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【7月24日第一巻発売!】毒父に物資扱いで戦地に送られた転生治癒師、無自覚チートでなんでも癒しちゃいます  作者: 藤なごみ


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第三百二話 スラちゃんと女性魔法兵との手合せ

 続いて、魔法兵と僕が手合わせをする事に。

 スラちゃんも、やる気満々でアップをしていた。

 なお、シロちゃんは引き続き帝国兵の怪我人を治療しており、可愛いと女性兵に人気だった。

 さっきのクリスの圧勝劇を見て、帝国兵が尻込みしないかとても不安だった。


「俺がやる!」

「私もやるわ」


 すると、二人の魔法兵が手を挙げた。

 簡単に確認すると、男性が例のニックという魔法兵で緑髪の少し癖のある短髪だ。

 もう一人の女性は、僕よりも薄い水色のロングヘアーで、スタイルも中々良かった。

 勇んで手を挙げた二人に、皇帝陛下もレーベンス様も満足そうに頷いていた。


「最初に私がやるわ」

「「「「「おおー!」」」」」


 女性魔法兵が訓練場に進み、多くの歓声が上がった。

 僕達はというと、スラちゃんがぴょーんと訓練場に進み出た。

 まさかのスライムの登場に一部ではどよめきが起きていたが、【蒼の治癒師】が凄いスライムを連れているという噂もあるので落ち着いている人もいた。


「それでは、手合わせを始める。先程と同じ、ダウンや待ったがあったらその時点で負け。五分一本勝負だ」

「はい!」


 審判役の帝国軍幹部の説明を聞き、女性魔法兵は力強く返事をした。

 スラちゃんも、了解だと触手をフリフリとした。

 お互いに距離を取り、それぞれ構えた。


「はじめ!」

「はああああ!」


 シュイン、シュイン、ズドドドドーン!

 ズドン、ズドン!


「「「「「おおー!」」」」」


 開始の合図と共に始まった派手な魔法戦に、魔法兵は大歓声を上げた。

 女性魔法兵は風魔法使いらしく、エアーバレットを沢山発動してスラちゃんを目掛けて放っていた。

 魔力制御もキチンとできているし、バレット系魔法の速度も中々だ。

 スラちゃんも、相手の出方を見つつお得意のアクアバレットで一つずつ丁寧に迎撃していた。


「あのスライムすげーな……」

「というか、スライムが魔法を使っているなんて……」


 一部の帝国兵は、スライムのスラちゃんが使う魔法に度肝を抜かれていた。

 スライムは最弱の魔物と言われているし、魔法を使うなんてと思ったのだろう。

 スライムも、鍛えればとっても強くなる。

 そういう証拠が目の前にある。

 そして、ここでスラちゃんが動いた。


 シュイン、ドーン。


「あっ!?」


 わざと、アクアバレットを女性魔法兵の足元に着弾させ、土煙を起こしたのだ。

 突然の事に、女性魔法兵もびっくりした声を出した。

 そして、女性魔法兵は何かに気がついた。


「よっ!」


 ドーン。


 何と、スラちゃんが上空から女性魔法兵目掛けてアクアバレットを撃ち下ろしたのだ。

 でも、上空からの攻撃に気がついて間一髪避けた女性魔法兵も凄いと思いますよ。


 シュイン、バシッ。

 ズドーーーン。


「ぐぐっ……」


 更に、スラちゃんは弱めのアクアカノンを女性魔法兵に撃ち込んだ。

 女性魔法兵は魔法障壁を展開して何とか防ぐが、このカノン系攻撃にも気づくのは凄い。

 この女性魔法兵は、周囲の魔力感知能力が高いんだ。


「そこまで!」

「はあはあはあ……」

「「「「「うおー!」」」」」


 その後は、女性魔法兵もスラちゃんに反撃していた。

 華麗な魔法戦に、帝国兵も大興奮だ。


「凄いスライムね。しかも、様々な角度から攻撃してきたわ。私も勉強になったわ」


 スラちゃんは女性魔法兵の手のひらにぴょーんと飛び乗り、女性魔法兵とフリフリと握手をした。

 女性魔法兵も、更に得るものがあったみたいだ。

 きっと、今以上に強くなるはずだ。

 そして、スラちゃんは僕達のところに戻ってきて、頑張ったとフリフリしながらアピールしていた。

 ヘルナンデス様とルーカス様も、よくやったとスラちゃんを褒めていた。


「いい例を見せてもらった。最弱と言われるスライムも、鍛えればここまで強くなるということだ。逆を言えば、諸君らも大きな可能性がある。帝国軍も、更に強くなる可能性を秘めているということだ」

「「「「「はっ」」」」」


 皇帝陛下も、満足そうに兵に訓示した。

 スラちゃんは、僕と一緒にずっと訓練していた。

 更に、他のスライムにもよく教えている。

 こういう日頃からの訓練が、これだけの熱戦を演じる結果となったのだろう。

 クリスも、日々厳しい訓練をしているからこそ屈強な二人の大男を圧倒した。

 油断することなく相手と対戦するのも、とても大切だ。

 なお、スラちゃんは治療を終えたシロちゃん達と喜びを分かち合っており、女性兵からまた可愛いと言われていたのだった。

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