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バンド  作者: こくぼなり
二章
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53/60

御噺

 練習が終わった後、約束通り近くのファミレスに行った。家からも学校からも遠い方にあるこのファミレスにはあまり行かない。

 席についてご飯を食べ終わるまで、2人共終始無言だった。

 私は、デミグラスソースの乗ったハンバーグを食べたがいつものように美味しい、とはならなかった。友黄はオムライスを食べて、コーヒーを飲んでいた。

「あんたは、青藍の死を受け入れているわけ?」

 手に持ったグラスを回しながら、友黄が切り出した。

「自分なりに整理できてるよ」

 カランと自分のオレンジジュースが音を立てる。ゆっくりと見定められるように、友黄と対面する。

「そう」友黄が一言発してその後は続かなかった。友黄は、いろいろ言いたいのだろうが、プライドが邪魔をして喉から出ていかないようだ。

「私は、青藍のために次のライブを成功させる。足引っ張らないでよね」

「うん」

 その言葉を合図に、伝票を持ち店を出た。その後は、それぞれの帰路についた。


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