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「私は『カルナディア七傑』の1人、『赤毛』のアドリス。こちらは」


 アドリスがドラゴンの背に乗った女を指した。


「『竜槍』のシスティナ」


 システィナが手綱を引くとドラゴンが低く唸った。


「お前が私たちの欲しい物を持っているのは分かっている。渡してもらおうか」


 アドリスがマーリンに言った。


「そうですね」


 マーリンが答えた。


 言ってやれ!


 何回、来ても無駄だって!


 5人もやられてんだから、そろそろ気づけよ!


 言ってやれって!!


「差し上げましょう」


 そうそう!


 帰れ、帰れ!


 さっさとそれを持って…ええーっ!!


 緑の宝石、あげちゃうの…!?


 せっかく集めたのに!?


 マーリンの手から、今まで集めた緑の宝石が浮き上がった。


 アドリスの出した右手に宝石が飛んでいく。


「賢い選択だ」とアドリス。


 アドリスがブツブツと呪文を唱えだした。


 そして。


 消えた。


 帰った?


「あなたも、ここにもう用は無いでしょう」


 マーリンがシスティナに言った。


 システィナが首を横に振る。


「お前に殺された仲間の仇を討つ」


「その考えはあまりオススメしませんね。おそらく『カルナディア七傑』はアドリスが発起人でしょう? 彼がどのような甘言、あるいは恐怖であなたを従わせているか分かりませんが、目的の宝石を手に入れた途端、姿を消したのをおかしいと思いませんか?」


「何の話だ?」


 システィナが顔をしかめた。


「アドリスは宝石を使って、彼の主人を呼び出すのが目的。あなたは用済みです。あなたと僕が戦う理由は、もうありません。そうでしょう?」

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