美咲です。年上だけど、アリスさんのが階級上だから私も敬語はいらないですよ」

「そうですけど、タメ口の方がやりやすいので正式な場以外はタメ口でお願いします」

「ハハッ、じゃあ、普段はお互いタメ口でね」

「そうしましょう」

最近、シャルルとたくさん話すようになってタメ口に慣れてきたのだ。

「俺も佐藤さんと健ってことで!」

「はい!アレンさんよろしくお願いします!」

「おうよ!」

「元気がいいねー、お、隊長達もきたね」

「書類終わったどー」

「終わったぁー」


伸びをしてる隊長とリリさん、栗谷さん、長瀬さんが休憩室歩いてくる。

「さぁー、じゃあ初めましょうか。リリさんお願い。」

「はーい!まず初めは模擬戦からです」

「組み合わせはどうするんですか?」

「それはですね、アレン対佐藤さん&佐々木君、アリス対栗谷さんになります」

「ほほぉ、アリスさん、よろしくお願いします」

「あ、こちらこそよろしくお願いします」


私と栗谷さんか!

栗谷さんは風系統の使い手だ。見えにくいから注意が必要だな。


「ウォーミングアップしたらアレン対佐藤、佐々木から始めようか」

「はい」「了解です」

隊長の号令で準備し始める。

審判は隊長、武器は木刀の刃の部分にスポンジを巻いた物だ。スポンジ巻いても怪我するが、適合者が振るうと木刀でも大変なことが起こり得る為、近年ではこうなっている。


「2対1とはいえ、アレン君はランキング10位、全力で行かせて貰うよ!」

「おっす!全力で来てくれ!」

「やってやりますよぉー!」


3人は訓練場の休憩室よりの位置で1対2の構図となり、10mくらい距離を開けて向かいあう。


「それでは始め!」


隊長からの号令で、佐藤さんが踏み込んでいく。

アレンは迎え撃つつもりか、その場であまり動かない。

佐藤さんがアレンの間合い少し手前で飛び跳ねる。水で足を押し上げたようだ。

アレンを飛び越えるつもりのようだ。アレンの視線が佐藤さんを見上げる。

佐藤の水が消えるまえにそれを突き破って、健君が突進する。

ここから見てるとよく分かるけど、アレンからしたら完全に視線誘導された連携だ。完璧なタイミングで連携している。これは反応は遅れることだろう。

普通ならば…


「簡単には行かないぜ!」


アレンは健君の木刀を弾き上げる。木刀を持った手ごと上に上げられた手を左手で掴み、背後へと健君を投げ飛ばした。

背後から木刀を振ろうした佐藤さんに健君が飛んで行き、受け止めることは出来たが、また最初と同じような構図に戻る。


「さすがに反応速度が早いね…」

「へへっ、俺だってやれば出来るんだぜ?」

「分かってるよ、10位は運でなれるものじゃない」

「聞きましたか?隊長!?」

「あぁ、聞こえてるよ」


アレンのやつ褒められて、顔がゆるゆるだ。


「アレン君は犬かなにかなのかな?」

「ん?どうゆうことだ?」


すみません、アレンはバカなんです。


「いいや、気にしなくてもいい、よ!」

佐藤さんの周りに水球が生成され、マシンガンのように大量に打ち出される。


「らぁ!」

アレンは気合いと共に炎の壁を出現させる。

かなりの温度だろう、水弾を蒸発させていく。

健君が炎の壁の右から、佐藤さんが左から周りこんだ。2人は左右から同時に木刀を振りかぶる。

少し、佐藤さんが早いか、アレンは佐藤さんの刀を弾き、更に返す刀で健君の刀を弾く。

健君はアレンの膂力によって身体ごと少し弾き返されてしまう。

アレンは更に回転しながら佐藤さんの横薙ぎに放たれた刀とぶつかる。

佐藤さんの手が痺れたのだろう。右手から木刀が落ちかけたが左手で素早く掴んだ。

だが、その隙にアレンの蹴りが繰り出さる。佐藤さんはガードが間に合わずお腹に食らって吹き飛ばされる。

「ぐッ!?」

「うわぁああ!」

健君が刀を上段から振り下ろすが、1歩アレンが足を引いて躱し、刀を持ったまま、健君のお腹にパンチをする。

「うぐッ!?」

健君も吹き飛ばされた。


「それまで!!」

隊長が終了を宣言する。

「アレンの勝利!」

「強いな、動きに無駄がない……」

「隊長!?どうすっか!?なかなか良かったんじゃないっすか?」


すみません、褒められて調子のるやつなので、そのくらいに…

あと馬鹿なので、隊長に褒められたい一心なんです。


「アレンはまぁ戦闘の組み立ては良かったよ。でも最後、佐藤さんへの蹴り、自分の攻撃への注意が少し足りない」

「え?」

アレンの右足には少し汚れがある。

佐藤さんが蹴り飛ばされる時に刀を振った分だな。


アレンのやつ、油断して見逃したな…

「ごほッ!ごほッ!」

「いったいねー」

「あ、大丈夫か!?」

「いいっていいって、模擬戦なんだから」

「佐藤はいい反応だったな。武器を下ろしそうになった時の反応も良かった。これから更に能力を伸ばし方向だな」

「ありがとうございます」

「佐々木は刀を撃ち合った時に、弾かれてしまったのが良くなかったな。2対1が佐藤が1人の時間が多くなってしまった」

「すみません…」

「大丈夫、これから改善していくことだから。あと、戦闘しながら能力使うの苦手だね?」

「う、はい…」

「その辺から訓練していこうか」

「はい!」


さすが隊長だ、あの戦闘で今後の訓練方針を確認した。仕事モードの隊長に隙はないのだ。


「次はアリスと栗谷さんだな」

「はい!」

「よっし、俺も気合いを入れなければな!」


私も隊長の前で不甲斐ない結果なんて出せない。気を引き締めて行かなきゃな。


ご覧いただきありがとうございます。

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