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毒父に物資として戦地に送られた転生治癒師、無自覚チートで何でも癒しちゃいます  作者: 藤なごみ


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第百三十六話 新たに官僚試験を受ける者

 ミュウさんが僕の屋敷で行う事が決定し、先ずは夏前に行われる初級官僚試験の合格を目指すこととなる。

 勉強の本もあるし、時間があれば僕もミュウさんに教えられる。

 すると、屋敷に来ていたケーラさんが娘であるクリスにこんなことを言ってきた。


「せっかくだから、クリスも初級官僚試験を受けなさい。手続きは、私の方でしておくわ」

「えー!? そんなー!」


 クリスも、間違いなく優秀な兵になると思われていた。

 最低でも初級官僚試験に合格しておくことで、周りから見られる目も変わるという。

 当の本人は、かなり不満そうにしていたが。

 そして、スラちゃんたちは別のところで活躍していた。


 ふりふり。


「「「「「グルル……」」」」」


 スラちゃんたちは、魔物たちにこの世界での生き方や常識などを教えていた。

 魔法の使い方も覚えていき、特にサンダーホークはかなり強力な雷魔法を使えるという。

 そして、主人を守ることが大切だと改めて教えた。

 ただ、攻撃するものは容赦なく反撃していいとも説明していたので、ちょっと不安になっていた。


「いやいや、ミュウさんを付け狙うものもいるかもしれないから、徹底的に守ってもらった方が良いだろう」

「そうですわ。ミュウさんが万が一乱暴されないためにも、皆さんに頑張ってもらわないといけないですわ」

「「「「「グルル!」」」」」


 いやいや魔物の皆さん、ナッシュさんとコリーナさんも同意していると納得しないで下さい。

 あと、できるだけ殺さないでお願いしますね。


「「「「「グルル」」」」」


 いやいや、簡単に殺さずに絶望を与えるって誰から教わったのですか?

 えっ、フリージアお祖母様?

 お願いだから、やりすぎないで下さいね。


「ケン君は、暫くは子どもの守りが仕事になりそうだな」

「アーサー様からも、子どもたちに色々と教えてくれと言われちゃったんです……」

「上級官僚試験にも合格していて、その上宮廷魔導師でもある。王家とも親しいし、適任だろうね」


 僕もあと二年したら働き始めるが、アーサー様とルーカス様の両方が僕のことを欲しいと言ってくれた。

 週の日によって仕事内容が変わりそうだが、無職ということはなさそうだ。

 そして、ナッシュさんは本題を僕に伝えてきた。


「新型魔導船の国境への試験飛行は、一週間後を予定している。ケン君、クリスに加えて、私とルーカス様も同行することになっている」

「確か、途中一泊で国境に着くんですよね。技術の進歩は凄いですね」

「魔導具の技術開発は、ある意味日進月歩だからね。前線にも最新の通信用魔導具などが配備されたし、やることは進めないとね」


 飛行速度と航続距離が伸びたので、グロリアス子爵領まで飛ぶことができるようになったらしい。

 あと少しで、国境まで一日で飛べるようになるはずだ。

 こういう魔導具の開発も、僕は好きだったりした。

 すると、ここでコリーナさんがとんでもないお願いを僕にしてきた。


「ケン様、ナッシュ様が可愛い女性兵に見惚れないように、よく見て下さいね」

「あっ、私もお兄様を注意しておくよ!」


 コリーナさんは、意外と嫉妬深い性格なのかもしれません。

 クリスはともかくとして、僕も平穏無事に戻ってくる為に頑張らないと。


 トトトト、ガチャ。


「あそぼー!」

「ルートちゃん、お祖母ちゃんを置いていかないのよ」


 すると、ここでルートちゃんとフリージアお祖母様が応接室に入ってきた。

 今日も、ルートちゃんは元気いっぱいだ。


「あーそーぼー!」

「「ガルッ!」」


 そして、ルートちゃんは白毛のフォレストウルフにニコニコしながら抱きついた。

 純粋なちびっ子たちに魔物たちも慣れており、王家の双子ちゃんやジョセフちゃんとも遊ぶこともあった。

 ルートちゃんと魔物たちは、トトトと庭に向かって走り出した。

 スラちゃんたちも、慌ててルートちゃんと魔物を追いかけ始めた。


「寒くても、子どもは本当に元気ね。一緒に遊んでもらって、魔物も嬉しそうね」

「ありゃ、友達というかまだ遊び相手だな」


 コリーナさんとナッシュさんは、庭で元気いっぱいに走り回るルートちゃんと魔物たちを微笑ましく見つめていた。

 間違いなく、魔物たちも保護された時よりも元気になったね。

読んでいただき、誠にありがとうございます

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