表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バンド  作者: こくぼなり
一章
11/60

嵐の

 学校に着くと教室には誰もいなかった。昨日より早く出たためもあるがテスト期間は皆んな遅く寝るからでもある。

 久しぶりの一人の教室を満喫しようと、机に座るとさっそくスマホを取り出す。

 SNSにメッセージが一通来ていた。それは後回しにしてニュースアプリを開きエンタメ情報とファッション欄に一通り目を通す。

 しかし何も面白い情報もなく早々にアプリを閉じSNSを開く。

 ポンと音がしてアプリが開くと、バンドのメンバーやクラスの友達から「体調大丈夫?」といったようなメッセージがきていた。

 全員に「大丈夫」と「昨日から学校に来ている」との趣旨を絵文字やスタンプを使いながら送り返す。

今考えるとここ3日は、スマホを使ってなかったのである。

 普段からそれほどスマホを使う方ではないが、3日使わないのはあり得ないことだ。

 少し考えてからもう一度メッセージアプリを開き「そういえば学校に携帯忘れた」とみんなに追加で送る。

 メッセージをくれた人の中には、即返信するのが普通と思っている人がいる、そうは思わなくても流石に3日経ってから返信するのはみんな心配するだろう。

 ピロン!さっそく紫織から返信が来た。「大丈夫ならよかった、あんまり無理するなよ!学校に忘れるとは災難だったな笑笑今日バンドの練習するけどくるか?」バンドの練習か。昨日の事もありどうしようか迷う。

 ピロン!次は友黄からのメッセージだ。「おぉ!大丈夫でしたかw忘れるなんてドジっ子め!ww今日のバンドくるよね?テスト終わったし!」だいたい同じ内容か。

 「そんなに笑うな!今日のバンド行くよ!」と二人に返信してスマホをカバンにしまう。

 これだからメッセージアプリは嫌いなのだ。まず、文字打つのが面倒くさい。それて、何回も同じことを言わないといけない。

 心の中で不満を言っていたら、教室に数人の男子がワイワイと入ったてきた。

 うるさいな、そう思いながら窓を見るとちょうど赤華が、校舎に入るのが見えた。

 やっぱり今日はバンド、やめとこうかな。そう思ったが、また文字を打つのが面倒なので、教科書を開けて勉強しているふりをした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