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「ワシの死人が逃走するレベルの聖なる魔法を使えるとは!? お、お前はいったい!?」
「あなたがたカルナディア七傑は、それぞれの分野で突出した能力を持っていますが…何故か自分たちの弱点には無頓着ですね。以前、あなたの仲間が、あなたがたは『魔王』なる人物より強いと豪語していましたが…それもかなりまゆつばになってきました。まあ、僕はその『魔王』には会ったことはないのですが」
マーリンが肩をすくめた。
「自分の弱点を突かれたときの対策が、なっていませんね。僕のように全てのジャンルの高レベル呪文を習得した相手は想定していない…あ。よく考えたら、確かにそういう敵は、そんなに居ないのか…」
マーリンが頭をかいた。
「すみません、僕が強すぎるせいですね」
マーリンって、めちゃくちゃイヤな奴だよね…。
「くそっ!!」
ガープがアタシたちに背中を向けた。
逃げる気だ!!
「おっと」
マーリンが高速詠唱!
ガープの身体がピタッと止まった。
「麻痺の呪文です」とマーリン。
「ネコノ!!」
マーリンが呼んだ。
「ギャバッ!!」
もはや定番のおやつタイム。
ブルブル。
「さて」
マーリンが言った。
「この遺跡で見つけた…」
マーリンが緑の宝石の付いたブローチを出した。




