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 マーリンが背後の森を振り返った。


 アタシも森を見る。


「ワォォーーーン!!」


 雄叫びと共に狼たちが現れた。


 1匹や2匹じゃない!


 ざっと見て20匹程が、あっという間にアタシたちを取り囲んだ。


 アタシが前の魔女の身体なら狼なんて問題じゃない。


 でも今のアタシは非力な村娘。


 こんなのに襲われたらひとたまりもない。


 アタシは震えた。


「ミューちゃん、大丈夫だよ。マーリンが守ってくれる」


 ネコノ!


 ホントかよ!?


 確かにマーリンは落ち着き払ってる。


 牙をむき出し威嚇してくる狼たちの後ろから、さらに誰かが現れた。


 狼たちをかき分けて前に出る。


 人間じゃない…。


 ワーウルフ、簡単に言えば狼人間。


 魔物だ。


 体格が筋肉質で、華奢なマーリンの3倍くらい大きい。


 ミーナへイムにも居た種族だ。


 強靭なフィジカルと凄まじい再生能力を誇る。


 まあ、この世界のワーウルフが全く同じかは分からない。


「おい、お前たち」


 ワーウルフが喋った。


「こんなところで何してる?」


「ここで何をしようと勝手だろう。いちいち君の許可がいるのか?」


 マーリンが答えた。


 ちょっと!


 そんな態度して、ぶちギレて襲ってきたらどうすんだ!?


「はー」


 ワーウルフが、ため息をついた。

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