表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/70

14

「雑魚キャラがオレ様に説教か。お前は2つ、間違いを犯した」


 ワーウルフが指を2本立てた。


「ひとつはこのオレ様、カルナディア七傑の1人『餓狼』フェンリル様に生意気な口をきいたこと」


 カルナディア七傑!?


 何だか、めちゃくちゃヤバそうなことを言い出したぞ!


 これはマズい状況なのでは?


 アタシは3歩、後ろに退がった。


 マーリンの背後に移動する。


「2つめはオレ様を怒らせたことだ。兄弟たち! そいつらを殺せ!」


 決断の時が来た!


 アタシは思い切り助走をつけて、マーリンの背中に頭突きを食らわせた!!


「わっ!!」


 マーリンがヨロヨロとフラついて地面に転がった。


 この軟弱めが!


「フェンリル様!」


 アタシは必死に呼びかけた。


「アタシは魔女ミュロクロノス! この男とは仲間でも何でもありません! いや、むしろこいつはアタシをこき使う敵! どうしようが、ご自由になさってけっこうですので、どうかアタシの命だけはお助けください!」


 フェンリルは一瞬、面食らった。


 そして。


「ぎゃははは!」


 笑いだした。


「何だ、何だ? 仲間割れか? 面白い奴。いいだろう、まずは男を片付けるか」


 フェンリルが右手を上げてサッと下ろした。


「殺れ!」


 狼たちが一斉にマーリンに襲いかかる!


 アタシは無視された。


 ホッ。


 助かった。


 ナイス判断、アタシ!


 地面に座り込んでたマーリンが何か呪文を唱えるのが聞こえた。


 す、すごい早口だ。


 こ、これは長くて時間のかかる呪文を素早く唱える高速詠唱魔法では?


 かなりレベルが高い魔法だ。


 ま、まさか…?


 マーリンの身体の周囲に突如、炎の壁が出現した!


 アチッ!


 これは炎の防御呪文!!


 マーリンに襲いかかった前衛の狼たちは炎に呑まれ、瞬時に燃え上がった。


 次々と後ろの狼たちにも炎が燃え移る。


 狼たちは全滅した!


 炎の壁が消えるとマーリンが立ち上がって、ローブについた土をパンパンと払う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