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Grand Guignol with sizuki 3

Grand Guignol with sizuki 3

グランギニョル  シヅキ



今から数日前、ヴィルヘルムとシヅキが戦闘をおこなった後、シヅキが幻想の英雄メンバーに話をする前に遡る


cwのとある場所に何か違和感が感じられるような空間の歪みが生じる。





ハイドリヒ

その男は墓に住み、あらゆる者も、あらゆる鎖も

Dieser Mann wohnte in den Gruften, und niemand konnte ihm keine mehr,


あらゆる総てをもってしても繋ぎ止めることが出来ない

nicht sogar mit einer Kette, binden.


彼は縛鎖を千切り、枷を壊し、狂い泣き叫ぶ墓の主

Er ris die Ketten auseinander und brach die Eisen auf seinen Fusen.


この世のありとあらゆるモノ総て、彼を抑える力を持たない

Niemand war stark genug, um ihn zu unterwerfen.


ゆえ、神は問われた、貴様は何者か

Dann fragte ihn Jesus. Was ist Ihr Name?


愚問なり、無知蒙昧、知らぬならば答えよう

Es ist eine dumme Frage. Ich antworte.


我が名はレギオン

Mein Name ist Legion―


創造(ブリアー)

Briah―


至高天・黄金冠す第五宇宙!!!

Gladsheimr―Gullinkambi fünfte Weltall

グラズヘイム・グランカムビ・フュンフト・ヴェルトール!!!



その瞬間、その場所は時空の歪みが生じ、異空間へと変わっていく。そして、そこに出現したのは骸骨と魂で組み上げられた城、名をベベルスブルグ城と言う。しかし、これは誰も気づく事すらできない。運営側であっても、気づかない。"そのようになっているのだ"。



ハイドリヒ

ふふふ


メルクリウス

楽しそうですな、獣殿



そこにいたのは城を出現させた人物、ラインハルト・トリスタン・オイゲン・ハイドリヒとカール・エルンスト・クラフト・メルクリウスである。メルクリウスは二つの顔を持つ、幻想の英雄に見せる顔、そして、"聖槍十三騎士団黒円卓、第十三位、副首領の肩書を持ち、神界における第四神座に君臨する神、それが水銀の蛇、カール・エルンスト・クラフト・メルクリウスである。



ハイドリヒ

あぁ、存外、これほど心躍るのは久しぶりだ、ふふふふ。


ハイドリヒ

なぁ、カールよ。卿は私の英雄(ベイ中尉)を使って何をするのかね?


メルクリウス

ふふふ、貴方様がお気に召すような事だと良いのですが、仮想世界で贄となっていたもの達と獣殿の英雄を混じり合わせる事でいかになるかと思いましてな。


ハイドリヒ

なるほどな、それで、ベイ中尉を最初に接触させたのか


メルクリウス

左様、元にベイは"彼の地"(sao)で黒の剣士殿と"交流"(殺し合い)をしていた。


ハイドリヒ

なるほどな、だが、卿が言うには、あの世界が終焉へと至った後、我々、つまり、聖槍十三騎士団 黒円卓の歌劇(シナリオ)は皆の記憶から姿を消したのではなかったのかね?


メルクリウス

ええ、それに関しては真実だ。しかし、ある"特定の人物"や"ある特定の人物と関わった者の記憶は少し改変されている"と言った"真実"となっているに過ぎない。


ハイドリヒ

ふふふ、つまり、卿はこう言いたいのだな?

"聖槍十三騎士団 黒円卓と言う肩書きが消えている"ようになっているのであろう?あくまで、今回の"神秘のために卿が仕組んだ"と言ったところかな?


メルクリウス

さすがは我が友、ハイドリヒだな。


ハイドリヒ

私を甘く見ては困るな?カールよ。


ハイドリヒ

そして、今回は彼の英雄たる"レギオン"(幻想の英雄)との神秘を実現させるために、ベイ中尉とレギオンの一人を接触させたわけか


メルクリウス

左様、そしてベイこそ、先陣を切る者として適任であると考えたのだよ。


ハイドリヒ

ふふふ、なかなか、面白いではないか、カールよ


ハイドリヒ

して、私の英雄をどの程度、接触させるのかね?


