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バンド  作者: こくぼなり
一章
21/60

朝茶は七里帰っても飲め

翌日、喉の痛さでいつもより早い時間に起きてしまった。夜のうちにつけていた加湿器の、スイッチを消し一階のリビングに降りる。

練習がないとはいえ、喉のケアはしておかなければならない。

ミキサーに大根、ネギ、生姜、etc…を入れスイッチを入れる。低いうなり声が一分間ぐらい続き、特製のどケアジュースが出来上がる。

コップに移し最後にはちみつを上から垂らし、かき混ぜて一気にのどに流し込む。

「うまい!」食材をそのまま入れているだけなのに、こんなに美味しか出来上がるとは。やっぱりお母さんはすごい。

実はこれは、お母さんが喉が痛い時に、作ってくれるものを真似て作っただけなのだ。

一気にジュースを飲み干し、朝食のご飯を茶碗につぐ。朝食は、毎日納豆ご飯と決めている。

いつものように手早く納豆を作りご飯の上に乗せる。毎日食べているにも関わらず、毎日美味しいと感じるのはやっぱり、納豆が好きだからだろう。

ベタベタする茶碗を片付けて、制服を着ながら洗面台で顔を洗う。

やっぱりセーラー服似合わないな。鏡を見ながら苦笑する。身長が170センチある私にはセーラー服より学ランの方が似合ってるだろう。

事実、去年文化祭でしたお酒なしのホストクラブでは、クラスのイケメンを抑えて指名数一位のナンバーワンホストになれた。

もうそろそろ行こうかと時計を見ると、弟達を起こす時間になっていた。

「和也ー、劉生ーおきろー!」

二段ベットの下から眠そうに起き上がり、和也がゆっくりと口を開く。

「姉ちゃんもう行くの?」

「うん。行ってくる。お父さんとお母さん今日仕事休みだから、あんまり騒がずに学校いけよ」

「うん。いってらっしゃい」

弟達の部屋から出て静かに玄関を開ける。人にああ言った手前、自分ができてなかったら、示しがつかないだろう。

自転車に跨り昨日の海とは逆方向に自転車を漕ぐ。今は朝凪だから全然風が吹いていなかった。

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