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バンド  作者: こくぼなり
一章
20/60

江戸っ子の梨を食うよう

 風呂から出たら、和也と劉生は二人でご飯の準備をしていた。

「えらなぁ!自分たちで準備するなんて」

「姉ちゃん早くご飯食べよー!もうお腹ペコペコ」

 和也がコップを運びながら急かしてくる。テーブルの上には惣菜とご飯が並べられていた。

「よし。食べるか!」

 劉生がお皿を持ってきて、三人とも席に着いた。

「いただきまーす」

 次の瞬間にはコロッケが、二つなくなっていた。一口サイズのコロッケとはいえこんなに早くなくなるとは。

「ちゃんと味わって食べろよ?」

 一応警告はしたけれど、いつコロッケがなくなるかわからない。自分の皿に何個かコロッケを取っておき、ゆっくりとご飯を食べる。

「ごちそうさまでした!」

 私がご飯を半分食べる間に、二人はもう食べ終わってしまったようだ。

「ちゃんと片付けまでやってからじゃないとゲームしたらダメだからね」

「はーい」

 渋々茶碗やお皿を片付ける。ついでに私に麦茶をついで、隣に正座をする。

「よし!」

 その合図で、二人とも上に上がっていく。そういえば、ゲームは10時までというのを忘れていたな。まあ二人もわかってるか。

 やっとご飯を食べ終わり、洗い物をする。洗い物の間は暇なので歌をながす。

 今日聴くのは今流行りのバンドだ。重低音を響かせ、こころに刺さる歌詞を売りとするなかなかイケてるバンドだ。

 そうしているうちに洗い物が終わり外に出る。家が海の近くにあるので、歩いて海に行く。

「びゅー!」今日はいつもより風が強い。気にせず、ヘッドホンをつけ歌をながす。

「てててってててってててっ」口で前奏を歌い歌詞を歌い出す。最近見つけたボカロの、歌詞が耳にながれてくる。

 一曲歌い終わったが、納得行かないところが何箇所かあった。もう一回歌う。ニ回目もダメだった。三回目、四回目…七回目でやっと、納得がいく歌い方ができた。

 時計を確認すると、9時だった。あと一曲いけるかな。次もボカロにしよう。明日は練習がないので、思う存分歌える。今日は声が枯れそうだ。

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