メルクリウス

そうですな、、、、、



メルクリウスは少し考える素振りを見せる



メルクリウス

まずは序章が終焉を迎えましたので、一章の筋書きとなる物語が必要だな。


ハイドリヒ

ほう、すると、幻想の英雄と彼らに関係する者たちに"我らの爪牙"を戒める必要があるのだな。


メルクリウス

左様、そして、"クリストフ"、"マレウス"、"シュピーネ"、"バビロン"がレギオンの面々に接触する事が妥当だと思いますが、如何かな?


ハイドリヒ

なるほどな、良い選択と言える


メルクリウス

では、そのように"段取り"をいたしましょう


ハイドリヒ

それにしても、卿の考えてる事は私の期待を裏切らぬな


メルクリウス

とおっしゃりますと?


ハイドリヒ

卿は私と彼の者ら(幻想の英雄の面々)を混じり合わせる事で"未知"が訪れると考えているのであろう?新たなるdies irae(怒りの日)が訪れる。そして、その刹那こそ、卿が考えている"シナリオ"の結末に一歩近づける。偉大なる"アクタエストファーブラ"(劇終の瞬間)へとな。違うかね?カールよ


メルクリウス

然り、そう、思っていただけるのであれば、幸いだな。


ハイドリヒ

ならば



自身の黄金の立髪をかきわけ、偉大なる至高を思い描き微笑む



ハイドリヒ

この先に(幻想の英雄との接触の先に)さらなる戦があると信じようではないか。


メルクリウス

ええ、せいぜい楽しむとしようか、友よ


ハイドリヒ

あぁ、期待しているぞ、カールよ


メルクリウス

ふふふふふふふふ


ハイドリヒ

はははははははは


メルクリウス ハイドリヒ

ははははははははははははははははははははははは



ひとときの神々の高笑いがすみ


メルクリウス

ジークハイル


ハイドリヒ

ジークハイル


メルクリウス ハイドリヒ

ジークハイル ヴィクトーリア

(我に勝利を与えたまえ)



ベベルスブルグ城に取り込まれている魂の雄叫び及び城の一つ一つの骸骨が震え出す


ジークハイル、ジークハイル、ジークハイル ヴィクトーリア!


ジークハイル、ジークハイル、ジークハイル ヴィクトーリア!


ジークハイル、ジークハイル、ジークハイル ヴィクトーリア!


我に勝利を与えたまえと唱えている。






そして、現在にいたる


幻想の英雄サイド




メルクリウス

聖槍十三騎士団 黒円卓は第一位から第十三位のプレイヤーで構成されたギルドなのだよ。かつての"デスゲーム"でも、闇に暗黙していたと言う情報は入っている。


クラマ

え?ちょっと待ってよ、メルクリウス、そんな奴らがいたら、聞いた事ないよ?


メルクリウス

あぁ、それは当然であろう?これはあまり"表に出してはいけないのだよ"。


シヅキ

それってどう言う事?


ノアル

もしかして、知ってしまったら、暗殺されるから?


全員

っ!?


メルクリウス

いかにもその通りだよ、彼らは闇に住みしプレイヤー、存在を知ってしまったが故に抹消されたギルドは数知れずなのだよ


ユキ

そんな、恐ろしい事が


ユキ

それにしても、よくメルクリウスは無事だったね?


クラマ

確かに、メルクリウスも一歩間違えたら死んでたかもしれないしね。


メルクリウス

私は彼らとも面識はあったのでね


クラマ

え?そうなのかい?


メルクリウス

あくまで、情報提供の間柄と言うものに過ぎないのだよ。


クラマ

情報屋って、大変なんだな、、、、、、


レイラ

メルクリウス、ちょっと聞いても良いか?


メルクリウス

何かね、レイラ殿?


レイラ

その黒円卓の順位には何か意味があるのか?


メルクリウス

然り、だが、なにゆえ、"数字と言う記号"がつけられているのかは、私もまだ掴めていないのだよ。


レイラ

なるほど


メルクリウス

まあ、情報を調べるにしても、なかなか集まらないのだよ。


カナ

え?どうしてですか?


メルクリウス

おそらく黒円卓は神出鬼没、どこでどのように存在しているかは定かではないのだよ。まるで、"異次元の存在"のようにね。


カナ

そうなんですか、てことは彼らから現れるのを待つしかないんですね。


メルクリウス

然り


メルクリウス

だが、一つ言える事はシヅキ殿が闘ったヴィルヘルムと言うプレイヤーは第四位、通り名は串刺し(カズィクル ベイ)、おそらく彼はそう名乗っていたのではないかね?


