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【7月24日第一巻発売!】毒父に物資扱いで戦地に送られた転生治癒師、無自覚チートでなんでも癒しちゃいます  作者: 藤なごみ


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第二百三十九話 シェイク子爵領での奉仕活動

 翌朝、僕たちは軍の施設を出発して直接教会へと向かった。

 ブレッド様も既に教会に着いており、様々な準備を進めていた。


「ブレッド様、おはようございます」

「おお、ケンか。今日は頼むぞ」


 シェイク子爵領兵に指示をするブレッド様に声をかけつつ、僕達も準備を始めた。

 アクアちゃんとリーフちゃんは、カレーちゃんを引き連れながら炊き出しを準備している場所へと向かった。

 どうやら、炊き出し要員としてカレーちゃんにあれこれ教えるみたいだ。

 スラちゃんは、いつも通り馬に乗って不審者の取り締まりだ。


「クリスは、俺たちと一緒に警備と聞き込みだな」

「頑張るよ!」

「ガルッ」


 ナッシュさんの指示を受け、クリスとトラちゃんもやる気をみせた。

 モーニング様も、炊き出しを配りつつ町の人と話をするそうだ。


「本当に可愛いひ孫じゃ。あれは、きっとイケメンに育つぞ」

「まあ、それは良かったですわね」


 というか、モーニング様は既にシスターさんに笑顔でひ孫自慢をしていた。

 ひ孫が可愛いのは分かるけど、自慢は程々にしましょうね。


 シュイン、シュパパパパパ。

 グツグツグツ。


「す、スライムが料理をしていますわ。【蒼の治癒師】様の連れているスライムは、本当にとんでもないのですね」

「しかも、他のスライムに教育までしていますわ。にわかには信じられません」


 シスターさんたちは、目の前で料理をするスライムに唖然としていました。

 僕も、驚きの気持ちは分からなくもないけどね。

 これでも、アクアちゃんとリーフちゃんはカレーちゃんにあれこれ教えながらの作業だけどね。


 シュイン、ぴかー!


「はい、これで膝の治療は完了です。一緒に腰も治療しましたよ」

「おお、体が軽くなったぞ。これが、有名な【蒼の治癒師】様の回復魔法なのか」


 僕は、治療に訪れる人々をどんどんと治療していきます。

 僕の二つ名の効果もあってか、かなり多くの人が教会に足を運んでいますね。

 シロちゃんも治療を手伝ってくれているので、教会内がもの凄く混み合う事はありません。


「「「わあ、トラだ!」」」

「グルル……」


 町の子どもたちは、クリスと一緒に警備に当たるトラちゃんに抱き着いていた。

 トラちゃんも大人しい性格なので、抱きついて来た子どもを邪険にする事はありません。

 子どもの母親の方が、トラちゃんに何かをされないかとハラハラドキドキしていますね。

 ピーちゃんたちも上空から監視をしているし、今のところ捕まえた犯罪者も軽犯罪を犯したもののみだ。


「あの、おなかすいた……」

「そうか。では、ゆっくりとスープを食べると良い」


 奉仕活動現場に訪れた孤児も、直ぐに保護するなど対策を進めていた。

 ブラッド様も、息子が生まれてから少し優しくなった気がした。

 こうして、順調に奉仕活動は進んでいった。


「おっ、ここだな」

「ははは、すげー行列だ!」


 午後になると、鉱山の坑道の確認に行っていた坑夫が教会に姿を現した。

 そして、坑夫はブレッド様に話しかけた。


「領主様、坑道は問題ないですぜ。機材の準備ができたら、明日から再開できるぞ」

「そうか、それは良かった。では、明日より試掘を始めるとする」


 ブレッド様も、坑夫からの報告を聞きかなり安堵していた。

 これなら、早期に採掘も再開できるはずだ。

 そして、坑夫はアクアちゃん達が作ったスープを普通に食べていた。

 鉱山などでもアクアちゃんが作ったスープを食べていたし、もう驚きはないみたいだ。


「うーん、暇だね」

「ガルッ」


 軽犯罪者のみを捕まえているので、クリスたちはかなり暇そうにしていました。


「暇なのは良いことじゃ。それだけ、この町の治安が良い証拠じゃ」


 モーニング様の言う通りで、ナッシュさんもウンウンと頷いていた。

 それだけ、ブレッド様が治安維持に注力しているという証拠だ。


「嬢ちゃん、この町は荒くれ者も多いが馬鹿はいないぞ。教育もしっかりしているな」

「へえ、そうなんですね」


 炊き出しのスープを食べ終えた坑夫が、クリスに話しかけていた。

 ここまで民のために統治をしている領主は少ないかも。


「まあ、酒好きのものは多いが、酒に飲まれることもないな」

「ははは、お前はこの前酒に飲まれてベロンベロンに酔っぱらっていたな」

「うるせー!」


 お酒は程々に、嗜む程度にしないとね。

 絶対に、たくさん飲んでいそうですけど。

 こうして、平穏無事に奉仕活動は終了しました。


「ダンよ、おじいちゃんは頑張ったぞ」

「あにゅ?」


 教会からシェイク子爵家の屋敷に移動すると、モーニング様はさっそくひ孫が大好きなおじいちゃんに早変わりしました。

 ダンちゃんは何が何だか分からないみたいだけど、モーニング様はそれでもいいみたいですね。


「本当に、色々と動いてくれ感謝する。領民も、息子が無事に生まれてホッとしていた」

「出産もサポートして頂き、本当にありがとう。初産だったから、とても心配していたのよ」


 僕たちは、シェイク子爵夫妻から深く感謝されていました。

 僕たちとしては、できることを頑張っただけですけどね。

 今日は早めに夕食をご馳走になり、それから軍の施設に戻る事になった。

 モーニング様は、もう暫くシェイク子爵家に滞在するという。


「おうおう、元気じゃのう」

「あぶぶ」


 ダンちゃんも、暫く遊び相手に困らないですね。

 でも、モーニング様も程々にしましょうね。

読んでいただき、誠にありがとうございます

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