表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/42

断罪後のルートが開かれた

 兄と王都の家へ戻る。

 シルビアが聖乙女の祭典に出席する為に家を出た時と何ひとつ変わっていないような家。

 シルビアの部屋も、あまり変わりがないようだ。

 部屋の主が不在でも、侍女達が季節ごとの模様替えを行っていたと見え、カーテンとベッドカバーが春仕様になっていた。

 父も変わらず、と思ってよく見れば鬢に白い物が増え少し痩せたようだった。


「よく戻った。思う事もあるが学園の卒業式には出るように。お前の健在を知らしめる為だ。それに友人も心配していよう、顔を見せてやれ。それからの事はまた考えよう」


 聞けば魔王出現のニュースが飛び込み、国内はシルビアの事どころではないとの事。


「聖龍祭での愚行を誤魔化す為に事前根回しなしに魔王のニュースを流したのだ。地方も中枢も混乱著しい。まぁ狙ってやったのであろうが。そのツケで騒ぎになっている。治安も悪化するかもしれぬ。卒業式を逃せば、友人達と会える機会も難しくなるかもしれない」


 それは確かにゲームの流れからしたらおかしい。

 魔王出現は卒業パーティでの悪役令嬢断罪の後。

 悪役令嬢退場で、やっとマリアベルの恋愛が成就するかと思いきや、次に立ち塞がるのが魔王の存在である。

 学園の仲間達が出陣していく中、マリアベルも「聖龍祭で龍を呼びだした乙女」として出陣していく。

 そこで出会うのが最後の攻略対象者で傭兵団のクルトと軍部エリートのテオドールである。

 ヒロインは学園編で絆を結んだ攻略対象者とこの二人のうち、どちらかとの間で板挟みとなり

 「どちらも選べない。二人とも好きなの」な昼メロ的展開になる。

 学園編よりこっちが好きという層がかなりいて、ここにたどり着くために学園編を攻略するという人もいたとか。

 乙女ゲーなので、戦闘シーンは少な目で魅力的な男性の間で揺れ動く乙女心にスポットがあてられていた記憶がある。

 だが転生した今のシルビアならこう言う。「イチャイチャしてないで戦え」と。

 残念ながら魔王ルート、聖龍ルートはない。

 魔王はオーガが魔王化したものだったし、聖龍は人化しない。

 すなわち白皙の人外さんは存在しない。

 それなりにこれはこれであり的な美麗なイラストだった為、二次創作ではそれぞれのルートが書かれていたが、ゲームではない。

 

 バッドエンドなら魔王に蹂躙される世界。

 トゥルーエンドなら聖龍を「真実の愛」の力で呼び出し魔王討伐後のハッピーエンド。

 ヒロインの結婚式がエンドロールで流れる。


 シルビアは首を傾げた。

 「真実の愛」の力って何だろう。


 まぁいい、今は身の振り方だ。


 本来はヒロインは2年かけて攻略対象者を攻略する。

 1年目の今年、殿下達がまさかの卒業、シルビアも攻略対象者からの断罪未遂からの殺害未遂と強制力と思しき出来事があったのでこれにて悪役令嬢のお役目御免となるはずだ。

 意図した事ではなかったが、半年以上も学園を空けていたのである。

 嫌がらせなど出来るはずもない。すなわち嫌がらせの罪で断罪もある訳もない。


 それにシルビア断罪への急進派ともいえるアーウェンとグランがもう学園に在籍していないと言う。

 相応の仕置きをしたと、ファーミア侯爵である父が言うのでパーティには顔を出せないだろう。


 もし、とち狂って、アーウェンがシルビアを取り押さえなぞしに来たのなら、得意の魔法で一発逆転できるはずで何の心配もない。


 それに仮に断罪からの平民落ちがあったとしても何も怖くはない。

 コータ達と過ごしたせいで自活能力は十分についた。


 隅っこの方で友人達と別れを惜しもう。どうせ王太子一派は(今はレーベルと二人になってしまったが)

マリアベルを取り合うのに忙しく、隅っこの方でかつての悪役令嬢が過ごしていても気にならないだろう。


 シルビアは軽く考えて、パーティへの参加を決めた。

 当主である父の言葉に逆らえないという事情が大きかったが。


 「わたしが絶対守ろう」


 兄もそう太鼓判を押してくれているので、間違いはないはず?だ。






すみません。更新ペース落ちます。短めの連休が終わっちゃったので(涙)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