シヅキ

うん、その通りだよ


メルクリウス

黒円卓が闇に暗黙しているのは事実だが、表に出ているものは何人かは存在する。そのうちの一人がヴィルヘルムであるのは事実だな。


メルクリウス

そして、彼は、どんなモンスターであろうがどんなプレイヤーであろうが、殺しを楽しむ戦闘卿であったのだよ。かのデスゲームでは黒の剣士殿であるキリトと戦闘を行ったと聞いているよ


シヅキ

それって、ま?


メルクリウス

然り


クラマ

メルクリウス、他にも情報があるのなら、教えてくれ


メルクリウス

、、、、、、、、



メルクリウスは少し黙り込んだが、少ししてから喋り出した。



メルクリウス

ヴィルヘルムの他に表沙汰になっている黒円卓のメンバーは4人いる


メルクリウス

第七位マキナ、第八位マレウス、第九位ザミエル、第十二位シュライバー、と言った面々だな。


メルクリウス

特に第七位、第九位、第十二位は凄まじいと聞いている。


ユキ

メルクリウス、彼らの特徴は?


メルクリウス

第七位はあらゆるものを破壊する、第八位は魔女と呼ばれ恐れられていた。第九位はフィールドを炎で覆うもの、第十二位は狂気に満ちた神速の持ち主、と言ったもの達だな。


ユキ

ほうほう


クラマ

メルクリウス、黒円卓の情報提供ありがとう。他に情報が入ったら教えてくれ


メルクリウス

では、そのように


メルクリウス

それでは、私はこの辺りでお暇させていただくとしよう。あぁ、それとシヅキ殿?



メルクリウスは名指してシヅキに言う



メルクリウス

その者は尋常ではないと思うがせいぜい気をつける事だな。あくまで、"吸い殺されず喰いつくされぬ"ようにな、ふふふふ


シヅキ

え?


メルクリウス

それでは、皆様に女神の加護が在らん事を、ふふふふふふ



メルクリウスが不気味に去っていくのを見て、幻想の英雄の面々はこうも思ったであろう。"いったい何を言っているのか"と。



クロウ

相変わらず、あのアル中は不気味だな


クラマ

みんなで盛り上がって、酒を飲んでいる時とまるで"別人"だな


カナ

、、、、、、、、、、


ノアル

うん?どうしたの?


カナ

あ、いえ、なんでもないです


ノアル


レイラ

まあ、何にせよ、聖槍十三騎士団には気をつけよう。


クラマ

そうだね、特にシヅキ、お前はな!


シヅキ

え?


ノアル

そうだよ!


ユキ

うーん、戦闘力を上げる毒ぶ、、、、ゲフンゲフン、薬を作ろうかな?


シヅキ

え?ちょっと、今怖い事聞こえたんだけど!?


クラマ

よし!シヅキ、今から俺と一緒に訓練とレベリングに行くぞー!


ノアル

あ!私も!


レイラ

お!良いな!俺も手伝うよ!


カナ

ふふ、平和ですね


クロウ

うん、そうだね



シヅキに起こった出来事を考えれば、みんながこう思うのは必然だとみんな考えている。そして、この後、シヅキをどうやってヴィルヘルムに勝たせようか、作戦会議や特訓を行うのであった。


がしかし、一人だけ、別行動を取ることになる


カナ

ちょっと出掛けてきますね?


クラマ

あぁ、うん、いってらっしゃい


ノアル

気をつけてねー


カナ

はーい、それでは!



カナはギルドハウスを後にする



クロウ

どこに行くんだろう?


ユキ

もしかして、メルクリウスの後を追いかけて行った?


全員

え?



数刻時間が止まった、そして、、、、



ノアル

え?もしかして、カナとメルクリウスってそう言う関係?


シヅキ

おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!


クラマ

ちょっとシヅキ落ち着けって!


