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「お前が我らと同じ物を集めているのは分かっている! この城塞で見つけた物を渡せ! それとフェンリルとランドールの分もカ・エ・セ!!」
最後、なんかいくつもポーズ決めて言ってるけど、いかんせん全てカッコ悪い!!
「分かりました。長くなると、また帰りが遅くなるのでさっさと片付けましょう」
マーリンが言った。
「我らと戦うと?」
バーディも、また笑いだす。
「バカな奴。お前、死にますよ」
「アハハハ!」
マーリンも笑う。
わ、笑い合い勝負?
「それはどうでしょう?」とマーリン。
次の瞬間。
バーディの姿がその場から消えて、いきなりマーリンの前に立ってた!
「ぐっ!!」
マーリンの苦しそうな声!
バーディが、いつの間にか抜いたサーベルがマーリンの右脚に刺さってる!
えーっ!?
は、速すぎる!
マーリンが高速詠唱!
右手からの光を右脚にかざした。
たぶん、治癒魔法で怪我を治してる。
「ははっ! なるほど、そうくるのだねー。でもねーオ・ソ・イ!!」
バーディがまた、いくつも変なポーズをキメてからサーベルを構えた。
突然、マーリンの両腕と両脚から鮮血がほとばしった!!
マーリンが膝をつく。
マーリンのローブに穴があいてる。
バーディのサーベルから血が滴り落ちた。
い、今の一瞬で全ての箇所を突いたってこと!?
「お前、弱いねー。ワタクシの美技で死ぬ資格なし! ガダッシュ!」
バーディがガダッシュを呼ぶと、お互いの位置を交代した。




