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【7月刊行予定】毒父に物資として戦地に送られた転生治癒師、無自覚チートで何でも癒しちゃいます  作者: 藤なごみ


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第二百三話 アイちゃんとリュウちゃんとジョセフちゃん

 謁見の日になり、僕とクリスは朝から貴族服に着替えていた。

 そして、この子達も準備をしていた。


「うん、良い感じに仕上がっているわね。とても可愛いわよ」

「「ありがとー」」


 玄関ホールにアイちゃんとリュウちゃんが姿を見せたが、御用商人から購入したキチンとした服装だ。

 謁見に参加するのは僕とクリスだけなので、王城に着いたら応接室に行ってある人に二人を預ける事になっていた。

 という事で、馬車に乗って王城に出発だ。


「僕とクリスは陛下の執務室に行くから、リンゴちゃんとカレーちゃんと一緒にこの部屋で待っていてね」

「「えーっと……」」


 王城の応接室前で話をすると、アイちゃんとリュウちゃんは少し戸惑った表情になった。

 二人きりじゃないから大丈夫ですよ。


 ガチャ。


「失礼します」

「いらっしゃーい!」


 僕達が応接室に入ると、元気の良い声が聞こえてきました。

 実は応接室にはシーリアさん、ジョセフちゃん、スーザンちゃんがいたのだ。

 ニコニコ顔のジョセフちゃんが僕達を出迎えてくれたが、どうやらアイちゃんとリュウちゃんと会うのをとても楽しみにしていたみたいだ。


「あのね、ぼくジョセフだよ!」

「えっと、アイ、です」

「リューだよ!」


 アイちゃんはちょっともじもじしながら、そしてリュウちゃんは元気よく自己紹介をした。

 すると、ジョセフちゃんはアイちゃんとリュウちゃんの手を引きながらシーリアさんの所に向かった。


「あのね、おかーさまとスーザンちゃんだよ!」

「「ちいさいね!」」

「あぶー」


 アイちゃんとリュウちゃんは、赤ちゃんのスーザンちゃんに目が釘付けだ。

 うん、この分なら良い感じですね。


「アイちゃん、リュウちゃん、この人はシーリアさんで、辺境伯領で一緒にいたルーカス様の奥さんでクリスの上司なんだよ」

「「おおー!」」


 アイちゃんとリュウちゃんはルーカス様といる時間がそこそこあったので、シーリアさんがルーカス様の奥さんだと知ってかなりビックリしていた。

 ではでは、僕とクリスも陛下の執務室に向かわないと。


「じゃあ、僕とクリスはお仕事に行ってくるね。もう少ししたら、お友達が増えるよ」

「「「いってらっしゃーい」」」

「あぶー」


 僕とクリスは、ちびっ子達のお見送りで応接室を出た。

 スーザンちゃんという赤ちゃんの存在で、みんな仲良くなりそうだね。


「そうか、最初の出会いは問題なさそうだな。こうして仲良くやる事は、とても良いことだろう」


 執務室に着いて陛下に話をすると、満足そうに頷いていた。

 執務室にはヘルナンデス様とルーカス様もいて、こちらも話を聞いてニコリとしていた。


「今日の謁見では、先日起きたダメ伯爵の件も話す。事件そのものというよりも、贅沢のしすぎで【蒼の治癒師】でも治療できなかったという事をな」


 事件自体は過去にも例があるのでそれ程重要ではないらしく、やはりダメ伯爵が心臓発作で亡くなった件の方が重要らしい。

 果たして贅沢派がどこまで話を聞いてくれるのか不明だが、それでも話をしないといけないだろう。


「本件を受けて、もしかしたらケンへの治療依頼が増える可能性がある。だが、先ずは教会を受診して、治療を受けるようにと文章を配布する。ケンの父親の例も、ある意味使えるかもしれない」


 僕の父親も軍人なのにかなり太っていて、獄死した一因に贅沢をしすぎた影響があった。

 お酒の飲み過ぎで命を落とす例もあるそうで、これはかなり重要な謁見になりそうだ。


「講和条約締結に伴う褒賞は、以前話した通りだ。ヘルナンデスは公爵の為に勲章、ルーカスは侯爵へ陞爵、ケンは勲章で時期を見て伯爵に陞爵、他の者も勲章を与える」

「ルーカス様は、今までの帝国との戦いの功績もありますもんね」

「ケンは、良く分かっている。その辺りも含めて説明する事にする。勿論、ケンが講和文章に入れた教育の大切さについてもだ」


 陛下は、僕が教育の大切さを言った事をかなり評価していた。

 僕だけでなく、親のせいで教育の機会を失った人もいる。

 そういう意味でも、良い機会だそうだ。

 この辺に関して、アーサー様が色々と説明する事になっている。


「では、行くとしよう。なに、今日はそんなに時間はかからないはずだ」


 陛下は、よいしょと椅子から立ち上がった。

 アーサー様も陛下の後について行くが、僕、クリス、ヘルナンデス様、ルーカス様は後から謁見の間に入る事になっている。

 なので僕達は時間まで執務室にいて、僕は仕事をして時間を潰したのだった。

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