レイラ

いや、この状況を考えると落ち着いてはいられないと思うな


クロウ

おい、ユキどうするんだよ、、、、、


ユキ

いやーまさかここまで盛り上がるとは、、、、あはははははは




その頃メルクリウス側は、そんな事が起きている訳もないのだ。



メルクリウス

さて、幻想の英雄と聖槍十三騎士団黒円卓、彼らが混じり合う事で更なる未知が期待できるとは、なかなか、滑稽だな、、、、、、?、、、、、、ふふふふふ


メルクリウスの後をつけているプレイヤーがいる。それはカナである。メルクリウスはそれに最初から気づいていて、わざとつけさせているのだった。


メルクリウス

、、、、、、、、


カナ

、、、、、、、、



メルクリウスは路地裏に進む、そして、カナもそれに続いて進む



カナ

、、、、、、、、!?



カナが路地裏に進むとそこには誰もいなかった

その瞬間



メルクリウス

おやおや、これはなかなか、面白い人物につけられていたものだな


カナ

!?


メルクリウス

ふふふ、尾行とはなかなか古風な事をするのだな


カナ

!?、、!、いつから気づいていたんですか?


メルクリウス

おそらく君が思っている通りだと思うのだが、いちよう答えておくとしよう



そして、一呼吸置くかのようにメルクリウスは言う



メルクリウス

"君がギルドを出る前からと言っておこう"


カナ

!?



カナは少し恐怖に似たものを感じた。そして、



メルクリウス

して、私に何用かね?幻想の英雄たる戦乙女よ?



カナは恐怖を押し殺して、冷静に言った



カナ

単刀直入に言います。貴方は何者なんですか?


メルクリウス

これはこれはなかなか面白い問いがきたものだな。



メルクリウスは不気味に笑う



メルクリウス

私は君たちがよく知る"人物"だと思うのだがね?


カナ

ええ、確かに、そうですね。私たちが知っている貴方かもしれない、、、、、でも、それは貴方が作った仮初の姿などではないのかと最近思うんです。


メルクリウス

、、、、、、、、



メルクリウスは眼をつぶり、微笑むような表情をしながら聞き続ける。



カナ

貴方はこれまでいろんな事を教えてくれたり、助けていただきました。幻想の剣のメンバーとして、私たちをサポートしてくれましたよね?そして、今も幻想の英雄のメンバーとして。


メルクリウス

ええ、その通りだよ、その真実を捻じ曲げる要素は私には持ち合わせてないのだよ。


カナ

でも、貴方はいつも私たちとの間に"壁"を作ってるんじゃないんですか?


メルクリウス

、、、、、、、、


カナ

壁と言っても、人見知りと言った精神的な壁ではなく、もっと大きな壁、例えるのであれば、"人と神"との違いのようなもの


メルクリウス

ふふふふふふふ


カナ

そして、次に何が起こるのか、予想できている。それって、"神にしか成し得ないんじゃないか"って、言ってしまえば、全知全能そのものがメルクリウス、貴方に宿ってるんじゃないかって、私はそう思う。


メルクリウス

ふふ、ふははははは



メルクリウスは不気味に笑う



メルクリウス

ふふふははははははははははははははははは



メルクリウスは身体を捩らせるようにお腹を抱え笑い続ける



メルクリウス

確かに、そう"見えても"仕方がないな、いやはや、恐ろしいよ、君と言う存在が、恐ろしくて抱きしめたくなるよ。


カナ

え!?


メルクリウス

君の言ってることは"正しい"よ、だが、君が"その領域に来るのには"まだ早いのではないかな?


カナ

それってどう言うこ、、、!?



その瞬間カナはメルクリウスに目を塞がれた、そして、優しく愛でるようにカナの身体を抱き寄せ、耳元で囁く



メルクリウス

君があるべき"位階"まで到達できた時、その続きを聞かせてもらうとしよう、だが、今はその記憶を封じさせてもらうよ、さらばだ、私の存在を理解した者よ


カナ

っ!?、、、あっ!あっ!あっ!や、や、め、って、、、、、、



その瞬間カナは気絶した。メルクリウスは彼女の記憶を封じたのだった


そして、、、、、、



カナ

っ!?



カナが意識を取り戻した時、街のど真ん中に立っていた。



カナ

私は何をしてたんだろう?、、、、、シヅキさんがバトルした相手の話を聞いて、そしてメルクリウスさんからその人物が所属するギルドの話を聞いて、それから、、、、、、、あっ!そうだ!買い物、ポーションとか色々買わないといけないんだった!急がないと!



こうして、カナは買い物へと向かうのであった。


つづく

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