三話 神からの贈り物
突然空に映像が映し出される、そんな異常現象を目の前にし俺たち兄妹だけでなく、周りの人も皆呆然としている。
「なんだ、あれ」
「わ、分からないよ」
雪音が俺の腕に抱きついて、幸せな感触が腕に当たっているが今はそれどころではない。
『地球の諸君、こんにちは』
そして、突然その画面から声が聞こえる。
『突然で驚くかもしれないが私は神だ』
その言葉を聞いて普段なら、信じられることではないのだがその声には無条件で信じてしまうような何かがあった。
『そしてこれまた突然なのだが、今日から地球は変わる』
変わる?どういう事だ、と言いたいが言葉が出ない。
『じゃあ今から説明するね、今日から地球にはダンジョンが出現する』
ダンジョン?ダンジョンってあれか?あのモンスターが出てくる。
『そしてそのダンジョンからはモンスターが出現する、だが人間には対抗する手段はない』
対抗する手段がない、その言葉を聞いてゾッとした、では人間はモンスターに蹂躙されるのかと。
『だが安心したまえ、人間には私がステータスを授けよう、ステータスは心の中で念じれば開くようにしてある、開いて確認してみなさい』
その声に対抗することは無く、俺はステータスを開いた。
鴉田 倭
レベル:1
称号:なし
SP:0P
スキル:刀術Lv.9・体術Lv.9・鑑定Lv.1
刀術と体術がLv.9、これから上がるのか気になるが今はそれどころではない。
『ステータスは確認できたかな?確認できたであろうからステータスについて説明するよ、まずはレベルだね、まぁ簡単に言えばレベルは強さの基準だよ、そしてレベルはモンスターを倒せば上昇するね』
なるほど…それは楽しそうだ、この時にはもうモンスターを俺は倒したくなっていた。
『次は称号だね、称号は世界に認められると与えられるものでそうそう貰えるものではないよ、それに称号にはそれぞれ効果があるから積極的に狙ってもいいね』
『それとSPはスキルポイントの略だね、このSPはレベルが1上がるごとに1P貰えるから』
なるほど、ゲームとかと一緒だ。
『そして最後にスキルの説明だよ、スキルには二種類ある、それはアクティブスキルとパッシブスキルだね、これは大体分かるよね?それからスキルの取得方法も二種類でね、生まれつき持っているかSPで取得したかだよ、それとSPで取得出来るスキルは人によって違うよ、あとSPでスキルを取得した後は自分でスキルレベルを上げるしかないからそこは気をつけてね、それとまぁ生まれつきスキルを持ってるってことはなかなか無いからあんまり気にしなくていいよ』
あれ?俺は三つ持ってるんだけど?どゆこと?
『あ、あと言い忘れたけど千階層のダンジョンが世界主要国にできるから、それの踏破目指して頑張ってね〜』
シュン!
そんな音を立てて映像は消えた……最後に爆弾を落として…